”売上三倍を実現する”営業テクニックとは?

”売上三倍を実現する”営業テクニックとは?

サラリーマン時代の会社の同窓会で、当時の先輩から"売れない営業のお前が営業の何を教えるんだ?"と結構本気で突っ込まれた研修会社社長(;^_^A。

それでも研修会社を始めてもう7年。
"売れない君"だったからこそ、できることがある。わかることがある。

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しばらく時間があいてしまいました。
なんだか急に忙しくなってしまって…。

といいつつも、リアル営業道場第1回も無事終わり、今週は第2回、準備にあくせくしてます。


最近、この『セルフイメージ』の大切さが身にしみてます。営業の現場では、“この会社と取り引きしたい!”、“自分は必ず相手の役に立てる!”という強い思いが必要です。

しかしながら、長く営業をしていると、自分の力のなさに辟易(へきえき)してしまい、自信なんてどこへやら、どんどん元気がなくなってしまう時期もあります。そんなときのセルフイメージは、“自分はできない奴だ”とか、“自分に関わっても何の得もない”という感じでしょうか。

根拠のない、幼児的万能感かもしれなくても、時には、『俺を誰だと思ってるんだ?』くらいの勢いがほしいものです。

人間は心理作用の中で、身の回りのことを自分の経験で分類するそうです。おそらく、自分自身も同じ様に分類するのではないかと思います。
大事なのは、調子の悪い自分を客観的に見て、『そもそも自分はこんなもんじゃない、まだまだいけるはずだ』と鼓舞するしかないんじゃないですかね。

営業としての調子が悪いときは、ついつい消極的になり、お客様先にもいかず引きこもりがちになります。しかし、うまく行かないときほど現場を作れ、とはサラリーマン時代に当時の社長から教えられたことでした。

営業の元気はお客様からいただくもの。

自分が思うより、自身の力はあるものです。自分のことを一番わかってないのは自分自身かもしれませんね。

私は、あなたは、自分が思うより、周りから必要とされてるんだと、その思いを持って、今日もがんばりましょう!

「すべての営業に追撃の⼀手を」

ナイツコミュニケーションズが提供する”フルカスタマイズ営業研修。様々な職種の営業強化を実施した中から珠⽟玉のノウハウ、営業に共通す る秘蔵のメソッドを伝授します。各回ごとに異異なるテーマで、1回のみ の受講でも、次の日からあなたの営業スタイルが変わります。

隔週での講座は、1回約2時間。基礎を学びたい新人さんも、⾃己流を⾒直したいベテランさんも、必ず「突破口」が見つかります。

第1回  「営業」の⼼心構えと商談の流流れ 基礎編
第2回  アプローチ  すべては商談の”場作り”から
第3回   ⾶飛び込み営業・テレアポ特講 新規を楽しむ
第4回  新規・ルートのヒアリングと情報収集⼒特訓
第5回  相⼿手の⼼心をつかむ提案・説明しない商品案内
第6回  もう怖くない。クロージングの極意

□期日 6月19日(木)18:15~21:00(最大)
□場所 貸し会議室「内海」 ※水道橋駅 西口徒歩2分
□費用 3,000円/回 ~

詳しくは、下記アドレスをご覧ください。

http://www.k-z.jp/営業道場 最下部よりお申込いただけます。


■「努⼒」に「成果」はついてきていますか?

⽬標達成のために日々がんばっている営業活動。努⼒しただけの成果を出すことはできていますか?  正しい努⼒で正しい結果を出す⽅法を伝授します。営業は職⼈芸ではありません。誰でもできる、すぐにできる、 1,000⼈人以上が実践した秘蔵のメソッドを出し惜しみしません。

■こんなことありませんか?

• 最近、⾃分の営業スタイルに限界を感じている。
• 相⼿の性格によって得⼿不得⼿手が大きく変わる。
• 営業は「⾟くて苦しいもの」だと思う。
• もし明⽇、会社がなくなったら食べていく自信がない。

⼀つでも当てはまれば、ぜひ”営業道場”へ!営業が楽しくなります!





