新しいモチーフを作りました。
一筆で進む雫型モチーフです。
丸や四角と違って一辺のみ一筆で進むのに
結構手こずりました。
お色展開をしてイヤリングに仕上げます。
読みたい本二冊が載っていたので
「文藝」春号を買いました。
~~~~~真夜中の子供♥辻仁成~~~~~
タイトルを見ただけで内容を想像できるストーリー。
福岡の歓楽街中洲で生きる少年蓮司の物語。
那珂川と博多川に挟まれた中州の一角で繰り広げられる
人間模様。
国籍も戸籍もない子供が両親の虐待に会いながらも
回りの恵まれた人々に助けられて毎日を送る。
マンションがあるのにテントで暮らす源太、
お腹を満たしてくれる平治、警察官の響、
中洲育ちの少女緋真。
戸籍がないので勿論就学できないが
他人と比較する術も知らない。
16歳になった時年齢を偽り初めてホストクラブに
就職する。見よう見まねで接客するが
トップになり顧客もつくようになる。
結局事件を起こし少年院入りするが
出所後中洲に戻ると周りの人や風景は変わらず
蓮司を迎え待っていてくれた。
戸籍取得や国籍登録を自己申告して手続き
できることを知るもその意志はない。
それらは出生時に親により与えられるもので
蓮司にとっては自己申告をしてまでも手に入れたいものでは
なかった。
映画化も決定されたので楽しみである。
蓮司は濱田龍臣さんに演じて欲しい。
~~~~~泣き方をわすれていた♥落合恵子~~~~~~
著者が20年ぶりに書かれた長編の「私小説」ということで
読んでみた。
10年前に亡くなられた認知症の母を七年間自宅介護した体験談だった。
2000年に介護保険法が施行され介護支援専門員(ケアマネ)と言う
職業が生まれた。私も介護福祉士を取りケアマネをとり
福祉業務に携わった経験を持つ。
介護福祉士の資格は国家資格なので一度取得すれば一生ものだが
ケアマネは都道府県の資格免許なので
五年ごとに一週間の免許更新研修を受けなければいけない。
面倒な研修と体調を崩したこともあり今はその職業を離職した。
年二回ある一週間の研修を受ければいつでも復職できるが
その気はない。
従って介護や認知症に関してはある程度の経験と知識があるので
それを踏まえてこの本を読むと「私小説」には
違いないが「介護日誌」のようなものだった。
著者は73歳の今日までおそらく介護や福祉業務を
経験したことがないので体験談として書き留めたことと思う。
食事介助や排泄介助を事細かに書いているが
「私はここまでやったのよ」アピールが強く感じられた。
シングルマザーの母親が子供の頃から彼女に絵本を
読み聞かせたといういわれで
著者が「くれよんハウス」を主宰された経緯が良くわかった。