かつては、クラッシック音楽の情報が欲しくて、関連するたくさんのブログを毎日のように見ては、その豊かな情報の恩恵に浴し、素晴らしい音楽・演奏をいろいろと発見することができた。それらのブログを熱心に継続される方々の音楽への情熱・造詣の深さにはいつも感心させられ、それらを読むのが楽しい日課だった。
しかし、いつしか、それらのブログから遠ざかってしまった。クラッシックも前に比べると聴かなくなってしまった。以前は毎日聴き、しばしば深い喜びや感動を与えられたり、癒されもしたが、ここのところ、こちらの心に音楽を受け入れる余裕がなくなってしまっていると言ったらいいのだろうか。
これを書いている部屋の中、すぐ手の届くところに、今でもCDは数百枚あるのに、手が伸びない。何か聴こうかと、それらの前に立っても、どれもその時の気持ちに合わず、選ぶことができない。演奏が素晴らしいものだとわかっていても。それだけ心が枯れてしまっているということなのだろうか。
もちろん自分でなぜそうなのかはわかっている。でも、まだそれについて冷静に書けるには程遠い精神状態なので、今は書かない。
少しずつ、このブログに日々思うこと感じること考えることを記していきたい。それはとても儚い試みかもしれない。宛先を書かずに手紙を投函するようなものかもしれない。しかし、そうすることで、いわば言葉を通じて心をこの世界のどこかに書き込んでおきたい。そのことがわずかでも今の自分の心の支えになってくれればと願っている。
日本から遠く離れた異国暮らしも、丸17年になろうとしている。ここ数年は独り暮らし。それがいつまで続くのかもわからない。どこまで耐えられるのかもわからない。
しかし、自分の考えたことをいくらかはまとまった形で残しては置きたいと思う。研究者としてはそれは論文という形でということになる。他方、そこには書けないことだが、書き残しておきたいと思う大切なことも少なくない。それらの内省をここに書き記していこう。
