この前の会見の詳細が色々出ましたね。

各記事でニュアンスが微妙に違いますが…


Absolute Skating


Japanskates


number web


出た順番。


うーんとね、正直な話をしちゃうとですね…

だ、大輔さん…て、懐が深いとかじゃなくて底なしなんじゃねーの…というか…
この人は私と同じ人類じゃない

って思った。

いや、私がちっさい人間なんですよ、分かってるんですよ。
分かってるんだけどね。

これは、たぶん何時大輔さんのファンになったか…というところが非常にこう左右される問題なんじゃないかなぁ…とか思うのですが、あんまり私の周りに私と同じ頃ファンになった人が居ないので、聞いてみたい。

私が最初に大輔さんを「ぎゃ!凄い!」と思ったのはEXのロクサーヌのタンゴ。モロゾフさんの振り付け。

そして、「この人の演技をずっと見たい!」と深みにはまったのは「HIP HOP SWAN」と「ロミジュリ」。こちらもモロゾフさんの振り付け。

もうね、当初の私はモロゾフさんと大輔さんは一心同体。モロゾフさんは大輔さんが勝つための魔法の杖を持っている魔法使いだった訳ですよ。

で、あれがありまして、DOIのeyeがありまして、チャイナカップ前のアレがありまして。2008-2009年の記憶があんまりありません。
ただ、ワールドのキスクラで別の選手の横に座っているモロゾフさんを見て、遣る瀬ない哀しさを覚えたのと、唯一安藤さんの銅メダルだけが心の慰めでした。
この時も何故か中野さんと曲が被っていて、途中で変更する羽目に。でもオルガンは安藤さんにぴったりの曲で、何故、最初からこれを持ってこないのじゃ…とか思ったりしました。

でね、2009-2010年シーズン。シーズン前半、快進撃をするモロゾフ組と対照的に苦戦する大輔さん。ああ、モロゾフさんがコーチだったなら、もう少し勝ちやすい方法を教えてくれるだろう。もっと効率の良いやり方で大輔さんを助けてくれたに違いない。

正直、そう思った事が何度もあります。いやいや、それは大輔さんの心意気を挫く考えた方だって戒めても戒めても、にこやかに笑う織田選手やその横で自信満々のニコライを見る度に、そう思う事がいっぱいありました。

でね、バンクーバーからようやく調子を取り戻した大輔さん(この頃はそう思ってたんだよ!)、見事銅メダル!世界選手権では金メダル!!!!

我が世の春!!!!だった訳ですよ。デーオタは。はははは。
やったぞ!正義は勝つ!!!努力は報われるのだ!!!!!!!
って、思いましたよ。正直に言うとそう思ったんですよ。ゴメンなさい。

ただ、残念だったのは、安藤さんがメダルを取れなかった事。バンクーバー以降、モロゾフ組は調子が上がらず、立場が逆転。安藤さんのファンでもある私はとても複雑だったのです。まるで、孤軍奮闘で頑張る彼女が、モロゾフさんを必死に守っているようで。
実際、キャシーとクリスも元気の無いニコライの為に頑張ったって言ってましたし。
「モロゾフってさ、あんななのに、生徒には人気あるんだよね」
とか、溜息吐いたりしてましたよ。ええ、中味なんて知りゃしませんよ。側だけ見たら私的には「なし」な人ですが、安藤さんやキャシーたちのコメントを聞くとね、どこか憎めない人なんだろうなってのは分かってたんですがね、でも私の中ではやっぱり「無し」な人ですよ。


モロゾフさんは、大輔さんにオリンピックで滑らせようと思っていたプログダムがあったと言ってました。どんな曲だったんだろう、もし滑っていたら銅メダルじゃなかったかな…。そう、どこかで思っていたのも事実です。

そうですよ。私的にニコライ・モロゾフさんというのは、痛みと共にしか見る事ができない人なのです。


許すも許さないも、大輔さんはもうとっくにケリを付けていて、毎年振り付け師の候補に上がってたとか。もう一回やりたいなって思ってたけどないだろうなって思ってたとか。

「当時の自分は、あの状況を受け入れるだけの器量がなかった、ということです」と高橋は彼らしい謙虚さで、思いを口にした。

とかね、Numberのコラムに書いてありましたけどね、あの後、同等の選手のいるところに移籍があるとき、必ず「●●選手の許可を貰ってから決めた」ってどのコーチもどの選手も言うくらいには、ワールドワイドに衝撃だったわけですよ。
当時のニコライさんは「自分がいなければ大輔は何もできない」みたいな事を豪語していてですね、私らは歯ぎしりして不在の大輔さんを待ち続けた訳ですよ。

ああ、そうですよ。
大輔さんがどれだけ懐が深くてさっぱりしてて、振り付け師、コーチとして尊敬していたとしてもですよ

ニコライ・モロゾフとい男は私にとっては、直視出来ない傷の様なものですよ。
堪え難い2008-2009年そのものですよ。

そして、なお許しがたい事に、奴は大輔さんを失ってまで手に入れた織田選手をあっさりと手放し、あれほど慕っていたキャシーとクリスの試合にビザの関係で同行できないというポカを犯してコーチ変更を決断させ、高橋大輔不在の期間、2度も世界選手権のメダルを、しかも1個はロシアでの金メダルを運んで来てくれた安藤選手を差し置いて、高橋大輔を選んだんですよ。

