【タイトル】かあさんのこころ
・文:内田 麟太郎(うちだ りんたろう)
・絵:味戸 ケイコ(あじと けいこ)
・出版社:佼成出版社
・金額(本体):1,300円
・発行年:2005年
・読み聞かせにかかる時間(目安):2分30秒くらい
・文章量:
 3.1.3.1.3.2.2-3.5.3.2-2.3.3.1.1行くらい。
・漢字の有無:本文に漢字なし

・あらすじ・内容:
 こどもの頃、ぼくはぼくの悲しみしか知らなかった。家族ができても、ときどき自分の悲しみの底にうずくまった。

 ぼくがおじいさんになって、娘が子どもを抱き、子どもが娘にほおずりをする姿を見て、ぼくの悲しみよりずっとずっと深かったかあさんの悲しみが見えてきた……。

・感想:
 若くしておかあさんを亡くして、悲しさを抱えたまま生き続けた"ぼく"。ときには、星になったおかあさんの隣に行きたくなっても、それでも生き続けて、生き続けたからこそ、大切な誰かと出会い、娘さんが生まれ、その娘さんも子どもを産み、命が繋がってゆく。

 "ぼく"は、娘さんが生まれたときにはいっぱいいっぱいで、奥さんが娘さんを抱いているときにはその「母の愛」に気づけなかったのかもしれないですけど、おじいちゃんになってからは当事者ではなくて少し離れたところから親子を見守ることになるので、そこでやっと「母の愛」の存在について気がつけたってことなんでしょうね。

 「かあさんの こころは のはら」とありましたが、たくましくて、あたたかくて、おだやかで、ホッとするってことだと私は解釈しました。

 繊細な絵が、子どもの寂しさと母の穏やかな愛をしずかに表現していて、しんみりとする絵本でした。


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