突然、脳卒中のような症状、たとえば左右の半身マヒやロレツが回らない手や足の力が抜ける、視野を失うといった症状を起こす。熱いラーメンをフーフーして食べたり笛を吹いたり強く泣いたり(いわゆる 過呼吸 の状態)した後に急に足が立たなくなったり、箸をポロリと落とす。これが典型的な もやもや病 (ウィリス動脈輪閉塞症)の症状です。

もやもや病は、日本人に多発していますが、その原因は未だ不明です。 日本における発生頻度は100,000人に0.1人の割合とされています。

もやもや病は脳血管の病気で、原因は不明であり基本的に進行性の病気です。脳の働きを支える太い動脈が閉塞してくることにより、様々な症状が起こります。

就学前の幼児に多く発症し、30代や40代での初発も少なくありません。大まかには幼児は一過性の脳虚血発作で、成人は脳出血で発症する傾向がみられます。

太い動脈が閉塞して失われる働きを補うために、無数の細い血管が脳の深奥に発達し、これを血管に造影剤を入れてレントゲン撮影するとそれらの細い血管があたかもタバコの煙のように もやもや と写ることから、もやもや病の名があります。


脳は通常血液が行かなくなるとその部分の細胞が死んで機能しなくなりますが、この病気の場合は細いもやもや血管が、その機能をかろうじて支えているという脳の慢性酸欠の状態だと言えます。したがって血流の量が非常に不足しているため、過呼吸の状態となった時、症状・発作が起きやすくなります。

発作は一過性(症状が出てもまたすぐに元に戻る)のものから、大きく後遺症の残る脳梗塞、死にいたる脳出血まで様々で、患者も殆ど日常生活に支障のない人から寝たきりの人まで千差万別です。一過性であっても繰り返すうちに悪化することから病気の大事なサインを見逃さず、早期発見・早期治療を行う必要があります。

症状

小児と成人では初発症状に差異が見られる。小児例では虚血性の、成人例では出血性の症状が起こりやすい。


小児例

  • 反復性の頭痛
  • 脱力発作
  • 痙攣
  • 失神


成人例