ロシアのアイスダンスコーチの本を翻訳していた方の文章の中で、ああって思った事がありました。同じ選手が何度金メダルをとっても、コーチには意味が無い。選手に取っては2個の金だけど、コーチに取っては一人のメダリストだからと。

ニコライさんにとって安藤さんは女子の金メダルをニコライさんに運んで来た人だけど、彼はまだ男子のメダルを取って来てもらった事が無いんです。モロゾフさんのキャリアに輝かしい金色の男子のメダルを持って来てくれる選手として、彼がどうしても諦められなかったのが大輔さんだったんでしょう。

今回の会見の為だけに日本に跳んで来て、速攻合宿に帰ったらしいです。
それだけの価値がこの会見にあったんだろうなって思います。

そして、たぶん大輔さんの隣に立つモロゾフさんを見て、安藤さんファンの私は複雑な想いを抱える訳です。
あの怒濤のツイートが英語である訳は、モロゾフさんへのメッセージだったんじゃないかなって私思い始めていただけに。迎えに来てあげてほしかったんですよ。
いやね、蓋開けてみたら「いやあ、ニコライはもう疲れたからいいやって断ったんです」とかだったら、いいんですけどね。
でも、まだ彼女のコーチは空席のままです。トリノの後からずっと、どんだけ周囲から離れた方がいいと説得されてもNOと言い続けた安藤さんが、戦う気が起こらないのってそういう事なんじゃないでしょうか…違うかな。違うといいな…と思います。

今度の事はニコライさんからのオファーだそうで、ちゃんと周囲に説明したんでしょうか。何しろ、「彼は“これ”と思ったら、衝動的に動いてしまう人だというのはわかっていたので」と大輔さんに言わせたくらいの突発行動の人だし、ワールドの頃は「ロシア人以外はフロラン以外は見ない」とか言ってたし、「日本人は美姫以外が見ない」とか言ってたよね!!

ただ、コーチとしては超一流だと思っております。
何だかんだでレオノワちゃんをワールドのシルバーメダリストにしたり、ペアもメダル取らせたし、イリカツの欧州メダル、フロランだって欧州チャンピオンにしたんですから。

振り付け師としては…とくに最近は…なんか…ビミョー(ーー;)。とにかくシーズンの最初からきちんとプログラム作ってください。

人間的には、会った事もしゃべった事もないけどさ、仁義に欠けるって書かれてたのが一番しっくりくるかな。

私に取ってはその面の皮の厚さは理解不能。平地に乱を起こす天才です。


いいんです。大輔さんが選んだ事だから、きっと上手くいく筈です。
私もそれを心の底から願ってます。

ていうか、私は心の中でニコライさんが大輔さんにもたらしてくれる物を何とか探して凌いでいます。

練習場所でしょー、ロシアの知識でしょー、ヨーロッパでのホーム感でしょー、勝つ為のちょっとした詰めでしょー、はったりでしょー、ふてぶてしさでしょー

ええっと、他に…何か…

まあね、ヨーロッパの解説を聞いていると未だに大輔さんの枕詞は「ニコライ・モロゾフ」。最近では「パスカーレ・カメレンゴ」も多かったけど。やっぱり、凄い選手ってのは「自分たちの陣営」であってほしいじゃないですか。カナダの解説でも「このショートプログラムはデイビット・ウィルソンです」とか「彼はデトロイトで振り付けしたんですよ」とか言うしね。まあ、日本人的には「大輔さんのチームは全部日本人!歌子先生サイコー!本田先生かっこいい!なべさんすてきいい」ですけどね。

そうやって、大輔さんは各地で愛されるのは良い事です。ローリー・ニコルの振り付け見たかったけどなぁ。もう無いかなー。あるといいなー。

ああ、とにかくですね。
私に衝撃だったのは、大輔さんがあまりにも懐が深くて自分が酷くちっさい人間だってのがよくわかったにも関わらず、トリノの荒川さんの時の様にソチのリンクの控え室で結果を待ってる大輔さんの横に、もしニコライが居たら
「そこはナベさんと本田先生の席じゃ!もちろん、横は歌子先生じゃ!どきやがれ!」くらいは思うだろうなって事ですよ。

そんな事高橋選手は言わないって言われたって、そんな事百も知っとるわ!
理解は出来ても納得できないんだよ。なんでモロゾフなんだよ。他に…いくらでも居るじゃないか!という気持ちが、まだたんまりあります。

いやね、もうね、愛憎は深すぎてこの問題には頭ぐるぐるです。
早く、大輔さんの言葉で聞きたい。

良い方向へ行く事を願っております。むしろ祈っております。

誰か私に嘘でもいいから

「大丈夫!絶対に上手くいく!」って言ってください。私、その言葉を信じます。もうそうするので、お願いします。