『精神エネルギー』

~ Spiritual Energy ~
政木和三

 

 

 

 

第四章 心の構え

 

 

◎ 情けは人のためならず

 

 

 

 『情けは人のためならず』

 ということわざがある。

 これを辞典で調べてみると、

 『人に情けをかけておれば、いつかはめぐりめぐってよいことがある。

 情けを受けた者は、自然それをありがたく思って情けをかけてくれた人に好意を持つようになるから、何かのおりには報いがあるものだ』

 というようなことが書かれているが、これでよいのであろうか。

 私は、昭和十五年、大阪帝国大学工学部航空学科に入ったが、そこで気流の研究実験をエレクトロニクスを用いて行なったことがある。

 その後、通信工学科の研究室に移った。

 当時はエレクトロニクスをやっている人が少なかったので、他教室から研究実験の依頼が多くあり、普通の人の五倍ぐらいの仕事をするようになった。

 友人や先輩から、

 『大学では自分の研究だけやっていればよいのに、なぜ人の研究の手助けをするのだ。

 忙しいときに、そんなことはやめておけ』

 との忠告も再三あった。

 しかし、頼りにして来られる人々の顔を見ると、どうしてもやってあげたくなり、相当無理をして、二十年間以上も続けていた。

 造船工学科用にはストーンメータを作り、長崎から浦賀まで、日本全国の造船所において実験をした。

 土木、建築学科においては、超音波のコンクリート測定器を作り、発電所、ダム等の実測のため、黒部、有峰にも出かけて行った。

 その他、学内学外の種々の依頼を一手に引き受けたが、そのたびごとにそれに必要な専門的な知識の修得にも力を入れた。

 そして、医学部において低周波治療の研究をやっているから来てほしいとの申し出により、六、七年間も通った。

 そのとき神経の研究を行なっていたが、神経の中にあるコンデンサが人間の作ることのできない理想的なコンデンサであることを知り、それによって、自然の造物主の偉大な力をまざまざと知ったものである。

 そして、発明に対する悟りを開いたのである。

 人工的に、どんなに精巧で複雑なものでも、また見た目にはどんなにむずかしいものでも、よく作れたものだと感心はするが、その価値は大したものではないということがわかった。

 ほんとうによいものとは、最もシンプルな構造を持ち、天然自然に近い構造を持ったものである、と悟ったわけである。

 その日から、私の発明品は根本的に変わり、よりシンプルなものへと移っていった。

 その第一の発明品が、神経波治療器のビメーク(またの名はヘルスアップ)である。

 最初のころは、神経と同じ波形を作るために真空管もたくさん用いていたが、その部品を十分の一ぐらいに減らして試作したところ、神経と同じ波形が自然に発生するようになった。

 この機械はスイッチの開閉をしなくても、人が使用すれば自動的に信号が発生し、使用をやめれば自然に停止するようになっている。

 これをヘルスアップと命名して、現在は兼松エレクトロニクスから発売しているが、不眠症にもよく効き、就床後、十五分から三十分ぐらいで眠ってしまうことができる。

 もちろん、眠ってしまうと、自動的に止まるようにしてある。

 私の四十歳までの発明品は八十種ぐらいであったが、この医学部における悟りと、今までに他教室の研究に協力したおかげで、機械、造船、航空、土木、建築、化学、医学等あらゆる分野の知識を修得でき、それらを総合した発明があいつぎ、その後の二十年間に五百種以上の考案ができた。

