今日の新聞に、世界で効果検証中の新型コロナ用治療薬が一覧で紹介されていた。
アビガンの名前が真っ先に目に入ったけど、リストには11種類の薬品が載っている。こんなにあるのか、数打ちゃ当たるだなぁ。それか、先にメジャーになれれば莫大な利益だもんなぁ、なんて思ってたら、アクテムラ、の文字。
最初はなんだっけ?と思ったけど、最後の入院での話し、ちょうど去年の今頃かな。
妻が主治医の先生とバトルしてボコボコにやり込めて、次の日からその先生が来なくなってしまった後(あ、命の恩人のA先生の後任の方です)。
3人目の新しい主治医は、膠原病の専門医だったんだけど「認可されてないし、効くかどうかわからないけど、効いた事例もある薬、試してみる?アクテムラ。調べてみてね。試そうと思ったら手配できるから。自費になるけど。」
と、紹介された。
本当はじっくり調べるんだろうけど、なんせ自ら降板したとは言え、医者に余命10日の宣告をされた後だったし、急ぎたかったのでネットで見て回るしかなかった。
なんか、いい話しばっかりで、記事もサクラっぽかったような印象なんだけど、中には、肯定できないという患者さんもいた。一番の問題は、膠原病・強皮症は人によって症状が全然違うってことで、参考にしていいやら判断がつかない。
先生に聞いたら、抗がん剤みたいに何回も、じゃなくても、効果の有無はすぐにわかりますよ。試すかどうかです、と。
副作用は分かんないって言ってたけど、ネットでは、注射した日はもう何もできなくなる、というのに耐えて、毎週打ってる人の書き込みもあった。
明日死んでもおかしくない、なんて言われて、そんな綱渡り、試してみよう、とも言えない。
結局妻には、調べたこととその確からしさの度合いなどを整理して説明して、自分で決めてもらった。
自分はそんな実験に付き合う気はないよ、って、最初から相手にされなかった。
自分はとにかくお家に帰りたいの。余計なことしてこのまま病院、はイヤなのっ、って言って、全く相手にされなかったし、その後も一度もその薬がどうとか言ったことがない。
要するに、当時の私には怪しげにしか思えなかった薬が新型コロナの治療薬候補になってるのに驚きました、という話。回りくどくてごめんなさい。
ちなみに、スイスのロシュ製の薬なので、怪しくはないんだと思いますよ。新聞には、リウマチ用の抗炎症剤、と書かれてました。