今年の雪形ウォッチングは栗駒山で開催されました。
宮城県在住ということで、今回まさかの現地世話人を仰せつかりまして、
春先からアワアワと準備に追われていましたが、
当日は、真夏か!というほどのお天気と、
あったかで懐の深い参加者のみなさんに恵まれ、無事終了\(^o^)/
雪形ウォッチャーの卵巣がん仲間にもお会いできて、再会を喜び合いました。
今週はすっかり抜け殻状態で過ごした1週間となりました。
これまでただ参加するだけの立場だった雪形ウォッチングとは違い、
まだ雪形が出ていない山の方向を見定めながら観望ポイントを探したり、
資料作成のため、図書館で古文書のような郷土資料をあさったりするのは、
大変ではありましたが、なんとも新鮮で楽しいものでした。
栗駒山の雪形については、昨年も書いていますが(→こちら)
ご興味のある方はちょっとだけパワーアップ版↓をどうぞ^^
こうして種まき坊主歌碑(栗駒総合支所敷地内)と並べるとわかりやすいと思いますが、
左端に「駒」、右端に「種まき坊主」が見えています。
今回の日程では少々時期が遅くて駒の首が切れていましたが、馬の形は確認できました。
以下、栗駒山の雪形の移ろいです。
4月下旬
5月中旬
5月下旬
6月初め
撮影地は全て栗駒中学校付近です。
見る時期だけでなく、見る角度が違うと、雪形はだいぶ見え方が変わり、
同じ旧栗駒町内でも、文字方面からは種まき坊主の形が崩れますが、
その代わり、もう少し早い時期に鮮明になるネガ形の種まき坊主(鼻取り男)を
見ることができるようになります。
ネガ形種まき坊主は中央左寄りの黒い部分(4月下旬、深山牧場)
田淵行男さんの著書「山の紋章雪形」には、
他にも「鮪形」という雪形があると書かれており、資料を探したのですが、
確かな写真や図版などを見つけることができませんでした。
しかし、「駒の下方に黒く出る」との記述は確認でき、
そういう目でもう一度「駒」の写真を見ると、ネガ形の魚が見えなくもないかと。
一般的に雪形は農事暦との関係が深いと言われていますが、
実は、5月中旬に種まきというのはなんだか違和感があるな、
と事前調査の段階では感じていたのです。
この疑問については、当日案内をしてくださった地元の方が、
昔は水苗代だったが現代はハウス栽培をしているので時期が合わないのだ、
と教えてくださいました。
来年の雪形ウォッチングは、利尻での開催が決まっています。
「猫の顔」「枠舟」という雪形が見られる上に、
美味しい海産物が満載とのことで、とても楽しみです。