鈍色の空から秋雨が降り、心が沈む一日 | 内的自己対話-川の畔のささめごと

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今日のストラスブールは、鈍色の空からときどき秋雨が降って来る、心が沈むような一日。気温は17度止まり。

昨晩、パリ発最終のTGVに乗り、自宅に帰り着いたのは、午後1123分。荷物の整理や洗濯など済ませて就寝したのは午前1時頃。

今日の修士の演習の準備は、昨日日中パリのホテルで途中まで済ませておいたが、今朝早めに起きて仕上げる。

午前11時から正午まで、オフィスアワー。修士三年目の女学生二人が登録のために指導教官としての私のサインを貰いに来る。二人のもともとの指導教授が病気療養で一年間休暇を取ることになり、その間のピンチヒッターに過ぎないが、論文の進捗状況の報告については、これから受けていく。そのうちの一人とは、先週もシンポジウムの席で会っているし、学科図書館の司書アルバイトもしているから、新学年に入ってからもときどき顔を合せていた。古代日本における「穢れ」「祓え」「禊ぎ」が修論のテーマ。古文書を読みこなし、五行思想の中国文献も参照している。参考にしている日本語の注釈書を見せてくれと先週頼んでおいたので、それを持ってきてくれた。もう一人は、明治の「明六社」の教育思想、特に森有礼のそれがテーマ。彼女はルクセンブルグ出身で、高校までの教育はドイツで受ける。この六月からドイツで仕事をしながら修士論文作成を続けている。夏休み前に会ったときは、なんとなく元気がなく、暗い顔をしていたが、今日数カ月ぶりに会ったら、別人のように明るく、しかも綺麗になっている。きっと「いいこと」があったのだろう。

修士二年の演習は、丸山眞男「超国家主義の論理と心理」の読解三回目。構文的、語彙的な難しさに学生たちは苦労しているが、段々丸山眞男のスタイルと同論文の論点がわかってきたという手応えをこちらも感じる。

先週からの疲労が溜まっているせいか、体がだるく、重い。今晩は早めに就寝し、十分に睡眠を取りたい。