オアシス <오아시스> | 韓国映画ひくほどLOVE ~時々ぴょんて

<ヒューマン·LOVE>

     監督:イ・チャンドン

     出演:ソル・ギョング、ムン・ソリ

 

 

衝撃的だったわ。ほんと。

私、どんな映画か全く知らないで観たもので。

 

でもね。大好きなんです。これ。

なんと言っても二人の演技力!半端ないんだよ~。

 

ソル・ギョングさんが上手なのは知ってたけど。脳性マヒの女性を演じているムン・ソリさん。ほんと、スゴイ。脱帽。

演技だと分かっててもすぐに忘れて、いつの間にか本物だと思ってしまっているくらい。

 

内容もさ、障がい者の恋愛という難しいテーマだけど、重過ぎず、突っ込み過ぎず、それでも二人の力でひとつの映画として見事に成立している訳ですよ。

 

日本映画で『暗闇から手をのばせ』という、障がい者の性を描いた作品を観た事があるんだけど。あれもさ、なんだかどう観たらいいのか、って感じだったけど。ホーキング青山さんが出ていてね。なんか、彼の力で、ひとつの作品としてじっくり観る事が出来ましたのよ。

それと同じかな。

まぁ、ホーキングさんは本当の障がい者でありコメディアンでもあるので。俳優さんとはちょっと違うけれども。

彼らの周りにある現実の一部を、架空の世界の中で上手く表現しているという部分では共通かな。

 

ひとつ、私が共感したシーンがあるの。

脳性マヒの彼女が見ているのを承知で、世話をしている女性が旦那とセックスを始めてちゃうシーン。どうせ分かんないんだから、みたいな感じで。

前に聞いた事あるんだ。障害があって上手く話せない男性が言ってた。

言葉が出来ないからって幼児みたいに接したり、バカにしたように扱う人が多いんだって。

脳は正常なのに。みんなと全く同じように考え、感じているのに。

それがみんな分からないんだよね、って。

 

私もアメリカに引っ越した頃、子供と話すような会話をされたり、頭が悪い子だとバカにされたり。

いやいや、言葉がまだ上手く出ないだけで、大人だし。むしろその(私をバカにしている)人より賢いし。ほんと、イライラしたよ。

むしろ私がバカにしたいような(イジメっ子とかの)人間からバカにされる悲しさ。そして、それに反論できない惨めさ。。。経験してるので。

私のような場合は、数年で終わりえる苦痛。だけど彼らは一生そのジレンマと付き合わなくてはいけないんだから。比べ物にはならないけれど。

 

障害の有無と人間性は全くの無関係。ステキな人はステキだし。クソはクソ。

そして。。。障害があろうが無かろうが、恋愛もするしセックスもする。

そんな当たり前のことを忘れがちな私達ですが。。。障害があろうが無かろうが、人生も、恋愛もセックスも、なかなか思い通りにはいかない。

それもまた、真実ですよね。

 

色んなタイプの俳優さんがいて。演技が上手いかヘタかは、好き嫌いとはまた別だったりもするけれど。でも、演技が上手な俳優さんてほんと、偉大だわ。

この作品を観て、改めて感じました。