幸福な王子
ある街の広場に金色に輝く
王子の像がたっていました。
両目には青いサファイア、
腰の剣の装飾には真っ赤なルビーが輝き、
体は金箔に包まれていて、
心臓は鉛で作られていました。
とても美しい王子は街の人々の自慢でした。
ある時、一羽の渡り鳥のツバメが寝床を探し、
王子の像の足元で寝ようとすると
突然上から大粒の涙が降ってきました。
王子はこの場所から見える不幸な人々を見て
涙を流していたのです。
そして、
自分の宝石をあげてきて欲しいと
ツバメに頼みました。
ツバメは言われた通り王子の剣の
装飾に使われていたルビーを
病気の子供がいる貧しい母親に、
両目のサファイアを飢えた若い劇作家と
幼いマッチ売りの少女に持って行きました。
ツバメは王子の優しさに心打たれ
南の国へ渡るのを止め、
街に残る事を決意し街中を飛び回り、
両目をなくし目の見えなくなった王子に
色々な話を聞かせます。
王子はツバメの話を聞き、
まだたくさんの不幸な人々に
自分の体の金箔を剥がし分け与えて欲しいと頼みます。
やがて冬が訪れ、王子はみすぼらしい姿になり、
南の国へ渡り損ねたツバメも次第に弱っていきます。
死を悟ったツバメは最後の力を振り絞って
飛び上がり王子にキスをして彼の足元で力尽きました。
その瞬間、
王子の鉛の心臓は音を立て二つに割れてしまいました。
みすぼらしい姿になった王子の像は
心無い人々によって取り外され、
溶鉱炉で溶かされましたが、
鉛の心臓だけは溶けず、
ツバメと一緒にゴミ溜めに捨てられてしまいました。
天国で下界の様子を見ていた神が天使に
「この街で最も尊きものを二つ持ってきなさい」と命じ、
天使はゴミ溜めに捨てられた王子の鉛の心臓と
死んだツバメを持ってきました。
神は天使を褒め、そして、
王子とツバメは楽園で永遠に幸福になりました。
人形劇「幸福な王子」
以上の話は、
オスカー・ワイルド作「幸福な王子」 です。
小学生の頃、この物語を知って
王子とツバメの優しさと悲哀を感じたのを
今でも覚えています。
木枯らしが吹く今の時期になると
この物語を、ふと思い出したりします。
今日の11月30日は、
作者「オスカー・ワイルド」の命日です。
ところで、
オスカー・ワイルドのお墓を知っていますか

彼の墓は、フランスのパリ東部にある
ペール・ラシェーズ墓地にあります。
ペール・ラシェーズ墓地は
ショパン、プルースト、マリア・カラス、
モディリアーニ、ドラクロワ、ロッシーニ等の
世界的な著名人の墓が多くあることで知られています。
さて、オスカー・ワイルドのお墓は
↓これです。

↑(クリックすると大きくなります)
奇抜な彫刻のデザインに驚きますが
さらに驚くのは、
多数のキスマークがつけられているのです

オスカー・ワイルドは、
1854年アイルランドのダブリン生まれの
小説家、詩人、劇作家。
耽美的・退廃的・懐疑的な
才気あふれる作品を発表し人気作家となりますが、
絶頂のときに同性愛の罪で逮捕され、
約2年間の刑を終えて出所後、
パリで貧しく孤独に暮らしますが、
46歳という若さでその生涯を終えました。
そんなスキャンダラスな一生を送った彼の死後も、
墓には多くの彼のファンたちが訪れ、
生々しいキスマークを多数残しているのです

では、最後にオスカー・ワイルドの名言を
紹介しましょう

絶対的に非難できない唯一の嘘の形態は、
己自身のために嘘をつくことだ。
byオスカー・ワイルド
自分を信じて、清く正しく偽らず、
LOVE&PEACE


世界に愛と平和を

まるけんでした♪(*^ ・^)ノ⌒☆
作:まるけん