営業支援をしていると、朝礼に参加させていただくことがよくあります。
よくある営業朝礼の場面です。想像してみてください。


部長「今月は○○の売上(販売)が低迷しているから、頑張るように。昨日までの売上は××円、目標まであと○円だ!絶対達成しよう!」

部下「はい、頑張ります!」

部長「決意を込めて・・・エイエイオー!」



・・・最後はちょっと余計ですが、一見、勢いも合って勇気づけられる(エンパワーメントといいます)朝礼の一場面です。


こういった場面に同席させていただくと、”意地の悪い”私は、営業課員(部下)の方に声をかけにいきます。

私「さっき、部長が○○の受注を増やせと言ってたけど、今日はどうするんですか?」

部下「今日の訪問予定のところで、○○の話をしてみます。あとは相手の反応次第ですねぇ。」

私「それで、○○は売れるんですか?」

部下「相手(お客様)のあることですから、何とも言えませんね。商品自体は良いので、案内すれば話になるような気がするんですが・・・」

私「今まで○○の話はしていないんですか?」

部下「以前にしたことはあるんですが、あまり反応が良くなかったんですよ。改めて話せば何とかなるんじゃないかと思います。」




そして、部長のところに行き、こう伝えます。

私「部長、なめられてますよ」(笑)



この状況を、コンサルタント的に端的に表現すると、
「上司の指示に対して何ら具体的な行動イメージがないまま表面的に同意を行いその場をやり過ごしている部下」と、「部下に具体的な行動を起こさせるための指示命令が出来ない上司」という構図になります。

また、たちの悪いことに、この朝礼、非常に活き活きとして勢いがあり、見ていて清々しいんです。なのでこの組織、出来る人は出来るし出来ない人はとことんできないという「両極化」が顕著に表れていました。

もやっとした上司の方針を、自分なりに理解し、昨日と異なる行動に転化した人は勝ち、聞き流した人、工夫や具体的な行動に置き換えられなかった者は負けるという状況です。それでは組織として不十分であることを指摘しました。


一例を挙げるなら、

部長「今月は○○の売上が伸び悩んでいる。新規をこれから獲得することは難しいので、既存取引先に新商品として提案しよう。特にランニングコスト(月額維持費)のメリットが大きいので、経費削減に敏感な会社を優先して当たること。一人当たり今日中に5社以上に打診し、その結果を午後5時までに私にメールで報告すること。訪問する者は、見込みのあるところには同行するので、朝礼後に打ち合わせよう。

とにかく目標は必ず達成するぞ。他にアイデアがある者は自分の判断で動いてよし!不安であれば直接相談してくるように!」


こんな内容ではどうでしょうか。

ポイントは3つです。

1.具体的行動が示されていること。
2.最低限必ず行うこと(MUST行動)が客観的数字で示されていること。
3.報告まで求めることで実行担保を図っていること。

前者の朝礼と後者の朝礼、目標達成に近いのはどちらでしょう?

「伝えること」も大事ですが、「何が伝わったか」が大事です。そして、「伝わった結果、何が変わったのか」が最も大事。

もやっとした、変化のない朝礼にならないようにしましょうね。
先日、ある自動車販売店の社長さんとお話しする機会がありました。
そこで、

「自分の乗る車がいつもきれいで、マメに洗車している人は運転がうまい」

という話になりました。洗車と運転技術に関連性はあるのか?という話でしたが、そのときは時間もなくそこまででした。



しばらくして、自家用車の洗車に行った際に気づいたのですが、やはり、洗車と運転技術には関連性があるように思えてきました。

というのも、洗車をしていると、意外に自分の車の外観に気づいていないことが多いようです。洗車をしながら、”個々は結構出っ張っているんだな”とか、”こんなキズ知らないぞ”なんてことがよくあります。細い道などでは、自分の車幅感覚が必要です。洗車をしていると、自分の車の実際の大きさが感覚的に把握でき、運転技術に反映されるのではないかと思うんです。

同じように、会社でも、よく「トイレ掃除」が注目されます。
某大手企業の代表がトイレ掃除の重要性をお話しになってから取り上げられるようになったように思いますが、このトイレ掃除も侮れません。

トイレは、人が生活する中で、おそらく最も「入り組んだ」場所だと思います。
スミやカドや裏側や端っこが多く、気をつけないとやり残しが多発します。注意力とモレのない業務遂行力(?)が必要です(笑)。

トイレを効率的に完璧に掃除するためには、様々な角度で観察し、漏れなくダブりなく(MICIE)の感覚を持って当たらねばなりません。仕事の基礎能力訓練にはもってこいというわけです。


