僕と桂花ラーメンの出会いは、とても鮮烈で運命的なものだった
思えば、あれが僕の初恋だったのかもしれない
その日は会社の先輩の結婚式だった
僕は別の仲良しの先輩と共に当時住んでいた横浜から式のある東京を訪れていた、東京のどの街だったかまでは覚えていない
帰り道、先輩が突然僕に言った
『桂花ラーメン食べて帰ろう』
その頃の僕は桂花ラーメンなんて食べたこともなければ聞いたこともなかった、自称ラーメンフリークの僕がだ
もちろん躊躇なく頷く、断る理由など何もない
わざわざ電車を乗り換え新宿に向かう
当時、東京はおろか関東全域に目を広げても桂花ラーメンは新宿にしかなかったと思う
ちなみに桂花ラーメンとは熊本のラーメン屋さんだ
夜遅かったこともあり、また、たまたま運も良かったんだと思う
それほど並ばずに入店できた
先輩は僕にメニューすら見せてくれない
着席するなり店員さんに『太肉麺(ターローメン)ふたつ』と言い放って微笑んだ、確かビールも飲んだ
優しい笑顔だった
ほどなくして太肉麺が僕の目の前に差し出される
見た目はとても美味しそうなのだが、生のざく切りのキャベツが少しゴミみたい…
不安がよぎる
だが、この先輩とは考え方や味の好みまでよく似ている
信じて大丈夫
なはず
まずはスープを
旨い
続いて麺を啜る
不味い💧
でも何故か一言も発せず黙々とラーメンを啜り続け
気がついたらすっかり食べ切っていた
店に向かう道すがら先輩が僕に言った言葉を思い出す
『初めて食べた時は不味いと感じると思う。だけど不思議ともう一度食べたくなって、二度目からはハマるよ』と
僕はその先輩は今でも尊敬し、人生の、生き様の目標としているのだが
その時は初めて疑惑の念を抱いた
それから数ヶ月が経つ
桂花ラーメンのことなんて、すっかり頭から離れていた春のことだった
突然、僕の脳裏に桂花ラーメンがよぎった、フラッシュバックだ
いやいや、ないだろ
頭ではそう思っていたのに、身体が勝手に新宿に向かっていた
そして僕は桂花ラーメンの虜になった
その後、桂花ラーメンは全国に展開し、横浜にも支店ができて、より身近なものとなった
(ただ僕が福岡に転勤する6年前には既に横浜店は閉店されていたが)
時は流れ…
そして今、僕は大人になった
しばらく桂花ラーメンは食べていない
僕は今、九州に住んでいる
福岡から熊本なんてすぐだ
今の僕には車とバイクという武器がある、なんなら新幹線に乗ったら、あっという間だ
もう何度も熊本県は訪れていた
だけど、これまで桂花ラーメンのことを思い出しては打ち消してを繰り返していた
会うのが怖かった
あの頃の素敵な思い出を壊したくなかった
変わったのは桂花ラーメン?それとも僕のほう?
今では熊本はおろか九州でも桂花ラーメンの名前、噂はすっかり聞かなくなった
新勢力の台頭
世代交代
今の自分と照らし合わせ
悲しいような、切ないような
もうあの頃の僕たちはいないのだと…
少し泣いた

だけど
そんな僕にある情報が舞い込んできた
『今、冬キャベツが熱いらしいよ』
冬キャベツ⇨桂花ラーメン
二人の距離を取り戻すのに、さほど時間はかからなかった
再びぶつかるふたつの想い
勇気を振り絞る時が来た
いつまでも過去の自分を引きずって生きて行くのは
もう終わりにしよう
今も昔も桂花ラーメンは桂花ラーメンだ
昔も今も僕は僕だ
過去を今に、そして未来に変えていこう
春が来ないのなら
こちらから会いに行けばいい
ごめんね
ずいぶん待たせたね
もうすぐ行くからね
もう少しだけ待っててね
この春
僕は桂花ラーメンに会いに行く
さて
堅苦しい挨拶はこのくらいにして
僕、何故かわからないけど、いつもいつも、その時その時で
ひとつの曲が頭の中をぐるぐるとこびりついて離れないことがあるんですが
今のそれは中西保志さんの『冷たい雨』です
〜♪本気で忘れるくらいなら、泣けるほど愛したりしない♪〜
ってやつです
僕にもね
そら、いろいろありますよ、ありましたよ、伊達に何年も生きてきたわけじゃありません、淡く切ない思い出の数々
少し泣きました

あ、ここ、桂花ラーメンのことじゃないですよ❓切り替えて、早く切り替えて
まあ、そんな湿っぽい話はね
また後日、気が向いたらってことでね
ま、聞いたら引くと思うけど
たぶん言わないと思うけど
そんなこんなで
夜のご飯のお時間です
昨日は諦めた夢
でも僕はジャッカルと呼ばれた男
欲しいものはどんな手を使ってでも手に入れる
まずは
豚野郎もやし
ブロックの肉を切り落としただけあって
豚野郎にも程があるっ(T ^ T)
そして
今、熱かろうがそんなことは関係ねぇ、キャベツではない九条ねぎの焼きそば
こいつもブロックから切り落とした豚野郎
ブロックから切り落とした豚野郎フォーエバーだ![]()
そして
ミックスお好み焼き
大ぶりぷりぷり海老とイカ、そしてスライス豚野郎が織りなす愛と感動の物語
そして
びょくドラえもんでぇす
ついでに
ハハハっ、僕ミッキーだよハハハっ♪
猫とネズミが織りなす人間模様
男の汗と女の涙
それではドローンによる空からの映像をお楽しみください
ドラえもんてこんなに頭のあたりスッキリしてたっけ💧
何か足りない❓
ちなみにドラえもんは地面から少し浮いている
ガンダムに出てきたドムも浮いている
僕も…僕は
浮かれている
明日私は旅に出ます
探さないでください
それでは
またな❗️





