『精神文明と奇跡』
政木和三

 

著書装幀:横尾忠則

 

 

第4章 心の構え

 

 

◎ 極意は全てに通ず

 

 

 

 力を抜けばよく飛ぶゴルフ

 タメればホームランとなる

 切るとき力を抜く居合術の極意

 拳法、空手は当たるとき力を抜く

 等々、武道、芸術は練習の積み重ねによって熟練の境に入り、そこで奥義を感得し極意を知ることになる。

 そこを見付けるには、長い年月と大きな苦労がつきものとなる。

 しかも、その域に達することのできる人は、百人に一人、または千人に一人ぐらいのものである。

 その他の人は、志を中途にして挫折のやむなきに至るものである。

 私がゴルフを始めたのは五十歳の少し前であった。

 テニス流に打ったために、よく飛び、二百八十ヤードも出たことがあった。

 ところが五十五歳を過ぎるころから飛距離が減少し、二百ヤードも飛ばなくなった。

 飛ばないために、どんどん力を入れていく。

 力をいれるから、ますます飛ばなくなり、力だけが入るために、一ラウンドもすると、フラフラになってしまった。

 あるとき、ふとこんな事を思った。

 ゴルフボールの重さは、僅か四十六グラムである。

 六十キロ、七十キロも体重のある大の男が、自分の重さの千分の一もない軽いボールを打つのに、なぜこんなに力まなければならないのか。

 こんなかわいらしいボールを、コンチキショーと力んで打たなくても、ソーッと、かわいいボールだ飛んで行け……の気持ちで打てばよいのではないかと思うようになり、早速実験してみた。

 いままでは、ゴルフクラブのシャフトを両手でしっかりと握っていたが、それを、左手は親指と人差指の二本だけで握り、残りの三本指は遊ばせておき、右手は親指と人差し指は八の字型に開き遊ばせるようにして、残りの三本指を左手の親指と人差し指の上に重ねて、一点でシャフトを握るようにすると、クラブシャフトは掌(たなごころ)の中で自由に動くことになる。

 このようなグリップでクラブを振ると、手首や指に力がはいらず、クラブヘッドは、プランプランと手を支点としてX字型に左右に振れることになる。

 その形のままで、肩を大きく回し、腹筋の力で上体を引きもどして、クラブヘッドをボールに当てるだけで二〇〇ヤードも飛んだ。

 そこで、この一点支持グリップによって、正しく構えて、本式に打ってみると、振りおろすときに、手に力が入らないために軽く自然落下するようにクラブが動き出してゆく。

 ヘッドがボールに当たる前に、グリップの力を抜いて進行を止めると、クラブヘッドはものすごいスピードに加速され、ボールは二百八十ヤードから三百ヤードも飛ぶようになった。

 この打ち方は、振りおろすときグリップの力を抜き、インパクトの瞬間には、グリップの進行を止め、グリップの力を抜くという、常識では考えられぬ打ち方であるが、その打法によって、伏尾ゴルフ場の西六番、二九八メーターに一打で載せたこともある。

 このゴルフの打ち方は、他のスポーツにも共用できることを知った。

 振りおろすとき力を抜き、当たるとき力を抜くというこの打法の話を、居合術の達人にしたことがある。

 その達人はそれこそ我が居合術の極意であると言われた。

 また合気道の人に語ったところ、それは合気道、真空投げの極意であった。

 相手を強く掴(つか)んでしまっては先方の力が自分に伝わるが、軽くつまむような気持ちのとき、相手は遠くへふっ飛んでゆくと言われた。

 拳法も然(しか)り。

 東京の有名校の拳法部が、政木ゴルフの極意を用いた政木流拳法を取り入れてから、二年連続優勝したとの報告もあった。

 このようにして、ゴルフの打法が他の武芸に共通の極意をもつことを知ったために、

 拙著の名称を、

 『政木・打法の極意』

 としたものである。

 極意はスポーツ以外にも通ずるものがある。

 ある人が座禅のとき、無我の境に入らんと念じたが、思うに任せず雑念の連続であった。

 そこで、ゴルフのトップで力を抜き、当たるときに力を抜くことを思い出し、

 『いままで思っていた無我の境に入ろうとする心の力を抜いた瞬間に、無我の境に入ってしまった』

 と、いわれたこともあった。

 力を抜くこと。

 これは目前の欲望を捨てることである。

 無我の境に入ろうとする欲望はそのまま

 “りきみ”

