昨今、着物警察という言葉があちこちで聞かれますが
人の着姿に面と向かって
「あなた、ここが変よ」なんていう人はまずめったにいません。
面と向かって言ってくれる人はむしろありがたいくらいで、
それより怖いのは心の中で
『あれってちょっとおかしいんじゃない?』と思ってるだけの人です。
9割以上の方がそうなんじゃないでしょうか。
でもこれって別に着物に限ったことじゃなく洋服でも
『それじゃパンツ見えちゃうんじゃない?』とか
『冬にその素材はないべ』とか
『会社にチューブトップのミニワンピなんて非常識すぎるやろ!』(←実話)
とか思っているわけです。
和装洋装に限らず、口には出さねどもそれぞれ色んなことを思っているもので、
万人のお眼鏡に叶わないまでも意識に止まらないようにするためには
没個性というか、環境調和型の衣服を着るしかないわけです。
でも、和装洋装に限らず女性のファッションに対する熱意はいつの時代も冷める事がありません。
趣味の合う合わないもあるし
どこに頓着するかも人によって違う。
なので。
もしも万が一自分の着姿について一言言ってくださる人がいたら
私は結構積極的に伺うと思います。
つまり、正しいとか間違ってるじゃなくて、
あなたの目に私がどう映るのか、言ってくれる人がいたらそれは貴重な機会だと思うのです。
なんでもかんでも否定されたと扉を閉じるのでなく
自分に関心を寄せてくれて
こうした方がもっと素敵よ、とアドバイスしてくれたと思えば
ありがたいんじゃないかと思うんです。
やっぱり年季の差こそあれ、着物好き同士切磋琢磨したいじゃないですか。
まあ、上品な人はとりあえず何でも褒めてくださいますけど
褒められてるだけじゃ進歩しないような気もします。
ちなみに私は最近、
衣の織(いのり)さんという方の動画に大いに触発されて
帯をしないで前掛けをするスタイルで家の中をウロウロしてます。
使うのは腰紐(私の場合はゴムベルト)一本で
普通のおはしょりを作ったら前掛けで縛るのです。
プラスたすき掛けですね。
これ、ほんまに楽ちん。
家仕事も楽。
もちろん人前には出ませんが
万一着物警察に捕まっても全く申し開きのできない格好です。
日頃から省力化には工夫をしてきましたが
上には上がいた!という妙な感動を覚えました。