正しい事を言うな、子どもの心が、どう動くかを考えよ | 家族を見つめる(家庭教育)

家族を見つめる(家庭教育)

日常イズムを通して、家族を見つめなおす

安部浩之作品No,141201



「大人になったら解るだろうけど・・・・・」

良く聞かされ、そして、つい言ってる言葉
これ、最悪です。

大人にならなけりゃ解らないんならば言うな!

なんです。

気持ちが相手の心にストンと落とし込まれてこそ意味があるのです。
言葉が、右から左
では困るのです。

スパッと正論を言って説教したつもりでしょうが

正論なんて世にはいくらでもあるんです。

一番身近にいる親たればこそ

この正論を、どう表現したら響くかな?
この正論を、どう導いたら心に入るかな?


を考えなければならないのです。

何のために?
「自立心を養うために」
です。
子供が、上手く行動したとしても
頭ごなしの説教は
「させられる」になります。

逆に
心に落とし込めば「自らする」になります。

この差は、とても大きな差となってきます。

大人になってからも影響が出ます。
なぜなら、「させられる」が習慣化するからです。
指示されて、やっと行動するような大人になるのです。


結局、親に「心を動かす」いう視点がない限り
大概が、子供の意識としては
・なんか、うちの親、変わってる
・なんか、また言ってる
・なんか、変
で、まったく齟齬して終わるだけです。

たちが悪いのは
親は親で、子供の心に響いていないのを感じつつ
「そのうち、親の言葉を思いだすだろう」
と、逃げ場をつくってしまうのです。
本気で子育てを考えない最低の親です。


私は、過去、社員教育に10年関わりましたが
指示待ちの新入社員に限って
親がスパスパ、考えずに発言する人が多いのです。


さて、そこで
子どもの心に落とし込むためには簡単な小技を知っておくと便利です。



まず、その1

「子の関心事から入る」(懐に入る)
です。

例えば

マンガの好きな子には


「ほら、ワンピースにあったじゃない「次元のハザマ」っていう言葉
あれと同じよ・・・・」


「妖怪ウオッチの鈴木先生も言ってたじゃない・・・・」



野球の好きな子には


「イチローが言ってるんだけど・・・・」

こんな風に子どもの関心事・好きな事から入り込むのです。

すると
子どもにとっては

「また説教はじまるぞ~」モードではなく

「オッケー~ の土俵」から始まることになり、ストンと心に刻まれるんです。


そのためには、言うまでもありません。

子どもの関心事に敏感になる ことです。

少々めんどくさくても、くだらない、と思っても

週に1度くらいは、子ども好きなマンガを一緒に見る、野球を見る、

など感度よくしなければなりません。

これが、親にとっては

・度量を広げる
・他をおもんばかる
・創意工夫の能力を高める



こんなトレーニングになります。

とすれば、聞き分けの悪い子にも感謝ですね

「子どもの聞き分けが悪いから」
トレーニングが生まれた、と考えると
これもまた起こるべくして起こっている。
結局、このトレーニングが将来の飛躍に結びついたりするのです。
つまり、
「家族」という社会の最小セクトには、一切の無理無駄がない
ということです。


また、このことは
大人の営業トークも同様です。
家を売りたければ、真っ先に家の説明をするのではなく
相手の好きな盆栽やら、スポーツやら、番組やら・・・・
から入るのです。
いわゆる
まず、警戒モードを変換し、それから・・・
ということです。
成功する人というのは
演技ではなく、本当に好奇心旺盛で、自然と
お客さんの趣味に関心もって接しているのです。



とにかく
正しいと思った事を語り、安心するのではなく、
「どう伝えれば、心に響くのか」
を考え、言葉を選んで対応して下さい。

あべひろゆき


今回は「その1」ということで紹介しましたが
明日は、その2(つづき)
という事でを紹介致します。