空想的平和主義

猪木正道の「軍国日本の興亡」を読んだ．

これによると，戦前は軍国主義，戦後は空想的平和主義で，どちらもいびつな考えとのことだ．
全く賛成．一方は軍事力の価値を極端に過大評価し，他方は軍事力を極端に矮小化している．
明治期，四民平等となった時，商家は娘を武家に嫁がせたがったとの話がある．武家は時には命を投げ打って公に尽くす，時には武力を用いて．商家からするとそれが尊い存在に見えたのだろう．

今の日本では，危急の際の武力行使も許容できない空気がまだある．軍事力の価値を適正に評価し行使できるようになるには，あとどれくらいの期間が掛かるのだろうか．．