また、アイロンがけも、気づきを与えてくれます。制服やスーツなど、自分でアイロンをかけてみると、「こんなところにポケットがあったんだ」とか、「予備のボタンがこんなところについていたんだ」など、気づくことが多くあります。なぜそうなのか、を考えながら自分の使う道具をメンテナンスすると、気づきがあって面白いですよ。


そして、靴磨き。靴がきれいな人は信用できる、とよく言います。
靴磨きは、「やろう」と思ったときにすぐに手を付けないと、「あとでいいか」隣がちです。自分の仕事を先延ばしにしない、その場ですぐに行動できることの現れが、「靴」です。もちろん、営業として相手に与える印象も違ってきます。

「清潔感は細部に宿る」と言われます。

印象を良くするためのメンテナンスとともに、「気づきの訓練」だと思って、洗車に掃除に靴磨き、やってみてはどうでしょう?

ナイツコミュニケーションズでは、今まで、様々な業種・業態の営業支援や育成をしてきました。

一例をあげると、

太陽光発電システムベンダー
ソフト開発会社
公共広告
運送業
介護施設
遊技台(パチンコ)メーカー
不動産仲介
金融(ファンド募集)

営業法もいろいろです。

BtoB、BtoC、店頭販売やら
戸別訪問、電話のみでクロージング(訪問しない)、
などなど、多岐にわたります。


そんな時、毎回クライアントから聞かれます。
「こんなにいろいろな業界にかかわると、業界のことをその都度勉強するのは大変ですよね。」

確かに、どの業界も畑違いですから、基本的な知識は持っておく必要があります。
しかしながら、実際には、ほとんど勉強しません(少し語弊がありますが)。
勉強しない、とはどういうことか。





「ポイントを絞って、営業に必要な最小限の情報だけをインプットする」という意味です。

営業で最も避けるべきこと、それは「一方的に話してしまうこと」です。
相手の興味のないことを長々と、相手の反応を無視して話し続ければ、それはすでに”迷惑”以外の何物でもありません。
こう言うと、「自分はそんなことはしていない」と思う方も多いのですが、なんのなんの、かなりしゃべってますよ。ほとんどの方が。

ではなぜわかっていながら一方的に話してしまうのか。
意外にも、ベテランになるほどにこの傾向は強くなるようです。

知識も経験も増える→話せる情報が増える
商品やサービスについては、相手方は無知→相手側の発信が少ない
結果として、営業の話量がおおくなり、一方的な会話になってしまう・・・というメカニズムです。

そうならないためには、どうすればよいか?
それは簡単です。「持っている情報を必要最小限にすること」です。
そういった点では、案外新人営業のほうがベテランさんよりも良い営業するケースがあります。極論すると、初めての営業は、商品知識も、営業経験も、事例的な情報も「ゼロ」ですから。話したくても話す内容を持っていない(笑)。その分相手の話量が増え、存外、かなり充実したヒアリングができ、相手との関係構築もうまくいくことがよくあります。話さ(話せ)ないからこその効果と言えるでしょう。

お客様が関心を持って、その場で聞きたいと思っている情報は限られます。「お客様」を軸にその情報を厳選することが重要です。

会社が商品やサービスをリリースするときには、よく「セールスポイント」を設定します。この商品はこんなところが素晴らしくて・・・・と行くわけですが、注意しなければならないのは、このセールスポイントはあくまで会社視点、売る側の理屈だということです。”こんなに良いものを作ったんだから買えよな!”的なニュアンスを感じませんか?

営業として、その商品の”セールスポイント”を把握しているのと同時に、お客様の琴線触れる、”バイイングポイント”(買う理由になりうるポイント)を持っていることが重要です。お客様基準で情報を取捨選択し、それ以外のことは説明しない、ときっぱり決めることが重要です。

コンパクトにまとまったセールスポイントとバイイングポイントの情報をしっかりと押さえておけば、8割くらいの営業現場は対応することができます。残りの2割は、徳の技術的に詳しい方が同席されたり、具体的な事例を知りたがる方など、一般的な場合とは異なる展開で話が進んだとき、最小限の情報では会話がむつかしい、あるいは噛み合わない、という状況があります。しかしそういった場面もあらかじめ予測し、技術者や詳しい人を同席してもらうようにすればクリアできますので、営業としては、必要最小限の情報で十分だといえます。