 これは若いときに、人を助けるため人の五倍以上働いたことが、今になって自分に返ってきたものだと感謝をしている。

 このようなことがほんとうの意味の

 『情けは人のためならず』

 ではないだろうか。

 また別章で述べたように、私自身の人間性が大きく変わってきたことにも、この若いころの奉仕が大きく響いていることを、T・S先生より承った。

 自分自身を政木フーチパターンによって測定すると、昭和五十年に第六次元から第七次元へと向上し、さらに円満なる第八次元へと変わってきた。

 仏像の出現となったとき、

 『私はお経も知らないし水もかぶらないが、なぜ私の次元が昇ってゆくのでしょうか』

 とT・S先生に改めて聞いたが、

 『あなたは五百種以上の発明特許を私物化せず、無償で社会へ提供している。

 つまり、無欲の最高の修行をしているためです』

 と言われた。

 私は社会奉仕をしようと思っていない。

 ただいくらでも発明品ができるので、それを特許出願しているだけであるが、その公報は全国に発刊されて周知となる。

 先日もある大会社の人が私を訪ねてきて、

 『あなたの特許特報を、わが社では参考にして新製品開発の手がかりとしており、大変重宝しております』

 とお礼を述べられた。

 自分が無意識にしていることが社会に役立っていることが、無欲の修行となっていることはありがたいことである。

 これも一種の

 『情けは人のためならず』

 かもしれない。



 植物の心(四つ葉のクローバー) -----

 以心伝心といって、無言のうちに自分の心が相手に伝わることは、人間対人間のときは当然のことであるが、犬、猫その他の動物に伝わることも、周知のことでろう。

 しかし、植物にも伝わるというと、初めて聞く人は少し戸惑いもあるだろうが、今では相当に知られるようになった事実である。

 私の家の庭に、数年前から四つ葉のクローバーがたくさん生えている。

 これも私が、四つ葉になれば多くの人々に希望を与えてうれしいと思いつつ愛情をもって育てた結果である。

 数年前にオーストリアのチロルへ行ったとき、ハンガリーの若い女性からクローバーをプレゼントされた。

 その中に四つ葉のクローバーがまじっていた。

 冬のクローバーは温室育ちででもあったのだろう、外気にあてるとすぐにしなびてしまった。

 根は小さな球根であった。

 それを大事に持ち帰り、千里の自宅の鉢に植えておいた。

 春も過ぎて五月中旬にようやく芽を出し始めたころから毎日水をやり、四つ葉になればいいなと念じて世話をした。

 最初のころは、三つ葉ばかりであったが、七月ごろから、四つ葉がひとつふたつとふえてきた。

 そうして、九月には七割ぐらいが四つ葉となった。十月末からまた三つ葉となり、その年はそれで枯れてしまった。

 翌年は、土に多くの肥料を入れ、鉢も大きなプラスチック製とした。

 そしてさらに大きく念じ、四つ葉の誕生を望んだ。

 その望みとは、欲望ではなく遠い未来への希望であった。

 心の中では、

 『できるはずがない。

 しかし、もしほんとうに四つ葉のクローバーができれば、それを見て喜ぶ多くの人がいるのではないか。

 また、その葉を見て、人生に明るい希望を持てるのではないか。

 その四つ葉のクローバーを見て、一人でも多くの人の心に光を与えられたら嬉しい』

 と思っていた。

 そして五月末、出てきた葉は、みんな大きな四つ葉であった。

 その年の秋にはその数は千にもなっただろうか。

 クローバーには可憐なピンク色の花もたくさん咲いた。

 女性の来客には葉をプレゼントした。

 冬も近くなったある日、私は忘れるともなく四つ葉のクローバーを久し振りに見た。

 驚いたことに、半数が三つ葉に逆戻りしていた。四つ葉であっても、四つのうちひとつが小さく三・二葉くらいといったものもある。

 その三つ葉を見たとき、この四つ葉は私の願いによって成されたものであり、私の念が遠ざかればもとの三つ葉になるんだなと、つくづくと植物にでも人間の心が伝わることを教えられた。

 昭和五十六年の二月、PS学会でこの話をしたところ、ことしはその記録写真をとろうということになり、発芽のころから多数の人々が見にくることになった。

 プラスチック製の鉢には最初三つ葉が出ていたが、それが徐々に四つ葉に生え変わっていった。

 だが、他のふたつの丸い植木鉢のものは待てどくらせど三つ葉だけで、四葉は生えてこなかった。

 人に見せようとした欲望、そして見に来る人の見たいという欲望のエネルギーに押されて、その年は四つ葉になることができなかったのであろう。

 五十六年四月、私は大阪大学工学部を定年退職して岡山に移り住んでいたが、毎週末と日曜日には大阪の千里に帰っている。

 そのときどきに見るクローバーには三つ葉が三割ぐらいまじっている。




精神エネルギー
初版発行:一九八七年六月二五日
重版発行:一九九三年
著者:政木和三
発行人:赤尾文夫
編集人:新井政義
発行所:株式会社 旺文社
    東京都新宿区横寺町五五
    〇三-三二六六-六三七二(編集)
    〇三-三二六六-六四一四(販売)
印刷:日新印刷㈱
製本:有限会社 市川第二製本所
©1987,Kazumi Masaki
Printed in Japan(303035)
ISBN 4-01-071062-4

 

 

 

 政木先生とのご縁の始まりは、
令和元年七月一日に他界しました昭和五年生まれの私の実父が小学生時代の頃より電気のイロハを教わり、
(実際に、電気ギター制作等々、様々な電気技術のご教授を、家族ぐるみのご近所付き合いの中で個人的に無償で賜ったそうです)
その後、御晩年には、政木先生の素晴らしいご発明品の集大成のひとつとして
“世のため、人々のため”に御余生をかけ陰徳にご尽力なさいました
超強力 神経波磁力線発生器
(改名機器、インパルス磁力線、そして、Mリング。すべての御販売は㈲政木研究所、㈲ケントにて)
の製造に至るまで、数々のお仕事をお世話頂き、
政木先生がお亡くなりになる最後の最後まで、私も含め家族ぐるみのお付き合いを賜わり、
今も尚、心の底よりとても尊敬し、感謝している恩師・師匠です。

