ずっと行きたいと思っていた「ままねの湯」。

 

湯河原で地元の人にどこに入ればいいかと聞くと、

必ずと言っていいほどこちらの名前が紹介されます。

 

しかし、温泉の温度がかなり熱いとか、一見さんはお断りとか、

地元の人か湯治目的の人しか入れないとか、

いろんな話を聞いていて、なかなか勇気が必要でした。

 

近くには、伊藤屋さん、藤田屋さん、富士屋旅館さん、伊豆屋旅館さんなど

老舗の温泉宿が集まっています。

 

ままねの湯は湯元通りの奥に入ったところ。

 

立派な旅館が立ち並ぶ通りです。

 

ままねの湯は入り口の雰囲気はかなりディープ。

 

湯治目的のお客さんが連泊できるように、

宿泊も可能なようです。

 

玄関で「こんにちは」を声をかけると、

にこやかな女性の方が出てきてくれました。

 

「どこかけがをしているの?」

「ちょっと膝が痛くて」

「石鹸は持ってきた?」

「はい」

 

こちらのルールではまず石鹸で体を洗ってから入るそうです。

私はグーグルマップで調べてきたので、持参してきました。

持ってきてない場合は100円を払います。

タオルも買えます。

 

入浴料300円をその方に渡して、

玄関の左奥の入り口に入ります。

階段を下りていくとレトロなタイルの階段。

案内も年季が入っています。

 

 

脱衣所、お風呂場の様子は、他のお客さんがいたので、写真は撮りませんでした。

(確認されたい方はグーグルマップで見てください。)

 

時代の流れを感じさせるものの、

お掃除がされていて、清潔な感じでした。

お湯はもちろん源泉かけ流し。

 

先に入っていた地元の人らしき方に

「熱いですか?」とお聞きすると、

「ちょうどいいですよ」と気さくに答えてくれました。

 

中に入り、身体を洗っていると、

また別の方が入ってきました。

 

みなさん言葉は少ないですが、

目が合うと会釈してくれたり、

「こんにちは」と言ってくれたり、

やさしく気遣いをお互いにしているようで、

ほのぼのとした雰囲気でした。

 

後から入ってこられた高齢の女性と

少しお話をしました。

 

この方は全身皮膚病で、

週一回通われているそうで、

すっかり良くなったとおっしゃってました。

その方のお顔は確かに真っ白で、

モチモチとされていて、

うらやましかったです。

私も毎週通うことにしようかしら笑

 

となりの男風呂のほうでは、

地元の人と観光客の人でなごやかに会話されていました。

 

一見さんはお断りとか、地元の人しか入れないとか、そんな感じは全くありませんでした。

 

身体を洗ったあと、浴槽の中に入りました。

温度を見ると42度。

私は普段39度くらいなので、

ちょっと熱いかなぐらいで、

入れないほどではありませんでした。

 

肩まで入れると、熱さがじわーと身体に伝わり、

「うーん」と気持ちよくて思わず声が出ます。

この瞬間がいいんですよね爆  笑

少し開いた窓から心地よい風が吹いてきます。

 

10分~15分ほど浸かってはお湯から出て、

浴槽のフチに座って休み、

身体が冷めたらまた浴槽の中に入りと、

繰り返していました。

 

身体を冷ましている間、

お風呂場の高い天井を見ながら、

はぁーもうずっとここで暮らしたい、

と思うほどウットリ。

 

土曜日の夕方ごろでしたが、

そんなに混雑もなく、のんびりと入ることができました。

 

1時間ほど満喫したあと、

名残惜しい気持ちもありながら、

暗くなる前に帰ることにしました。

 

出口にはレトロな看板。

時間が止まったかのよう。

 

外に出ると、爽やかな風が。

ほんの少しのぼせていたので、

どこかで休むところはないかと思ったら、

無人販売のメダカ屋さん。

なんともユニーク。

 

気になってフラフラと入ってみました。

すると中はヒーリング音楽が流れて、

ライトアップされた水槽にかわりいメダカちゃん達がいました。

 

何とも幻想的です。

 

温泉の余韻を楽しみながら、

ユラユラと泳ぐメダカちゃんを眺めていると、

私の気持ちもどんどんゆるんでいきました。

 

ままねという名前の由来は、

観光ボランティアガイドさんにお聞きしたところ、

「まま」は土手とか、崖という意味があるらしく、

その下、「まま根」という意味ではないかと、

おっしゃってました。

 

ついせわしくなく過ごしている日常で、

キュっと硬くなっていた私の心の根っこが、

ゆるんだように思いますハート

 

温泉とメダカちゃんに癒されて、

素敵な時間をすごすことができました。