情報があるから話したくなる。話すと少なからず自分に酔って相手の顔が見えにくくなる。相手の興味のない話題になってしまっているのに気付かず話す。せっかくの価値ある話が相手に伝わらない(どころか嫌悪される)となりかねません。
経験があることと、営業力の間には少なからず相関関係がありますが、かえって経験や知識が営業を阻害してしまうことも多いので注意が必要ですね。

商品やサービスには、作った人、企画した人の「魂」がこもっています。セールスポイントにとらわれて買う側のお客様を見失うと、この魂は、”怨念”、”呪縛”に代わります(笑)。

商品に込められた高潔なる「想い」を、お客様にお届けすることが、営業に課せられた大きな使命だと思うのです。

ナイツの研修では、「相手のことを知り、相手になりきること」を中心に、ヒアリングの重要性をお話ししています。そのためには、最初に商品名やサービス名は提示せず、ベネフィット(効果効能)を前面に出して会話を進めます。

質問を中心とした会話で、相手のニーズを引き出し、課題を見極めて、その課題に対しての解決策を提案する。相手としては、”自分のことをわかってくれている”という意識のもと、課題に対する提案で受け入れやすい状況ができあがる・・・
という流れを作ります。

繰り返しになりますが、商品名やサービス名は最初からはなしません。説明も最後の最後。最初に商品名を出してしまうと、相手の意識の枠にはまってしまいます。最初からの説明は”御法度”です。

一方で、新聞の勧誘のような飛び込み個別営業をする際には、
「おはようございます。○○新聞とりませんか?」と入ります。
先ほどとは逆に、最初から商品名を前面に押し出します。更に、
「今なら洗剤を差し上げています」(笑)
特典の説明をすることも。これも、間違いではありません。


前者は、ベネフィットが見えにくく、ある程度の説明や説得が必要な商品の場合に用いられます。逆に、後者は、ベネフィットが単純で商品も単機能、単純な特徴のモノ、更に、営業先がほぼ無尽蔵にある場合に用いられます。

違った側面では、ヒアリングを中心とした課題解決型の営業は、数少ない対象営業先を、時間をかけても確実に仕上げるための流れであり、商品名を前面出す流れは、ダメならすぐ次にいく、見切りを早くして回転率を上げる手法です。

新聞の勧誘などの場合、500世帯のマンションを軒並み廻るようなときには、打率よりも打席数が優先されます。100件あれば、そのうち1件くらいは新聞をほしがっている”ちょうどよい”人がいるかもしれません。1件1件に時間をかけるより、くじ引きのように100分の1のお客様を探し、1日500件訪問を担保することの方が重要なのです。

100分の1でも1日5件の獲得を維持できる営業、優秀だと思いませんか?


店頭販売でも同じことが言えます。

家電量販店と、専門店では、第一声が違います。

地元の電気屋さんであれば、「何かお困りごとは?」みたいな会話のはじめになりそうですが、量販店では、「ご購入の予定ですか?」みたいな声かけになるでしょう。

客数の多い大型量販店などでは、語弊がありますが”見込みの薄い回遊客に時間をかける”と接客効率が悪くなり、かえって購入意意欲の高いお客様を見逃してしまう可能性があります。だったら、購入意欲があるかどうかを最初に確認する(クロージングから入る9方法カ適している場合があります。

法人営業の場合でも、この手法を使う場合があります。
私たちの営業の場面でも、相手の状況がわからないまま商談に臨む場合、
「本日は、当社とご契約いただくつもりで参りました」と入ることがあります。

すると、たいてい、「今日この場ではすぐに決められない」や、「とりあえず話を聞いてから」などと返ってきます。

そのときの声のトーンや表情をしっかりと観察し、現時点での購入意欲を判断します。最初にこれがわかっているのといないのとでは、話の進め方が違ってきます。

研修では、「最初に、軽く相手の横っ面をはたいてみる」と言ったりしますが、営業ではこれをテストクロージングと言います。

積極的な購入意欲確認、活用してみましょう。
営業研修で、最後の締めにお話をする時に、「介在価値」という話をします。聞き慣れない言葉かもしれませんが、営業にとっては、とても重要な考え方です。

最近では、インターネットで検索すれば何でも調べることができます。
リアルな店舗の存在価値が問われる時代になりました。特に商品やサービスのカテゴリが限定される「専門店」では、その傾向が強いようです。