 

 

 政木和三先生の廃刊御著書

 

『精神エネルギー』

~ Spiritual Energy ~

 

を掲載させていただいています。

 

 

 

 政木先生の御教えである

『目先の欲望を捨て去り、世のため、人々のために尽力せよ!』

との仰せを引き続き継承するため、

今後も少しずつではありますが、

何度も何度も繰り返す、日々の心の学びの礎として、

政木先生の御教えのすべてをこれからも紹介させて頂きますので、

皆様には引き続きのお付き合いの程、

何卒、宜しくお願い申し上げます。

 

深謝

m(__)m

 

 

 

 

 

完全オーダーメイド組み立て一式品

『復刻版 超強力磁力線発生器 試作品』

(特許第3510016号)

物理化学や自然科学の実験用、工業での金属磁化用専用試作機器として

政木和三先生がご発明なされた初期の頃の

元祖アナログ回路式機器を復活させることに成功しました!

ご用命の際は

下記のリンク先、もしくはE-Mailアドレスよりお問い合わせください。

 

令和3年3月に復活! 復刻版超強力磁力線発生器

 

画像の機器は平成10年の薬事法改定により製造販売が打ち切られた

元祖旧式アナログ回路が装着される超強力神経波磁力線発生器(Mリング)

 

 

 

元祖!本家本元!! 

神経波磁力線発生器と復刻版磁力線発生器との内部構造や動作の比較

 

 

提供:株式会社ケネスト

info@knestinc.jp

 

税込¥330,000,-

 


≪ご注意事項≫

 

この試作品は一般的な完成型の市販商品ではありません。

完全オーダーメイド方式のみにて

ご依頼者様個人と当方との合意・同意の上で

組み立てセット一式の試作品として特別に製作させていただきます。

そして

ご依頼者様個人によって組み立てられましたこの試作機器は

政木和三先生と北野電機が平成10年まで製作していた

当時のアナログ回路方式の復刻版として

ありのままに復元した内容構造の機器となっています。

しかしながら

現在の日本国憲法を遵守するにあたり

この機器の内容構造は

人体への使用が禁止される対象品となっています。

ゆえに

全てはご依頼者様各自の自己責任において法律をご遵守の上

ご使用・ご活用いただきますようお願い致します。

また

当方はご使用に関する一切の責任を負いませんので

上記の旨をご理解、ご確認いただいた上でお問い合わせくださいますよう

何卒、宜しくお願い申し上げます。

なお

機器への一年間の無償保証はもちろんのこと

その後の機器修理に関しましては従来の元祖旧式機器と同様に

引き続き対応させていただきます。

 

 

 

保江 邦夫 先生 【第2回 バロン保江のエリア55】 2021年

~ 悲運の発明品がついに復活! 復刻版 超強力磁力線発生器!! ~

 

 

 

≪復刻版 超強力磁力線発生器 試作機 の内蔵タイマーについて≫

 

旧式の神経波磁力線発生器の内部部品には最大作動時間60分設定

(通常30分に設定しています)

可能なタイマーが組み込まれていましたが(一部、後期型のMリングは除く)、

今回復活させました復刻版 磁力線発生器には

最大作動時間3時間まで設定可能なタイマーが装着されています。

(出荷時は作動時間を1時間設定にしていますが、

ユーザー様にてご自由に作動時間を最大3時間まで設定していただけます。)

 

画像は元祖 超強力神経波磁力線発生器のタイマー

(こちら赤い針が60分設定になっています)

 

画像は本家本元 超強力復刻版磁力線発生器のタイマー

(こちら赤い針が1時間設定になっています)

 

 

 

最後に

当方は販売等々に一切関わっていませんが

元祖旧式の超強力神経波磁力線発生器(Mリング)より改良が施され

厚生労働省より医療用機器として許認可を受けています

家庭用電気磁気治療器のバイオイーザーをお求めの方は

正規にお取り扱いの有限会社政木研究所様へ

そして

元祖旧式機器のアナログ回路からデジタル回路へと改良が施され

厚生労働省より医療用機器として許認可を受けていない

家庭用健康機器のセルパワーをお求めの方は

製造販売元の株式会社セルパワー様へ

それぞれ直接に

お問い合わせくださいませ。



 

 

 

KNESTinc.