朝、目が覚めると動かない右手があって

ああ、今日も夕方からこの手は動かなくなって

仕事してても上手にマウスが使えなくて

色んな人に迷惑をかけて

これから何度も病院に行って

あげくにもう一回手術して怖い想いしてボルト抜いて

そんだけしてもこの手はこの指は

曲がるのだろうか
動くのだろうか


と毎朝寒い布団の中で絶望しておりました。

何で、あの時母の言う事を聞いておとなしく空港に行かなかったんだろう
何で、あの時気分的に小樽なんかに足を伸ばしたんだろう
何で、あの時どうせだったら女子のフリーを見に行かなかったんだろう

毎朝そう思わなかった日はありません。

自分のしてしまった事への後悔。
人の忠告を聞かなかったことへの後悔。
当たり前の事をしなかった自分への嘲笑。

毎朝、毎朝
そういうのが続きます。

ある程度回復しても、
手首が寒い夜に疼く度に
その
何か
目に見えない鎖はえんえんと私を責めます。


怪我ってのはそういうもんです。


ソチへ本当は行きたかった。
予算だって頑張って貯めてし、
流石に最初のツアーは無理だったけど、
後から声だって掛けてもらってた。


ぶっちゃけ行けなかったのはこの手首の怪我の所為です。
色々ありまして断念しました。


3年、その為にやってきたのに。。。

テレビに前でぽつんと

なんで、私あそこに行ってないのかなぁ。
だって、自分が悪いんだもの。
怪我は

自分の所為だったんだもの。


誰を責める事もできなかった。




ソチへ応援に行くって 
たったそれだけを頑張って来た私が

あそこまで辛かったのに


怪我をした足で
出来る範囲での演技を選択せざるをえなかった大輔さんは


いかばかりだっただろうと…




違うんだよ。
違うんだよ。
違うんだよ。


って何度も思った。


大輔さんのソナチネもビートルズも
世界中の沢山の人がみて
日本中の沢山の人が

良かった
流石の表現力だねって言うたびに思った


違うんだよ


高橋大輔は


こんなもんじゃないんだよ



本当の彼は


こんなものではないんだよって。



表現力、表現力って言うけど、
それは、
あくまでも、

技術がないと出来ない事だ。


どんな音楽も
どんなリズムも
どんな振付けも

彼が彼であるという事実だけは変わらず
後は全て変える事が出来るのだ。


足下、腕、上半身、頭部、腰、指先、手の平、足の甲


全部が流れで繋がっている

音楽を表現する為に、ありとあらゆる手段を
氷の上に載せる事ができる


それが


高橋大輔だ




ジャンプだけではないって言う事は簡単だけど


そのジャンプだって


あと少しのところまで来てたんだ



五輪の最期まで博打のようなジャンプしか跳べなかった

彼の哀しみを思うと

何度も何度も涙が出てくる


ので、もう考えない様にしている




連盟がどうたら


マスコミがああたら


誰を信じて良いのやら



噂も出所も分からない情報も
彼の笑顔も、涙も、力なく微笑む顔も、
楽しそうに見せる顔も、


話す言葉も


全部全部


本当の本当ではないのかもしれないけれども





それでも、

たった一つだけ


7年間見続けて来た私に言えるのは

たった一個だけ



わたしにとって

高橋大輔は


最愛にして最強で最高のスケーターであり
ヒーローであり
大事な大事な選手だ。


人格とか、言葉とか、振る舞いとか
そういう部分は

あり程度のフィルターで好きな様に変化するだろう


だから、これだけは言える


私にとって

氷の上で踊る高橋大輔は


唯一にして無二

地上最高のフィギュアスケーターである。




私たちには覚悟が必要だ。


私たちの大好きな彼がこれから歩いていく道はけして楽じゃない。


行くも地獄、戻るの地獄。

立ち止まる事はそれは死だ。



日本人初の金メダルを得た選手は19歳。
平昌でもまだ23歳。

ジャンプもスピンも得意、PCSだって高い。

震災復興のシンボルで、世界のアイドルなんだそうな。

スラリとした手足の長い、イケメンなんだそうである。



去っていく人も居る。
あざ笑う人も居るだろう。

うちの母なんか
「あの人いつも大ちゃんにお花上げてた人やん。なんでゆづのバナーもって空港に行ってんのよ」
とか憤慨してたし

そういう人もこれから沢山出てくると思う。


今は大輔さんのバナータオル持ってる人も沢山居るけど

これから先は分からない。


ゆづの事は嫌いだけど、大輔ももういいわって離れている人も居るだろう。


メディアの露出も減るだろう

本の表紙になったり、ニュースになったりしないだろう。

名前は二番手、三番手扱いになり


もしかしたら、アイスショーだって呼ばれなくなっちゃうのかもしれない




それでも、

応援していく勇気はあるか?

ずっとずっと見守っていく勇気があるか?

辛いと思う。

自分が愛している選手が、世間で軽んじられる事は切ない。
こんなたった1週間でさえ、もの凄く切ない。

目を背けて、何も考えず、そっと携帯を置いた方が楽じゃないか?
こんなサイトなんか閉じて新しい趣味を探した方がいいんじゃないか?







否だと思う。


私は、

これから先だって絶対に大輔さんを応援するのだ。


その先が


平昌なのか

プロなのか

関大の先生なのか

全然違うスケート人生なのか


まだ分からないし

彼の中でも決まってるか分からないし


どこへいくとも知らないけれど



辛くて切ない道だろうと

一緒に歩く人が
一人減り、二人減り

ぼろぼろと溢れていくのかもしれないけれども



私は

大輔さんが頑張っている限り

ずっと応援したいと思う。


その覚悟が


なんとなく


ついたんじゃないかな



と思います。




もしも、願いが叶うなら
願いが叶ったり、誰かの夢が叶うのに
同じ願いを祈った数がものを言うなら


ミシェル・クワンだって金メダルだっただろう。
イリーナ・スルツカヤだって金メダルだっただろう。
本田先生だってメダルを取っていた筈だ。
カナダの男子選手はとっくに金メダルをもっていただろうし、
浅田真央だって金メダルだっただろう。


もちろん、


大輔さんの足は癒え、
ソチでは一番高い所で笑っていただろう。



願いも祈りも

数 ではない。


神様に祈ってもそんなものは届かないのだと


現実なんかリアルで残酷で

心のすくような勝利なんて

簡単に転がって来たりはしない。



これが現実で、これが実際におこった事。


神様なんか信じない。
ゲンも担がない。
誰かに祈ったりしない。


大輔さんの足がどうなるか分からない

ワールドだって正直

出るも地獄、出ないも地獄だ。




だけど、


それでも、



大輔さんが出たいと言うのなら

大輔さんが私たちの前で滑ってくれると言うのなら、


有り難く

その勇姿を拝ませてもらいましょうじゃないですか。



でもね、


何かの理由でそれが叶わなかったとしても
それを大輔さんが決めた事だとしたら

私にとって


たかだか88000円の紙きれなんぞ

ドブに捨てたって惜しくはないのです。



っていうか、


取り敢えず、




大輔さんの膝頑張れ!


大輔さんの身体頑張れ!


大輔さんのメンタル頑張れ!


あと、


大輔さんの髪の毛…赤いヽ(;´Д`)ノ



おりゃ、黒い方がすきじゃけん。








あたしたちも

ファイト!!!!!


泣いていても始まらねえ。


明日は来るのだ。

絶対に。