タイトルから締めの言葉でどうすんねん。
・・・いえね、こうゆうタイトルなもんで。
「あるある」を始め、一連のやらせ騒動で、信頼を失墜したかのように言われるテレビ界。
しかしながら、「所詮テレビなんてそんなもんじゃん」と、冷めて観ている人も多いのではないかな。
そう。テレビなんて嘘、適当のカタマリ。
一方で、子供たちの日常が驚くほどにテレビに影響されているのを目の当たりにする。
テレビは、恐るべき洗脳マシーンにもなりうるのだ。
そしてごくたまにではあるけれど、その映像に「真実」を観て、身震いすることもある。
所詮、であり、恐るべき、であり、真実、もある、謎の箱、テレビ。
普段、テレビジャーナリズムがどうだこうだという青臭い話は、苦手なのだけど。
ジョージ・クルーニーが監督を務める「グッドナイト&グッドラック」は、
初期のテレビ業界を舞台にしたクールでゴリッとした映画である。
(ゴリっとした、というのはうちの相方がよく使う形容。まあ、そーゆー感じ。)
「赤狩り」の時代という設定や、モノクロの硬質な映像、と
最初とっつきにくいかもしれないが、ストーリーはシンプル、メッセージも明確。
元は実話という芯のたしかさと、無駄を省き臨場感をコンパクトにまとめあげた手腕が見事だ。
(ほとんどCBSの内部の話なので、ワンシチュエーションの舞台劇のようでもある。)
余分な音を廃した中、時折はさまれるダイアン・リーブスの歌声も印象的。
キャスターのエド・マローを演じるD・ストラザーンが渋い存在感を醸し出している。
冒頭とラストの彼の演説部分だけでも、現代のテレビ関係者は必見ではないかな。
マローの独特の構え、理性みなぎる挑みぶりは本当にクールで格好いい。
あと、個人的には、シャーリーをはじめとする女性の描き方が非常に好み。
皆、特別美しくも若くもなく、華やかなプレゼンの場もないけれど、働く女のリアルが切り取られている。
ジョージ・クルーニーは、テレビそして映画というメディアで何ができるか、ということに
ものすごく自覚的なんだろうな。それを精力的に実践している点がすばらしい。
本作には脇で出演もしているののだが、
これがまた(主演級の時の、若干こってりすぎるハンサム感が抑えられていて)いい感じ。
万人向けとはいかないが、なかなかどうして一見に値するスタイリッシュな社会派映画。
煙草をくゆらせながら、お酒または濃いコーヒーを片手に、ご覧あれ。
それでは、グッドナイト&グッドラック。
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