あるカメラ専門店でこんな話を聞きました。

私も、個人的に”一眼レフカメラ”を購入してから2年ほどたちます。それまではコンパクトデジタルカメラを使用していましたが、一眼にすると、段違いにきれいな写真が撮れます。しかし、その大きさと持ち運びの負担は覚悟しなければなりません。

昨年の夏、せっっかくの一眼レフカメラですから、地元の花火大会できれいな花火の写真を撮りたいと思いました。コンパクトカメラでは、思い通り撮影できた試しがありません。一眼ならできるはずと思い、カメラの設定や、レンズの使い方、撮影方法などを知りたいと思いました。

近所のカメラ専門店で購入しましたので、そこに行って質問するのが一番確実なのですが・・・。

結局、”ググりました”。


「EOS KISS X5で花火をきれいに撮影するには」と検索すると、すぐに設定の仕方から、撮影方法、きれいに撮影するコツ、さらには、人物を一緒にとる際の注意点まで表示されました。成功例や失敗例、実際に撮影した写真のサンプルなど、至れり尽くせりです。

店頭に行く必要がなくなりました。
別件でお店に行った際に、話を聞いてみると、やはり10年ほど前は、カメラの使い方や設定方法などを聞きに来るお客様が多かったそうですが、ここ最近は、そういったお客様が本当に減ったそうです。



ここで、営業や販売に関わる者として考えなければならないことがあると思います。

「果たして、営業としてのあなたの話は、”インターネットを越える”ことができていますか?」

カタログやパンフレットに掲載されていることは、ほとんどインターネットで事前に調べることができます。カタログに書いてあることをいくら丁寧に説明しても、それは、わざわざ会って話を聞く価値がある者とは思えません。

インターネットで調べられないことがあるから、それ以上の価値を見いだすことができるから、営業に会うのではないでしょうか?

営業や販売では”会っていただいただけの価値”を提供することができているか、日常を振り返ってみましょう。

実際に会って、相手に皆さんが関わる(介在する)なかで、会ったことで、会わなかった時と異なる価値を提供し、意思決定に影響を与えることが、「介在価値」です。

極論すると、インターネットで調べられること(一般的な内容だけ)を説明するなら、わざわざ会っていただく必要はありません。会うからこそ話せることがある、会うからこそ、伝えられることがある。あなたの話は、「会って話す」だけの価値があるものになっていますか?



国民的アニメ「サザエさん」に出てくる、磯野家の近くにある酒屋「三河屋」。
ここで働く御用聞きのサブちゃん。営業の側面から見ると、このルートセールス、もすごく高度なことをしているんです(笑)。

サブちゃんが「ちわ~三河屋です!」と勝手口から入ると、
サザエさんが「ちょうど良かった。お醤油が切れかけているのよ」なんてことが良くあります。
この磯野家を知り尽くしたサブちゃん、ルートセールスの鏡とも言えます。

ある場面では、その後、

「そこの郵便、出しときましょうか?帰りにポストの前を通るんで・・・」とか、
まな板の上の鯛を見つけて、「何かお祝い事でも?ちょっといい日本酒が入ったんですよ。辛口で、波平さんの口に合うと思うんだよな~」

なんてやりとりをしています。


ルートセールスというと、しんどい電話アポイントや飛び込みなどしなくても良い、新規獲得に比べて楽だという意識になりがちですが、営業の実力が顕著に表れる分野です。新規営業であれば、営業先の担当者と合わなくても、失注するだけ(もともとゼロですから)。しかし、ルートセールスは違います。担当者が変わっただけで、取引量が増減したりします。お客様を選ぶことはできません。合おうが合うまいが、おつきあいしなければなりません。一見、楽そうに見えるルートセールスは、実は営業的エッセンスを全力で発揮しないといけない厳しい世界なんです。

さらに、ただお客様と仲良くなれば良いというものでもありません。
営業ですから、取引規模の維持はもちろん、新規商品の提案や取引量拡大をミッションとして持っています。人当たりが良くて性格も前向き。お客様とも仲が良いのに売上が上がらないルートセールス、良く聞く話です。

性格も良く前向きで一生懸命なだけに、売上が低迷していることを上司も指摘しにくい、となっては目も当てられません。円満な人間関係を構築し、定期的な接点を設けつつ、確実に売上に結びつけるという点から行っても、新規と同様、それ以上に高度な営業スキルが要求されると言えるかもしれません。

