「星ひとつの夜」のデイトレーダー役って、
ドランクドラゴンの塚地がやってたらどうなんだろ・・・
と思っていた斑犬の心を知ってか知らずか
(これも愛?それも愛、たぶん愛、きっ・・・しつこい。古い。)
相方が今週末観賞用に借りてきた映画が「間宮兄弟」。

「ぐりとぐら」みたいな、絵本に出てくるような仲良し30男兄弟の

ささやかな日常の出来事を描いた映画。

とんでもほのぼのというか、そこはかとなく気持ち悪いほどの擬似現実世界で、

でも緊張したり切なかったりの「感じ」だけは丁寧でリアルな

面白い作品だった。

兄・佐々木蔵之介と弟・塚地武雅の演技が光る。
酔っ払った兄が弟に引き摺られながら部屋に運ばれつつ
「兄弟っていいなあー!」というシーンがなんだかすごく気に入った。
二人とも職場では「ごく、ふつうの人」なのもいい。
とくに塚地は、コントなどでもお得意のキャラではあるものの
極端さを抑え、実直に、マニアックで不器用で愛らしい人間を演じていて、好感。

高嶋兄のすっとんきょうっぷり、

母役の中島みゆき(!)、(さすがこの母にしてこの兄弟あり、という遺伝力?がなんか伝わった)

などなど、脇もさりげなく楽しい。

女優陣もみんな可愛かったけど、特に直美の妹・ユミ(北川景子)は伸び伸び明るくてよかったかな。

ラスト(たぶん塚地の携帯にユミのメールか写真が到着)で、

そこにはいないのに、存在感を感じた。

映画館で見たら、筋のあまりの何もなさ、パラパラ感を物足りなく感じでしまったかも・・・
ディテールとかはすごく映画的なつくりではあるんだけど(この監督の、何か独特のクセがある)。
まったり、おうちビデオに丁度いい。あいにくコーヒー牛乳はなかったが。
金曜夜11時からのTVドラマとかでもけっこういけそうだ。

間宮兄弟自体は、ものすごいありえなさがあるんだけど

間宮兄弟的なもののかけらは、だれの心にも住んでいるんじゃないかな。

それを、恥ずかしく思ったり

(一応だからこそ兄弟も彼女つくったりしようと画策してみるわけで・・・)

やっぱりかけがえがないと思ったり。

「このまま、ずっと兄弟で暮らしていこうな」(アバウト)という兄ちゃんの科白が

どことなく、物悲しい。

たぶんそんなことはない。時がいつか必ず何かを変えていくだろう。

だからこそ、目の前のいまを不器用ながら大切に生きるしかない、ということ。

兄弟(少なくとも兄)は、そのことに自覚的であり、

それがこの映画の微笑ましくもすこし悲しい通奏低音になっているのではないか。

そこはかとなく、そんなことを思う映画であった。

ま、このまんんんま70代とかになって、きれいなお婆さんをカレーパーティに誘う間宮兄弟も
それはそれで有りだったりするわけだが。
角川エンタテインメント
間宮兄弟 スペシャル・エディション (初回限定生産)