それは


長い長い眠りについていました。


どれくらい寝ていたのだろう。


一日?

二日?


いや、10年以上は眠っていた。


あ、これもう本題入ってますよ。
いらっしゃいましたか?
どうぞ、いらっしゃいませ。
また小説風デス。

戻ります。


それは酷くホコリまみれになっていた。

ケースから取り出すと、本体もホコリまみれだった。



中にはRay Banのサングラス。

少しレンズの大きさの違うモノが二つ。

ティッシュで汚れを取るが、直ぐにティッシュは真っ黒になってしまった。



掛けてみると横幅のサイズが合わない。

下を向くとスルッと落ちてしまう。
両方とも。

いや、そもそも形が変形してしまっていたのだった。

治しに新宿へ行った。

JR横浜駅から歩いた。


・・・


東横線横浜駅まで。

それで新宿三丁目まで行った。

いや、歩けないでしょ、さすがに。


お店に着いて、店員さんにサングラスを見せる。

店員さんは物珍しそうにそれを見て、一言間を置いてから、
「やってみます」と答えた。

機械を使ってサングラスを温めながら型を元に戻していく。

作業しながら、店員さんが僕の方をチラッと見た。

すぐに視線を逸らした。

気まずそうにもう一度見る。


「・・・ あの~お客様。これはお客様自身が購入したモノですか?」

「あ、いえ。貰ったモノです。」

「あの失礼を承知で申しますが、どなたにですか?」

「・・・孝と八千代です。」

「?」

「あぁ。親です。」

「あぁ、親ですね。どおりで。」

「・・・どういうことですか?」

「えっとですね、このサングラスは大変貴重なモノなんです。」

「そーなんですか。」

作業する店員の手が止まる。
「・・・お客様が思っている以上ですよ。」

「?」

「今、レイバンのサングラスはイタリアで作られてるんです。しかし、これはイタリア製じゃない。」

「どういうことですか?え、ニセモノ?」

「いえ、違います。イタリアで作られる前はアメリカで作られていたんです。ここにあるようにUSA。そして、この文字、ポシュロム。この形はもう無いんです。そして、今作られているレイバンのサングラスはこれを基盤に作っています。」

「そうなんですね。」

「だから、マニアからしたら喉から手が出るほど欲しいモノですよ。大変、貴重です。オークションなんかに出すと結構いい値付きますよ。」

「そんな価値があったんですね。全く知らなかった。」

「正直、なんでお客様がこの様な珍しいモノを持っているか不思議で。しかも、二つも。なので、恐縮ながら深入りした質問をしてしまいました。失礼しました。」

「あ、いえいえ。汗」



親から初めて貰ったRay Banのサングラス。

どうやら10年以上前の新婚旅行でアメリカに行った時に買ったらしい。

二人お揃いで。

レンズの大きいのが父さん。
小さいのが母さん。

二人仲良くお揃いでアメリカを歩いていたんですね。。。



大事に使おうと思います。




ちなみに、

かけてみるとこうなりました。


























ありがとう。




なんかすみません。







後日、サングラスが貴重だという事を母さんに電話してみると、







「売ったら、全額私のだからねっ。」





そうきたか。



完。