 となり、

 “迷い”

 となるが、力を抜くことによって欲望を去ることができたのである。

 ゴルフの場合においても、飛ばそうとする欲望のために振りおろす瞬間に手に力が入り、手とシャフトとヘッドが同時に動き出すために、棒振りの打ち方となり、ボールは思うほど飛んでくれない。

 飛ばそうとする欲望を捨てると、振りおろす瞬間にはグリップには力が入らず、体だけが回り出し、ヘッドはよくタメの効いた形となり、インパクトで最高速度となるために、力を少なくして飛距離が伸びることとなる。

 欲望を捨てることについては、筆者が関西シニアゴルフ選手権試合で優勝したときは、第一打を打ったとき、インスピレーションによって次の言葉を授けられた。

 『汝のゴルフ場は足許一メーター平方である』

 と。

 この瞬間に無欲の大欲の真意を悟った。

 いままでは池を見れば、池に落とさぬようにと力むために、力がはいって水面に波紋を作ることになり、バンカーが目に入ればそこへ入れぬように注意がすぎて打つ前に頭があがり、トップして砂の中への目玉となる。

 それが、この一言によって、川があろうと、池があろうと、それは地上のものであって、空を飛ぶボールには何の関係もない物件であることがわかった。

 飛んでゆくボールに全く無関係なものに神経を使う必要はないことである。

 自分のゴルフ場は、ボールを打つ足許の一メーター平方と、ボールの落下地点だけであって、その途中は無と考えればよい。

 一メーター平方の中で、足をしっかりとふんばり、飛球線を定めて、素振りをするような気持ちでクラブをプランと軽く振れば、ボールは目標に向かってまっすぐに飛んでゆく。

 自分の力でボールを目的地へ飛ばそうとすれば、力が入ると同時に、ボールの行方を早く見ようとするために、頭は当たる前からあがり出し、いわゆるヘッドアップとなり、クラブヘッドの真ん中に当たらなくなる。

 ところが、飛ばそうとか、どこへ持ってゆこうとか思わずに、ただクラブヘッドの中心にボールを当てるだけであれば、頭も動かずたやすくナイスショットとなる。

 そのボールは自然に目標の方向に飛んでゆく。

 ボールを自分の意志によって、自分の思っている場所へ飛ばそうとして打つか、方向だけを決めて、クラブヘッドをボールに当てるだけの気持ちで素振りのようにクラブを振るかの違いである。

 ボールを飛ばす目的は同じでも、その精神には根本的な違いがある。

 この心構えは、一般社会にも通ずる

 『無欲の大欲』

 の極意であろう。




精神文明と奇跡
第三刷発行:昭和五七年九月二十日
著者:政木和三
発行者:後藤房子
発行所:日新社
    岡山市尾上二七七〇 電話〇八六二(八四)二一二一
印刷書:山陽印刷株式会社
    岡山市中山下二丁目五-五〇-一〇一

 

 

 

 政木先生とのご縁の始まりは、
令和元年七月一日に他界しました昭和五年生まれの私の実父が小学生時代の頃より電気のイロハを教わり、
(実際に、電気ギター制作等々、様々な電気技術のご教授を、家族ぐるみのご近所付き合いの中で個人的に無償で賜ったそうです)
その後、御晩年には、政木先生の素晴らしいご発明品の集大成のひとつとして
“世のため、人々のため”に御余生をかけ陰徳にご尽力なさいました
超強力 神経波磁力線発生器
(改名機器、インパルス磁力線、そして、Mリング。すべての御販売は㈲政木研究所、㈲ケントにて)
の製造に至るまで、数々のお仕事をお世話頂き、
政木先生がお亡くなりになる最後の最後まで、私も含め家族ぐるみのお付き合いを賜わり、
今も尚、心の底よりとても尊敬し、感謝している恩師・師匠です。

 

 

 政木和三先生の廃刊御著書

 

