オランダ人のモンデルマンという交通工学者が以前、おもしろい実験をやりました。
信号機、ガードレール、縁石、スピード防止帯、さらには車線や標識など、交通を規制するものをすべて撤去しました。
すべて撤去したので、町は芝生と噴水だけになったそうです。
その結果どうなったかというと…
1年後、交通量が増えたにもかかわらず、渋滞は緩和され、交通事故も半減したそうです。
そんな実験を実施した彼のお気に入りの遊びは、目を閉じたまま、後ろ向きで歩いて、混雑した広場を通り抜けること。
不思議と誰にもぶつかることはなかったそうです。
なぜなら、周りの人たちが彼を避けてくれるから(笑)

町の住民たちは、以前より危険を感じることが多くなった、と答えたそうです。
これこそ、まさにモンデルマンの望んでいた答え。
つまり「安全性が低くなったことが功を奏した」と。
「自分で自分を守るという意識が希薄になっている」
「人間は何かに守られているという感覚がなくなると、自らの行動にもっと責任を持つようになる」
これが彼が導き出した答えなのです。
(引用: 『まじめなのに結果が出ない人は「まわりと同じ考え方をしている」という法則』三笠書房)
今の日本でこの実験をやったらどうなるでしょう?
それはわかりませんが、彼の言うように、物理的に何かに守られている、という感覚を無意識のうちに持ちすぎているのかもしれませんね。
東日本大震災から今日で5年。
あの時に感じた危機意識が、平和な日本にいると失われつつあるような気がします。
再度、命の尊さ、資源の大切さを感じたいと思います。
今日は14時46分に手を合わせます。
今日も最幸の一日をお過ごしください!