皇族のお屋敷を、訪ねるのが、好き。
写真は、品川プリンスホテル裏にある、竹田宮邸。
あの、竹田恒泰さんのご先祖様の、建てたお屋敷。
子どもと一緒に、品川駅前のマクセルアクアパーク水族館に行った帰りに、立ち寄った。
竹田宮邸の、中に入ったわけではなかった。しかし。
外観だけで、もう圧倒された。
なんだろう。
時代を超えて、気品、迫力、年月を超えても、残り続けてきた重み。風格。威厳。壮麗。
素敵な素晴らしい建物。
写真で見るよりも、生で見た方が、何倍も素晴らしかった。
今のお金持ちでは、絶対に建てないような、造り、お金のかけかただと思う。
現代では、たとえ、お金があっても、このような建物を、自宅に建てる人は、いないのではないだろうか。
玄関前の車寄せが、大きく、天井高も高いのが、すごい。車寄せによって、車を玄関前に止めて、雨にぬれずにすぐに、玄関に着ける。
そして、車寄せの天井も、高ければ、高いほど、建築的には難易度が上がる。崩落の危険を防ぐために、車寄せの天井を支える柱が、頑丈でしっかりしたものにしなければならない。
重要な客人が、頻繁に訪れたり。そもそも、そこの邸宅の住人自身が、重要人物であるし。
そこかしこに、美学のような美しいシンメトリーの調和が、ある。壁の装飾、石の組み方一つ、一つが、吟味されつくされている。
思うに、現代の建築物は、コスト削減がまず第一にあって、数十年単位の年月が経つと、できた当初は、素晴らしくっても、長年たつと、劣化して、安っぽくなる素材で作られているものが、多い。
ショッピングモールや、ショッピングセンターの類いは、できた当初は、ちょっと素敵だなと、思っても、何十年後に訪れると、安っぽくみすぼらしくなっていて、私の若い頃の、思い出の地が、こんなに惨めになっているということが、ほとんどだ。安い材料で、造ると、経年劣化でどんどん安っぽい、感じがばれる。
しかし、昔のこうしたお金のことよりも、とにかく素晴らしい建物を、という趣旨で造られた、竹田宮邸のような建物は、長い年月がたてばたつほど、素晴らしくなる。年数がたてばたつほど、深くなる。たとえば、日本庭園にある石灯籠なども、できたてでなく、古くなって苔が付着したり、自然な摩耗がある方が、価値が高い。値段が高い。
建物は、そういうふうに、人が円熟味を増すように、建物も人と同じく歴史を刻むほどに、建物自身が、歴史の生き証人のように、芳香を放ってほしい。
竹田宮邸を見たあとに、目の前の高輪公園と、高輪児童館に立ち寄った。
あらためて、周りをみるに、本当にこのあたり、雰囲気がいいのだ。気の流れというか、あたり一帯の風、空気感、肌感、陽光、なんだか心地よい。
元皇族の人が、自分の住居に選ぶくらいだから、やっぱり良い土地なんだなあと、しみじみ。とにかく、居心地がいい。
風水的にみても、おそらくとても良いと思った。
星 新一(ショートショートで有名な)が、港区の高輪に住みたいといって、それまで住んでいた品川区から、高輪に越してきたというが、皇族のお屋敷が多い、というのもあるのかなあと、思った。昔から、日本人で地位の高い人が住んでいるということは、風水的にみても、人が住みたい、と思うような良い運気がまとえる所なのだ。
上皇と上皇后が、改修が終わるまでの間、居住していた仙洞仮御所も、高輪にある。
高輪の仙洞仮御所は、もともとは、高松宮邸であった。
高松宮邸が戦後その広大な敷地を、払い下げされて、都営高輪一丁目アパート、港区立高松中学校、港区役所高輪支所(現・高輪コミュニティーぷらざ)になっている。
都営高輪一丁目アパートも、もともとは、皇族のお屋敷の土地に建っている!!
都営住宅の人は、そのことを知っているのだろうか。すごい。皇族のお屋敷の跡地に、住みたいと思っても、いくら大金を積んでもそのような土地は、なかなか手に入らない。しかし、都営住宅で、希望して抽選に当たれば、皇族のお屋敷跡地に、住める!!!
まだ見に行っていない皇族のお屋敷で、行きたいところは、ホテルニューオータニの庭園。伏見宮邸跡地。
そして赤坂離宮。こちらも、普通に見学できる。
暑くなる前に、子供と一緒にまた、いろんな良い気の巡る場所に、行きたい。