『精神文明と奇跡』

 

を掲載させていただいています。

 

 

 

 政木先生の御教えである

『目先の欲望を捨て去り、世のため、人々のために尽力せよ!』

との仰せを引き続き継承するため、

今後も少しずつではありますが、

何度も何度も繰り返す、日々の心の学びの礎として、

政木先生の御教えのすべてをこれからも紹介させて頂きますので、

皆様には引き続きのお付き合いの程、

何卒、宜しくお願い申し上げます。

 

深謝

m(__)m

 

 

 

 

 

完全オーダーメイド組み立て一式品

『復刻版 超強力磁力線発生器 試作品』

(特許第3510016号)

物理化学や自然科学の実験用、工業での金属磁化用専用試作機器として

政木和三先生がご発明なされた初期の頃の

元祖アナログ回路式機器を復活させることに成功しました!

ご用命の際は

下記のリンク先、もしくはE-Mailアドレスよりお問い合わせください。

 

令和3年3月に復活! 復刻版超強力磁力線発生器

 

画像の機器は平成10年の薬事法改定により製造販売が打ち切られた

元祖旧式アナログ回路が装着される超強力神経波磁力線発生器(Mリング)

 

 

 

元祖!本家本元!! 

神経波磁力線発生器と復刻版磁力線発生器との内部構造や動作の比較

 

 

提供:株式会社ケネスト

info@knestinc.jp

 

税込¥330,000,-

 


≪ご注意事項≫

 

この試作品は一般的な完成型の市販商品ではありません。

完全オーダーメイド方式のみにて

ご依頼者様個人と当方との合意・同意の上で

組み立てセット一式の試作品として特別に製作させていただきます。

そして

ご依頼者様個人によって組み立てられましたこの試作機器は

政木和三先生と北野電機が平成10年まで製作していた

当時のアナログ回路方式の復刻版として

ありのままに復元した内容構造の機器となっています。

しかしながら

現在の日本国憲法を遵守するにあたり

この機器の内容構造は

人体への使用が禁止される対象品となっています。

ゆえに

全てはご依頼者様各自の自己責任において法律をご遵守の上

ご使用・ご活用いただきますようお願い致します。

また

当方はご使用に関する一切の責任を負いませんので

上記の旨をご理解、ご確認いただいた上でお問い合わせくださいますよう

何卒、宜しくお願い申し上げます。

なお

機器への一年間の無償保証はもちろんのこと

その後の機器修理に関しましては従来の元祖旧式機器と同様に

引き続き対応させていただきます。

 

 

 

保江 邦夫 先生 【第2回 バロン保江のエリア55】 2021年

~ 悲運の発明品がついに復活! 復刻版 超強力磁力線発生器!! ~

 

 

 

≪復刻版 超強力磁力線発生器 試作機 の内蔵タイマーについて≫

 

旧式の神経波磁力線発生器の内部部品には最大作動時間60分設定

(通常30分に設定しています)

可能なタイマーが組み込まれていましたが(一部、後期型のMリングは除く)、

今回復活させました復刻版 磁力線発生器には

最大作動時間3時間まで設定可能なタイマーが装着されています。

(出荷時は作動時間を1時間設定にしていますが、

ユーザー様にてご自由に作動時間を最大3時間まで設定していただけます。)

 

画像は元祖 超強力神経波磁力線発生器のタイマー

(こちら赤い針が60分設定になっています)

 

画像は本家本元 超強力復刻版磁力線発生器のタイマー

(こちら赤い針が1時間設定になっています)

 

 

 

最後に

当方は販売等々に一切関わっていませんが

元祖旧式の超強力神経波磁力線発生器(Mリング)より改良が施され

厚生労働省より医療用機器として許認可を受けています

家庭用電気磁気治療器のバイオイーザーをお求めの方は

正規にお取り扱いの有限会社政木研究所様へ

そして

元祖旧式機器のアナログ回路からデジタル回路へと改良が施され

厚生労働省より医療用機器として許認可を受けていない

家庭用健康機器のセルパワーをお求めの方は

製造販売元の株式会社セルパワー様へ

それぞれ直接に

お問い合わせくださいませ。



 

 

 

KNESTinc.