今から6年前の2017年、プラ板からのフルスクラッチで仙台市交通局1000N系を製作しました。
そして今年、初の完成品Nゲージとして鉄コレから発売され、我が家には2編成の1000N系が在籍することになりました。
両者を比較してみようと思います。
両者を並べて最初に目に付くのが色の違いです。
フルスクラッチではボディカラーを小田急アイボリーで塗装し、帯は自作ステッカーで再現しました。
それに対して鉄コレは全体的に濃いめの色調となっています。
また、フルスクラッチは経年によりボディが反ってしまいました。
前面はフルスクラッチのほうが小顔な印象を受けます。これは車体幅を狭く設計してしまったことが原因。
実車の車体幅は2890mmありますが、フルスクラッチするときに車体幅を手持ちのtomixの209系0番台(実車の車体幅2800mm)に合わせてしまったため、車体幅が狭くなってしまいました。
運転台のコンソールは実車では茶色ですが鉄コレは黒く塗装されているので、茶色で塗り直そうと思います。
妻面。鉄コレは窓枠のモールドがあって立体的です。側面帯が妻面に回り込んでいるのも再現されていて、こだわりを感じます。
一方フルスクラッチのほうは、鉄コレで省略されている幌枠があります。
クーラーは、フルスクラッチではプラ板とプラペーパーで自作し、手すりは配管止めと真鍮線で再現しました。メッシュはステッカー表現です。
鉄コレは当然ながらメッシュ部分がモールド表現なので立体的ですが、手すりのモールドはちょっと物足りなく感じます。
パンタ周りの配管。フルスクラッチは真鍮線でのパイピング、鉄コレはモールド表現です。
フルスクラッチのパンタグラフはtomixのPS16R、PS16J、PG16を組み合わせて作りました。鉄コレにも同じパンタを作って取り付けたいです。
台車はボルスタレスで外付けブレーキディスクという珍しいスタイルです。(相鉄もブレーキディスク外付けですが、こちらはインダイレクトマウント方式のボルスタ台車)
フルスクラッチではパイオニア台車を加工してそれっぽく見せていますが、ボルスタアンカが余計ですね。
鉄コレはもちろん専用の台車が用意されています。
床下機器。フルスクラッチではGMのバルクパーツや、完成品から複製したものを組み合わせて再現しました。
鉄コレは汎用パーツを使用しているため、「何となく実車に似ている雰囲気」といったところです。いずれ改造するつもりです。
以上、鉄コレとフルスクラッチの比較でした。
フルスクラッチは手作業でプラ板を切り貼りして作ったものなので、ボディの造形の細かさ、寸法の正確さは鉄コレに到底及びません。一方で屋上機器や床下機器は、フルスクラッチでは量産性を考えずに好きなだけ細かく作り込めるため、鉄コレよりもこだわり具合の高いものが出来たのではないかと思います。
来年は、新型車両の3000系が運行開始予定です。トミーテックさん、こちらの製品化もぜひお願いします。