もやもや病はいつ頃発見されたのですか?
日本人に多発していますが、その原因は未だ不明です。
もやもや病(正式にはウィリス動脈輪閉塞症)とは、1950年代の後半に日本の脳神経外科医によって発見され、日本人および東洋人に多くみられる病気です。
もやもや病とは、内頸動脈終末部から、前大脳動脈、中大脳動脈近位部に狭窄または閉塞がおこり、脳の底面にあるウィリス動脈輪という動脈が閉塞したものです。
脳血管撮影では頭蓋底動脈の近くの異常血管網がもやもやとした状態に見えるので、もやもや病と呼ばれております。 (タバコの煙状です。)
もやもや病の発生頻度と原因はわかっているのでしょうか?
日本における発生頻度は100,000人に0.1~0.3人の割合とされています。
男女比は、1:1.8と女性に多いといわれております。
世界中で、もやもや病の報告もありますが、圧倒的に日本人に多く発生しています。1994年では治療を受けている患者さんの数は、約3,900人とされております。
5~15歳までの小児型では一過性の脳虚血発作(脳への血液の供給が足りない状態)がでてきますが、30~40歳成人型で脳出血(脳組織中に出血)が主な原因となります。
もやもや病は難病のひとつですが、そんなに難しく、困難な病気なのですか?
確かに、原因が解明されておらず、かつ頻度が高くないため難病に指定されています.
これは、医療費を国が援助して、患者さんの情報を集めて原因を探ろうという意図があります.
もやもや病の患者さんの数は確かに少なく、より原因は分かっていないのですが、たくさん患者さんが、元気にこの病気と付き合っているのも事実です.
決して「難病」=「原因不明」=>「元気には過ごせない」ではありません.