それって本当? | 笑顔を引き出す心のスイッチ

笑顔を引き出す心のスイッチ

このブログを読んでくれたかたが、
ちょっとだけやる気が出た!
ちょっとだけ心が軽くなった!
ちょっとだけ笑えた!
と思ってもらえるようなブログになれば、と思っています。

おはようございます!


女が一人夜の空港で待っていた。


飛行機が出るまであと、数時間。


女は空港の売店で本をあさり、クッキーをひと袋買って、腰をおろした。


夢中になって本を読んでいるうちに、ふと気づけば横にいる男が、こともあろうに、二人の間に置いた袋から、クッキーをつまんでいる。


女は騒ぎを起こすのがイヤだったから、知らんぷりを決め込んだ。


女は本を読み、クッキーをかじり、時計をみていたが、呆れたクッキーどろぼうはクッキーをどんどん食い荒らしてくれる。


刻々と時間がたつにつれ、女のいらいらはつのるばかり…


私がこんないい人でなきゃ、ぶんなぐってやるわ。


女がクッキーを一つとれば男もまた一つ取る。


最後の一つが残ったけど、この男はいったいどうする気だろう?


男は、頬をゆるめわざとらしく笑うと、最後のクッキーを手に取り二つに割った。


そのひとつを女に差し出し残りを男は食べた。


女は男からクッキーのかけらをひったくると、内心思った。


「ああ、なんてやつ。この厚かましき、この恥知らず、一言のお礼も言わないなんて!」


こんなに腹が立ったのは生まれて初めてだわ。




出発便が呼ばれたときには、ほっと安堵のため息が出る始末。荷物をまとめて、ゲートに向かい、


「恩知らずのどろぼう」には目もくれずに立ち去った。


女は飛行機に乗り、座席に身を沈め、やおら本を捜した、あともう少しで読み終わるわ。


荷物をまさぐった女は、驚いて息をのんだ。


なんと、自分が買ったクッキーがある!


「私のクッキーがここにあるなら…」


うちのめされて彼女はうめいた。


「あれはあの人のだった、それを私に分けてくれた…」


謝ろうにも手遅れだと、女は悲しみに身もだえた。


自分こそ、恥知らずの、恩知らずの、どろぼうだった。

※「心のチキンスープ3」(ダイヤモンド社 ジャック・キャンフィールド著)より引用させていただきました。


思い込みって怖いですね…。


この例はちょっと極端かもしれませんが、何事も


「それって本当?」


と確認することも必要ですね。


今日も最幸の一日をお過ごしください!