【タイトル】バスが来ましたよ(ばすがきましたよ)
・文:由美村 嬉々(ゆみむら きき)
・絵:松本 春野(まつもと はるの)
・出版社:アリス館
・金額(本体):1,400円
・発行年:2022年
・読み聞かせにかかる時間(目安):7分50秒くらい
・文章量:
 1.2.3.4-3.2.4-5.2-3-2.3-1.2-1-2.2-3-3.4-2.3.6.2.7-3-2.4.4.4.4.5-4.7.2-2-4.6-6.4.3-4行くらい。
・漢字の有無:本文に漢字あり。漢字にはふりがながふられている。
・備考:第15回MOE絵本屋さん大賞第10位/北海道青少年のための200冊・小学生の部 3年/令和5年度北海道学校図書館協会指定図書
・あらすじ・内容:
 目の病気から全盲になった男性が、地元小学生に助けられながら続けた、バス通勤。

「バスが来ましたよ」

 その声はやがて、次々と受け継がれ…。

 温かい小さな手の、そして小さな親切の物語。(帯より)
・感想:
 小学生がはじめた善意のある行動が、地域の小学生に受け継がれていくというのが素敵だなあと思いました。地域ぐるみでやさしい。最初に声をかけるのもなかなか勇気がいったりしますが、そこをよく乗り越えて話しかけられましたよね。照れよりも善意が勝ることが素晴らしい。それをすることで、助かる人がいるんだ、嬉しいと思ってくれる人がいるんだと思うと、頑張れるのかもしれませんね。頑張る、というか、それをする子どもたちにとっては当たり前のことだったのかもしれないですけど。何を当たり前とするかはその子どもたちにもよるので、知らんぷりをするのが当たり前とするのではなく、手助けをするのが当たり前な小学生たちがいてくれて、よかったです。

 そして、子どもたちが手助けをしてくれたことを懸賞作文として出して、世に知らしめた方もまた、素晴らしいなと。自分の大切な思い出としてとっておくだけではなく、こんな素敵なことをしてくれる子どもたちがいるんだよと、その作文によって伝えてくださったことによって、一般人でも小学生の素晴らしい行動を知ることができましたし、小学生のほうも、そんなに感謝してくれてたんだなと、知ることができたのではないでしょうか。別に感謝されたくてやってることではなくても、自分たちの行動がそんなふうに受け止められてたんだとわかるととても嬉しいでしょうしね。

 優しくて温かな気持ちでつながっていった、朝の楽しいひととき。とても素敵だなあと思いました。


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