Mリーグファイナルラウンド

Mリーグ2023-24の最終戦、

サクラナイツの3位入賞を決めたとも云われる

堀慎吾の7筒切りについて、

以下私見である。

 

先ずは、状況整理。

ファイナルラウンド始まる前の

チームトータルポイント

パイレーツはほぼ優勝確実。

2位ドリブンズの確実性も高い。

3位入賞(賞金1,000万円)は、

見どころで、

風林火山とサクラナイツの着順次第だ。

 

 

ファイナルを任された選手は、

ということで、

勝又健志と堀慎吾の闘いに注目が集まる。

 

 

君はこのを切れるか?

 

問題のシーンはここである。

南2局

親勝又選手(風林火山)

 

堀選手は勝又選手の親番を必死に蹴りに行き

既に2副露だが、

ここで勝又選手からリーチがはいる。

 

勝又選手ラス目で、

堀選手との点差15800点。

7700直はほぼ同点になるが、

満貫以上だと捲られる。

 

堀選手の席順並びは勝又選手より良いが、

堀選手には親番がなく、

ここで勝又選手に連荘でもされようなら

大事である。

 

さて、

リーチ後に即を引いてきたわけだが、

これ切れる?

 

実況の日吉と解説のつっちーは、

「無理でしょう」

と同一見解。

「で、何切るのはてなマーク發、??

といつもの掛け合いで、

日吉のなりきり実況も熱が入る。

 

堀選手が深めの深呼吸をし

「すいません」と

長考に許しを請い、

ニ、三深呼吸したのち覚悟を決め

 

それまで、

喋りたくっていた日吉は、

言葉を失い絶句、

切りが衝撃すぎたと言っておこう爆笑

 

代わりに、つっちーが、

「うわぁああ、日吉さん!!

 

で次順に勝又選手がを掴む。

 

その部分については上矢印

を参照。

 

思考過程に意味がある。

 

さて、分かりやすく、

絵柄俯瞰的に見てみる。

 

 

ここで堀選手は長考するわけだが、

彼は切りの正義を探していた。

 

その思考は、

が勝俣選手に通る理由である。

つまり、

が通るための因果関係である。

 

その推測は

①手出しがが先で

が後であることから、

が対子以上手である。

 

対子落としがフォロー牌である。

 

といった仮説の糸口からブロック形成を推理していき、

完全ではないが、は通るだろうという

結論を導きだす。

下矢印(参照)

 

まるで、

ポーの「黄金虫」の推理

とまではいかなくとも、

聞いていて楽しい。

 

それで、

他のMリーガー達ならどうするか?

って話もあるのだが、

 

興味深いのは、チームメイトの渋川選手。

切らない。

だけど、こちらの待ち受けがなら、切る。」

というものだ。

 

これは、が通るか否かという因果関係ではなく、

自分の手牌の価値との相関関係から導きだす結論である。

 

こういう話はよく麻雀打ちから聞く。

 

自分の手が良いから、

打点があるから、

待ちが良いから、

親番であがる必要があるから、

彼女が後ろで見てるから

勝ったらご褒美貰えるから、

云云かんぬん・・・

 

といった理由で

 

先制リーチ者や、

明らかに聴牌と思われる者に対して

自分都合の打牌を重ねる。

 

このことが間違いとは思わない。

しかし、

この思考が常に正しいとも思わない。

 

なぜなら、

この思考には、

相手の手牌読みに関して皆無であるからだ。

 

自分の打牌の正義・正当性を

自分の手牌に求めすぎて、

その他のことが思考停止しているように思えるのだ。

 

結論が同じだとしても、

そこに至るまでの過程に

知力を使い切ってるとは思えないのだ。

 

仮に堀選手の手が、

待ちであったとして、

両者とも同意見で、

が選択されたとしても、

思考過程で、

難波選手より、堀選手の方が

一理の利があるように思える。

 

所詮麻雀なんて運だし、

考えたって、

相手の手牌わからないことが多いんだから・・・・

 

としても、

 

考えて間違っていたとしても、

 

考える力を放棄することは罪だと思うのである。

 

そして、

考え抜いて、

最後は、

「えい、やー!

でいいのだ。

 

後は神頼みであるニコ

 

を切る勇気がほしかった。」

これはけだし堀慎吾の名言である。

 

麻雀って楽しいね爆笑