環境問題 | 家族を見つめる(家庭教育)

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■シックハウス症候群対策/シックハウス症候群(Sick Building Syndrome)


近年、表面化してきた症状です。
室内空気汚染、化学物質過敏症など、いろいろな名称で呼ばれています。症状は様々で、建物を原因とするめまい、吐き気~平衡感覚の失調や呼吸器の疾患など、居住者にとっては思った以上にダメージを与えてしまう症状であり、抜本的な対策が見つかっていないことからも、社会不安のひとつとなっています。
医学的な統一見解や行政側の取り組みも遅れていました。
そんな中、平成15年7月1日、
建築基準法の改正により、シックハウスの原因のひとつとされる化学物質の室内濃度を下げる為、建材の規制や、換気設備 の設置義務化が制度化されることになりました。
内装に使われる溶剤などは改めて見直された国家が認定するものを使ったり、白蟻駆除に使う薬剤の種類制限など、建築に要する個別の作業毎に対策を講じていくのです。

しかし、一旦そうした化学物質にアレルギー反応を起こした人の症状が改善されるのは容易ではありません。人によっては、家から50~100メートル離れていても発作を起こしてしまうこともあると聞きます。
最近でこそ、その症状が明るみとなりこうした対策を講じはじめたのですが、今までかなり多くの方々が原因不明のまま悩まれてきたのではないかと思います。

人体に影響があることは調べてみればわかること。これは先ず第一に、企業論理に端を発する近代住宅産業の怠慢にあると考えます。更に、病の原因を追究する努力を怠った医療の側にも責任はあると考えます。もう少しでも広い視野と柔軟な考え方があれば十分に防ぐことが出来た現象ではなかろうかと考えるわけです。

住宅を提供する側には住まいを提供するという責任の重みを、そして医療の側には、自分たちの教科書に載っていないことも貪欲に学習するということを望みたいと考えます。

以前から危惧されてきたアスベストが、近年、改めて問題視されてきましたが、対策らしい対策を講じたのは今回が初めてです。業界がこぞって悪行を働いたといっても言い過ぎではありません。このように、住宅に関して腑に落ちないことを多く感じています。
なぜ、このような問題を放置してきたのかを追及すると収拾がつきませんので、この場では迂回しますが、このような問題が今後起きないためには、業者任せではなく、利用する私たち消費者の側も考えなければならないと考えます。

新しく建てた家に住むのは、業者ではなく私たち消費者です。


■環境汚染は家だけではない

農薬、除草剤、芳香剤など、ありとあらゆるものに化学物質が利用されています。市販されているものは認可を受けているものの、国によっては発がん性物質と捉えられているものもあります。

日本は世界一衛生的な国家だという評価もありますが、日本製の洗剤や歯磨き粉などを下水に流すことが出来ない国もあります。環境に対する捉え方が浅いのかもしれません。

私も記憶がありますが、昭和40~50年代の環境悪化は酷いものでした。光化学スモッグなどの現象もさることながら、ゴミに関係するマナーの悪さは、世界の恥とも言えるものでした。小学校の遠足で山や川原に出かけると、そこら中にゴミを捨てて帰ったものでした。ゴミを持ち帰る習慣がなかったのです。ゴミの分別収集もここ近年のことです。日本はまだまだ地球環境に対する意識が薄いのです。

日本は、環境に対する配慮が足らないことを示すことが世界を巻き込んでありました。
2001年春、カナダ、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の温帯雨林保護キャンペーンでグリーンピース・ジャパンという環境保護団体がまとめた調査レポートがありますが、そこには、日本の顧客企業 200社以上をリストアップし、公開質問状で回答を求めたとあります。その後、日本の大手商社を含む70社以上の企業がカナダの大手林産会社関連の取り引きを中止し、 BC州の温帯雨林保護のために大きな影響を与えたということです。


地球規模で環境汚染は広がっています。
地球に住む私たちが地球を汚す行為に明け暮れ、
「俺の責任ではない」
と思ったところで何にもなりません。
私たち自身の心身が汚れ続けているということ。
これが現実です。
地球に対して言い訳は、あまりにも無意味です。そう思いませんか?