大まかに、ルートセールスには3段階(細かくすると5から7段階くらい)のレベル観があります。
簡単に示すと、以下のような分類です。

第一段階 御用聞き(相手からの要望を聞き入れるだけ。相手からの発信がないと何もできない)
 →「何かご用はありませんか?」

第二段階 消極的提案(情報収集し、相手の習慣や生活サイクルを把握しタイミング良く提案する)
 →「そろそろ醤油がきれるんじゃないかと思って・・・」

第三段階 積極的提案(その場での状況から自分のもっているリソースを活用する
 →「お祝いがあるならいいお酒が入ってますよ!」


このルートセールスのスキルは、基本は、”関係構築力”、ひいては”ヒアリングスキル”そして、無理のない提案からのクロージングに大きく影響されます。

実は、”御用聞き”→”鯛のお頭”→”お祝い?”→”いつもより高価な日本酒の提案”のあとがあります。

「残りがあと一本だけだったと思うんだよなぁ。売れちゃってたらごめんなさいだけど、見てきましょうか?」

今この場で決済をもらおうとする完璧なクロージング(笑)。
彼が面接に来たら即採用したい(笑)。


三河屋のサブちゃんは、公私ともに磯野家と関係を構築できているので、非常に効率の良い、高度なルートセールスを実現しています。


今度は、サブちゃん中心にサザエさんを見てみてはどうでしょうか(笑)。

クロージングが苦手という営業の方、多いですね。
営業研修などでロールプレイングなどをしていると、実は、「クロージングが苦手」な分けではなくて、「提案が間違っている」場合が非常に多く見受けられます。

提案の方法が間違っているために、いくらがんばってクロージングをしても全く功を奏さない、という状況です。



以下の2つのケースを見てみましょう。

営業A:「この商品をお求めいただくのがいいと思うんですよね」

営業B:「ぜひこの商品をお求め下さい!その理由は・・・」

前者は、”商品を買うと良いことが起こると思う”という自分の主観を話しているだけ。
後者は、”お求め(買って)下さい”とはっきり伝えています。「購入する」という相手の具体的行動を示し言い切る文章です。




例えるなら、好意を寄せている異性に対して告白するようなものです(笑)。

前者は、自分の気持ちを言っているだけなので、「好きです」と伝えているにすぎません。もし相手にその気がなくても、「ありがとう」くらいの反応は返ってきます。
これを”脈あり”と思ってしまうのは早計です。好意を寄せられていることに対しては、相手が誰であれ嬉しいもの。そのことに対して「ありがとう」ですから、その後何の進展もない、なんてことは良くあります(笑)。

では後者ではどうでしょうか。
「具体的な行動を示して言い切る」わけですから、同じような場面では、「付き合って(結婚して)下さい!」ということになるでしょうか。

こうなると、相手にも答える義務が生じます。
YESかNoか、その後に続く「どうかな?」という問いかけに初めて力が生じるわけです。

クロージングは、何も難しいトークや切り返しが必要なわけではありません。
具体的な行動を示した後、「いかがですか?」と聴くだけです。
すると、いままでは出てこなかった”本音”が出てきます。


「結婚しよう」という提案を行えば、付き合っている間には気にならなかった相手の仕事の内容や年収、会社でのポジションや将来性、家族、兄弟との関係、貯蓄額などなど、現実的に気になるものです(笑)。惚れた腫れたではどうにもならない現実面の”本音”が出てきます。この人と人生をともにして大丈夫か、と。



ビジネス商談でもそれは同じこと。

「具体的な行動を示し言い切る」ことで、お客様としては、本当に意思決定して大丈夫か、と考え始めます。そこで出てくる反論や難色こそが、真に解決すべき行動障壁です。

この提案(プロポーズ)は、できる限り早い段階で行うべきです。
こちらの本気度を示すことにもなりますし、何より、相手の本音を早くに聴くことができれば、その対処にも時間がかけられます。長々と商談をしてしまい、本音が出た時には時間切れ、なんてことにもなりかねません。

具体的な行動を言い切ることで、相手は本当に知りたいことは質問してくれます。
説明は最小限で、聴かれたことにのみ答えるというのが重要です。聴かれたこと以外の説明は、相手の記憶にはほとんど残りません。
「人は、自分の興味あるものしか見ない」「自ら能動的に聴こうと思ったことしか記憶に残らない」のです。


