ひざの前十字靭帯を損傷・断裂したことがある方、

日常生活で「ひざ崩れ」が起きることはありませんか?

 

ひざに深刻な病気が生じてしまうこともあるため、放置は危険。

まずは落ち着いて、原因と適切な対処法を知っておきましょう。

 

前十字靭帯を損傷すると、

自然治癒はとても難しいとされています。

 

手術を受けなければ、ひざの状態は不安定に…。

ひざ崩れを繰り返してしまうリスクが高まります。

 

手術を受けるのがベストですが、それが難しい場合、

ひざ周りの筋力を十分につけて、ひざを支える力を高めましょう。

 

ただし、手術を受けた場合でも同様です。

靭帯がしっかりと再建されるまでは時間がかかりますから、

筋力をつけ、ひざ関節を支えられる状態を作る必要があります。

 

 

ではなぜ、ひざ崩れをこれほど問題視しているのかというと、

ある重大な疾患を引き起こすリスクが高まるからです。

 

それが、変形性ひざ関節症

 

特に多い症状はひざの痛みや腫れで、

進行に伴って徐々にひざが変形していく、恐ろしい病気です。

 

ひざ崩れを繰り返すことで、ひざ関節にダメージが蓄積。

変形性ひざ関節症に繋がってしまうリスクが高くなるのです。

 

なんと前十字靭帯を損傷したことのある人は、手術を受けたとしても、

損傷したことがない人の3.62倍も発症しやすいとされています[1]。

 

前十字靭帯を損傷したからといって、

必ずしも全院が変形性ひざ関節症になるとは限りませんが、

いちばんの予防法は、ひざへの負担を軽くすること。

 

そのために有効なのが、筋トレです。

ケガから時間が経っても、ひざ周りの筋力維持は心がけましょう!

 

筋トレについては、こちらのページを参考にしてみてくださいね。

映像でわかりやすく解説しています。

 

膝の筋肉こそ治療薬!膝痛対策に今すぐできる5つの筋トレ【動画あり】

 

[1]Nikolaos K Paschos, et al. Anterior cruciate ligament reconstruction and knee osteoarthritis. World J Orthop; 18; 8(3): 212–217. 2017.