右の胸には1歳
左の胸には3歳
(おいおい、約1名年齢制限オーバーだぞ?!)
競うように喰らいつき
わたしはソファに倒れこむ
病み上がりの、まだ隈のある面差しで
それでも互いが可笑しくて
吸ってるんだか遊んでるんだか
くふくふと笑いながら
わたしも笑う
あれよあれよと弱り果てた子を抱え
夜中にタクシーを飛ばした親のはしくれ
それとも笑うのは新たな油断か
こどもはわりと、死にやすい
それは親になった痛みでもあり
菌やら車やら戦やら
ひとの過失や悪意やら
生まれ落ちればすでに7人の敵
ちいさなからだひとつで
死の淵に片足突っ込みながら
はるか太古の昔から、あの子もこの子も必死で戦ってきたのだ
ではこの昼下がりの痴態は
さながら小さな勝利を手にした彼らの
誇りと安堵の美酒の宴か
酔っぱらいの遺伝子たちは、まだくふくふ笑ってる
右の胸には9キロ
左の胸には15キロ
わたしはこどもとソファの上
ソファは地球の上
*********************
突然ですが7月に入ったということで
月極詩人を復活してみた。
しかし実は2月の詩なのであった。
ゆえに2人の体重は今やさらに、ふえている。
そして終わり方が、
自分でいうのもなんだが、金子みすず・・・。
蛇足な解説、失礼。
*********************