美歩が学校から帰宅すると
また車とともに修吾はいなくなっていた。
一人でどうしていいかわからなかった美歩は
大学の友人の由美の家へ行き
これまであったことを聞いてもらった。
3時間くらい話しただろうか。
途中から暗い話だけじゃなくガールズトークになり、
美歩の心も少しづつ晴れていた。
…とその時
電話が
修吾からだった
「美歩。うちの親が美歩の家に来たんだけど。会いたくないから帰ってもらって。」
黙って聞いていた。
「あと、○○先輩に50万円借りてるから、返しといてって親に伝えて」
この言葉に美歩はキレた。
「いい加減にしてよ!!
修吾がいなくなって私もお母さんもどれだけ心配してると思ってるの?
それに、そんなお金のことは自分でちゃんといいなよ。
私は絶対そんなこと伝えないから。」
「じゃあいい」
「もうどうなっても知らないから」
…そう言って電話を切った。
借金のことは部活の先輩が後輩にお金を貸して、
医者になったら返すというのは普通にあることなので
特にそれに対しては何とも思わなかったが、
親に返してもらうということはちゃんと医者になって返す気がないということ。
もうどうなってもいいというのはもちろん本心じゃないが20歳の美歩には
そういうしかなかった。
やさしい言葉をかけなかったことを後悔したが
友人の由美と少し話して夜も遅かったので自宅へ帰った。
修吾のお母さんにも連絡した。
「修吾から連絡があったんですが、お母さんにまだ会いたくないといってます。
いつ帰ってくるかもわかりません。すみません。やさしいこといってあげられませんでした。」
修吾のお母さんは明日朝帰ると言った。
そしてその日の夜中3時頃
…修吾は帰ってきた。
美歩は寝たふりをしたまま、
あんなことを言ってしまったことを後悔し、
心配していたので
無事に帰ってきたことに
ホッとし、そっと泣いた。
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