🙁ヨモギダ寅男
『 ほのか君 …
私たちは向こうの世界に渡る…
君はこの世界に残り生きてくれ……。』
👩🏻ほのか
『 嫌だ!! わたしもあなたと
一緒に向こうの世界に行く!!
だって私たちは戸籍上はもう
結婚してるんだよ、』
🙁ヨモギダ寅男
『 それが……
実は…、籍は入れていないんだ……
あれは君をお父さんから守るために
かたちだけ取っていただけなんだ……
だから籍は入れていない…
それに、この計画は……、
あくまで私個人の…………
身勝手な野望だ………
なのにこれ以上、
私の行動につき合わせて
君をまた危険な目に
あわせるわけにはいかない………。
君はもう自由だ……。
ピアニストになる夢、
是非とも、こちらの世界で叶えてくれ…
私は必ず向こうの世界で春雨深佳奈に会い
未来を予知する能力をこの手の中に入れ、
狂ったこの世界を平和にしてみせる。
今夜、金星がもっとも輝くとき
私たちは向こうの世界に渡る…
君はこの世界で幸せになってくれ
いままでありがとう……。』
👩🏻ほのか
『 そんな……
わたしだけ……
わたしひとりだけ………?!
私への愛は少しも無かったの?!』
🙁ヨモギダ寅男
『 ……。
一言だけ言わせてくれないか……
私は向こうに渡れば殆どの記憶を失う…
例え,記憶を取り戻せたとしても
それは全ての記憶を完全に取り戻せる
というわけではない……
私は…、ここでの君との生活も…
君のことを忘れてしまうかも知れない……
ただ、言えるのは
私はここで過ごした君との日々…
君と笑った日々…
その一つひとつが
私にはかけがいのない想いであり
日常であったこと………
私はまぎれもなく…
偽りなく……
君のことを愛していた………。
だからこそ……
君には幸せになって欲しいんだ……
こんな私ではなく
もっと嘘のないひとと……
じゃあな…。』
👩🏻ほのか
『 寅男さん、待って!!』
🙁、
『 もし、許されるのなら……
もし、この世界が向こうの世界のように
平和な世界であったのなら
このまま君と一緒に
太陽のように暖かく
月のように丸く
花のように優しく
微笑んでいたかったな…… 』
👩🏻ほのか
『 寅男さん……。』
👩🏻💼優絵夢
『 ついにこの日が来た ……
アタシもそっちの世界に行ける日……
寅男…
はやくあんたに会いたい…
愛してる…寅男……。』
グサッ
グサッ
‥∶·∶:👩🏻💼

優絵夢
『 うっ……、
ぐはっ……。』
👤
👩🏻💼優絵夢
『 あ…
あんた ……?!、』
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──👩🏻💼グサリ…────────🖐🏻👩🏻
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👩🏻ほのか
『 渡さない……
寅男さんは わたしだけのもの……
向こうの世界に渡るのは
あなたじゃない……
このわたしなのよ!!』
👩🏻💼優絵夢
『 う…
寅男…
寅男…………。』《ガクッ……》
おしまい《本編へつづく》