真夏の昼下がりハローワークへ自転車で通う日々。
やっと見つけた仕事が建設業だった。
建設業はやったことないが、興味はあった。
大工さんや鳶職みたいな職人さんは見ててかっこよかった。
手に職をつけたいと思った。
地元の求人ではなく横浜だった。
社員寮はある。
さっそく履歴書を会社に送る
そして次の日採用担当者から内定電話がきた。
電車を乗り継いで神奈川へ出発。
横浜はかなり都会だ。なんでもあるし、人も多い。
事務所についた。
そこには採用してくれた本部長がいた。
まだ若い。20代だ。
元ホストをやっていたらしい。
建築業界について熱く語っていた。
最後には【俺は何もしなくてもお金が入ってくるようになりたい】みたいなことも言っていた。
そのあと寮を案内されたが、なんと二階建ての部屋に三人暮らしのタコ部屋だ。仕切りはあるが、かなりプライベートがない…最悪だ
なんと1日1500円取られる
月45000円だ…ありえない
さっそく二階に部屋があるから階段を上がる
そしたら隣りの住人がブチ切れ
【音を立てんじゃねーよ】と切れられる。
かなり神経質な方だ。
さすがにこんなとこでは暮らしていけないと思った。
工具一式は会社で用意してくれた。
給料から3万天引きするらしい。
仕事で使うものは全て自分で購入しなければならない。
いままでの常識は崩れ去った。
次の日
さっそく足場の解体現場での仕事
真夏、容赦ない照らしつける日光。
各階に人を配置して上から足場を解体して資材を手渡しで下のトラックに下ろしていく。
想像以上にキツかった。資材は重いので一本50キロはある。
新品の革手袋は破れ、腕の筋肉パンパンに張って力が入らない。
照らしつける太陽。
地獄だった。
いままで味わったことない苦痛に泣きそうになった。
結局熱中症で倒れて病院に運ばれた。
なんとか回復したが全身筋肉痛で立てない。
本部長に呼ばれ、現場からもう来るなと言われたらしい。
本部長からもやる気があるのかと問われ、
辞める意思を伝えた。
これが職人の世界なんだなと思った。