15年ほど前、ベトナムのハノイの町を散策していた時に小さな古美術店を見つけ、そこでベトナムの海から引きあけられた古い陶磁器を目にしました。
いわゆる書物でよく目にしたことのある安南と呼ばれる焼き物です。
それらは、近年ホイアンという港で大量に引き上げられて陶磁器たちです。
これらの陶磁器は、なんと600年ほど前に沈没した船の積み荷だったのです。
昔歴史の教科書で習った、東インド会社が盛んに活躍していた時代のものが、今、当時のままで引き揚げられたことは、まさに奇跡といえることかもしれません。
ハノイで立ち寄ったこの古美術店では、2点ほど気に入ったものを買い求めたのですが、この5?ほどの小さな壺は、その時におまけとしていただいたものです。
600年も前の引き揚げ品をおまけにいただき、とても驚きました。お店を後にするとき、太っ腹な店主が、ニコニコしながら手を振って見送ってくれたのを覚えています。
小さいけどロマンがいっぱい詰まったこの安南のこの小壺をこれからね大切にしたいと思っています。
写真は、ほぼ実物大です。