提案をはっきりと言い切ることは、

①相手の本音を引き出すことができる
②クロージング(いかがですか?)の問いかけがしっかり機能する
③相手の質問に応じて説明することで、余計な説明がなくなり、相手の記憶に残る情報を短時間で提供することができる


と、良いことばかりです。


しかし、はっきり言い切るためには非常に勇気が必要です。
そのために、相手の状況や要望をしっかりとヒアリングをすることが必要になります。
相手の状況をある程度わかった上で、はっきりと提案を言い切れるよう練習する必要があるのです。

普段の営業活動や日曜の場面で、相手に対して具体的に行動を示して言い切る、これを実践してみましょう。「いやだ」と言われてもかまいません。「なぜ?」と聴くことで更に相互理解が深まります。

まずは、結婚する気があるんだ、私は真剣なんだという意思を、しっかりと示すことが大事ですね。




営業は、『日常行動・習慣の積み重ね』といわれます。
言葉を使って仕事をすることが多いために、普段から考えていることや言葉遣いなどがふとしたことで出てしまうのが営業の最前線です。

以前、心理学やモチベーション向上を研究されている先生から、

Be(在り方)×Do(やり方)=Have(結果)

という話を聴きました。普段の在り方が前提として存在し、その上に自分なりの『やり方・方法論』があって初めて結果に結び付くというお話です。

自分と環境(お客様、同僚、上司、部下、人間関係、周囲の状況・現象)は、自分と密接に関わっています。何か問題があると、問題を自分の外に求めようとする傾向がありますが、『あのお客様がわかってくれない』『十分に説明はしたはずだ』といっても、また、何の解決にもなりません。問題を自分の外側に求めていること自体が問題です。

しかしながら、日々生活していると、『自分のせいじゃない』と思うこと、ネガティブな思考にとらわれそうになることもしばしば。迷ったとき、悩んだときに、戻ることが出来る原則を持っていると強くなれます。

原則に照らして答えを探しだすことが重要です。“原則”は、(自分・他人を)責めるためにあるのではなく、ただ成果を上げるための方法としてあることを忘れてはいけません。原則に反しているからダメ、悪だと決めつけてしまうのは性急です。良いと悪いを繰り返しながら、良い方向へかじ取りができるように意識していくという、小さな努力、小さな心がけが長い間に大きな差となって来ると思うんです。


感謝    不足・不満


素直    頑固・かたくなな心


誠実    不誠実、建前


勤勉    怠惰


責任    他責意識


挑戦    心配性


謙虚    傲慢・自惚れ


コミットメント    途中放棄


分かち合う    他者否定・拒否拒絶

喜び  ⇔  妬み


信頼  ⇔  疑念・勘繰り


同じ事実を見ても感じ方は様々。
普段からの在り方によって、物事の捉え方は皮てきます。
さらにさらに、プラスの捉え方をできる人の周りには、おのずと人が集まって来るものです。
また、自分の周りにもそういう人を多く持ちたいものですね。

「汝、蘭室の友と交わりて、真麻の性となる」という言葉があります。ヨモギのように曲がって生える植物も、麻のようにまっすぐに生える植物の中に植えると、まっすぐに伸びていくそうです。自分の周囲に、”まっすぐ”な人をたくさん持っている人は本当に幸せです。

普段から、”プラスの在り方”をしている人の周りには、自ずと”プラスの在り方”の人が多く集まります。
逆に、”マイナス”の周りには”マイナス”が。




先日、もう10年近くのおつきあいのある、社長さん(以前は事務所をシェアしていたことも)から久しぶりにお声かけいただき、お会いする機会がありました。
ビジネスの機会をご紹介いただきましたが、その際、「紹介はするけど、岡野君の目で見て判断して」と言われました。自分としては、その社長さんからご紹介いただく先様は本当に間違いがなく、長くおつきあいできることがほとんどなので、二つ返事でご紹介を受けることにしました。

プラスの方の周りには、プラスの方が集まるものです。




ずいぶんと前に、読んだ本の中の一説を思い出します。


「人生の最後に、心から”ありがとう”と感謝できる人、本当にお世話になったなぁと思える人が何人いるか。それが幸せの大きさである」


日々感謝、感謝です。