E501系15両分の窓ガラスパーツです。これまで窓に貼っていたステッカー類をすべて剥がしてコンパウンドで磨いて糊を除去し、加工前の綺麗な状態にしました。ここから改めてパーツ取り付け・ステッカー貼り付けをしていきます。
最初に、窓開閉用のサッシを取り付けます。もともと嵌め殺し窓でしたが、2006年に換気性能向上のため片側2か所ずつ開閉可能に改造されました。
窓サッシはトレジャータウンのエッチングパーツを使用することにしました。サッシは1両あたり4個、15両で60個必要になります。1枚のランナーに24枚入っているので、3枚必要です。
デザインナイフでサッシを切り出し、プライマー処理をしてセミグロスブラックで塗装しました。
この写真だけを見ると、何の部品か分からないですね。大量の黒いFが並んでいるように見えます。
先端にマスキングテープを巻いた爪楊枝でサッシをすくい上げ、裏側に少量のゴム系接着剤を塗布して窓に貼り付けます。
ラインテープよりもずっとシャープな仕上がりになりました。
次に、トイレ窓塞ぎ板を貼り付けます。
先ほどのトレジャータウンのパーツにも塞ぎ板が収録されていますが、これはボディの窓枠モールドを削り落としてから貼り付けるのが前提のため、そこそこの厚みがあります。しかし窓枠を削るとボディの塗装まで剥がれてしまうし、かといって削らずに貼り付けると段差が大きくなってしまいます。
そこでトレジャータウンのパーツは使わず、別なものを用意しました。
用意したのはバルディローズのパーツです。これは厚みがたった0.05mmの極薄エッチング板で、窓枠を削らずに貼り付けることができます。
窓枠に接着剤を塗って貼り付けることもできますが接着面積が小さく強度に不安があるので、接着のためのしっかりとした土台を設けることにしました。
トイレ部分の窓ガラスを切り離します。
切り離した窓をボディ裏側に接着。
窓ガラスとボディとの段差を埋めるため、t0.3プラ板を貼り付けます。
プラ板にゴム系接着剤を塗り、ここに塞ぎ板を貼り付けます。十分な接着強度を確保できました。
塞ぎ板はプライマー処理後、タミヤラッカー塗料のフラットアルミで塗装しました。フラットアルミはつや消しで白っぽい仕上がりになるので、ボディとの質感の違いを表現できました。
現行製品の品番98341・98342は近年のE501系の姿をモデルにしているためこの記事のような加工は必要ありませんが、窓サッシが印刷表現となっています。サッシ表現のない旧製品をエッチングパーツでディテールアップしたことで、むしろ立体感のあるリアルな仕上がりを得られたかもしれません。