◆ ナポリの惨状 | イタリアよもやま話

◆ ナポリの惨状

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『VEDI NAPOLI E POI MUORI =ナポリを見てから死ね』  
という有名な文句がありますが、もうそれも上の絵葉書のように昔のこと。

それは、市のあちこちに放置され、どんどん増えてゆくゴミの山のせいです。


街中はもちろん・・・
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子供達の通う学校の前にも・・・

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住宅街も・・・・・
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”政治の清い考え”、ねぇ・・・・・・
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これらの写真を見ているだけでも、匂ってきそうですね・・・。


問題は、今に始まったことではなく
大都市ナポリで無分別に出されるゴミを処理する場所がないのです。
持っていく場所がない。
ゴミ焼却場は、まだ建設中です・・・もう5年も前から。

この問題はここ数年、年中あるのですが、毎年夏になると問題が再浮上、
ひどい匂いとなるのに耐えきれず市民が付け火をすることから、
それが火事になり、2次災害を及ぼす問題にまで発展します。
北イタリアの私もニュースで毎日のように、ナポリのゴミの山を見せつけられます。
ナポリ市・カンパーニャ州・国の間での責任の擦り付け合いが続けられ、
実際には、対した解決策も出されないまま、時間は過ぎてゆきます。


こんなことを書いては、ナポリの観光局にしかられそうですが、
今、ナポリへ行くのはお薦めできません。
たとえゴミが見えない場所へ行ったとしても、
あちこちで無差別に付け火がされるので、街中にダイオキシンが充満しているのだそうです。

イタリア語での
『VEDI NAPOLI E POI MUORI』 、
とりようによっては、
『ナポリを見たら死ぬ』 ともとれるのが皮肉です。