本当は……
誰も傷付けたくない……
そう思いながら
誰かを傷付けながら 生きてゆくは
仕方のないことなのだと……
この頃のわたしは 無理に
そう思い込み
生き行こうとしていた………………。
👩舞美
『安美……。』
👩安美
『お世話になりました…。』
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄────────
【チョッチキュートネ 社】
🏙️
👩中村舞美 (矢島舞美)
『 宝田さま、
主人が離婚を認めてくれました……。』
👱宝田明太
『 …………。』
『 意外でした………。
私はてっきり 彼のようなタイプは
そう簡単には離婚に応じないと思って
いたものですから……
うむ、気になりますねぇ~…………。』
《ナレーション/舞美》
あの日……
私は秘書のペンタゴン・ササキから
👩__💻👩
寅男さんや彼のお店へのバッシングや
嫌がらせは全て宝田明太の仕掛けたもの
であったことを打ち明けられ………
寅男さんに会いに行ったのだ……
あの ふたりを守りたい一心で………
いや………
この頃のわたしは
まだ 心のどこかで
自分の地位や名声 と あのふたりを
天秤にかけていたのかも知れない……………。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄─────────
【 ベーカリー・ヨモギダ】
🏬
【 しばらく休店します。】
♪《ピンポーン》🚪
😐ヨモギダ寅男 (本宮泰風):
『 はい……。』
✋👩谷本安美:
『 やあ…。ヨモギダさん……☆
なんと、4日ぶりですね……☆
もぉ─……
何で 電話に出てくれないんですかぁ~。』
😓ヨモギダ寅男 :
『 うーん…ほら~…
あなたのこれからのことを考えるとね~…
あまり私たちのことに深入りしない方が
よいのではと…………
というか、安美さん…、
あれ?… お仕事の方は……?』
👩谷本安美:
『 テヘッ…♪
それが……… ガビーン…
なーんと
クビになっちゃいました~……♪☆』
😧ヨモギダ寅男 :
『 うっそ…、
えーっ…、
なんで~~~?!!』
👧汐里:
『 あ~っ アミーゴだ~♪☆
いまから お昼ご飯だよ~
一緒に食べよ~♪☆』
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄───────────
🍛
パワーアップした
ヨモギダ家 特製
『 超~歯応えカレーです♪☆』
👩安美:
『 ちょ…、超~歯応えカレー……?💧
いろいろ具材が入ってますが、
中に何が入ってるんですか?……』
☺️寅男:
『 まず野菜はいつもどおり
細切れ人参玉ねぎに
大きめジャガイモとナス。
それに豚バラ、豚モモ
まぁ、基本はポークですねぇ~(関西弁風に)
そのままではまだ物足りない…
のびしろですねぇ~
そこへ、豚タン、スジ、モツ、
砂肝、つぶ貝がなど入っていて。
恐ろしいほどの歯応えです。
市販の中辛カレーに
隠し味にすりおろしリンゴに
少量のケチャップとソース、黒糖
が入っとります。
なお、福神漬け、らっきょう、しば漬け
きゅうりちゃん、寿司用ガリ、缶詰めパイン
紅しょうがなど等々を
全種カレーに添えていただくのが寅男流。』
👩安美:
『 ぎょ、御意……………💧』
キラリッ
😧寅男:
『 ど…… どぉですか……?、💧』
👩安美:
『 カ、カレーの味がします……………💧』
😧寅男:
『 そ…… そぉ~ですか~……
』

チ─────ン…
😧《シーン……》👩💧
はごたえは…?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄________
😐寅男:
『 舞美ちゃん が言っていたことが
本当のことだったのかは
わからないけれど………
彼女との離婚を決断した途端……
これまでの荒れようが嘘のように
私への誹謗中傷や店への嫌がらせが
ピタリと止んだ………
でも……
今回の件で私やこの店は信頼を失った…
残念ながら離れていった
お得意様やお客様は
もう戻って来ることは ないだろう………
それに
店の安全がきちんと確認されない限りは
店を開けることはできない……
しばらくは現状維持だ……』
👩安美:
『 汐里ちゃんは?、学校は……?🎒』
😐寅男:
『 今は休ませているんだ……
汐里は通い続けたいと言っているが……
もし、この状況があまり続くようなら
転校させようと思うんだ……』
👩安美:
『 わたしは……
納得できません……
だって、汐里ちゃんは戦っている
じゃないですか……
寅男さん……
わたしは 何があっても……
ふたりの味方ですからね…
だから、私と一緒にお店を開けませんか?
わたしたちも戦うんですよ……
寅男さん!!……
そのうえでダメなら
また一緒に次の手を考えましょう!!…』
😔寅男:
『 …………
少し…… 考えさせてほしい………
汐里のことも当然、心配なのだが………
実はわたし、自身も
何というか、今回の一件で
やる気と自信を失った………………。』
💢💢💨
👩安美:
『 わかりました!!
あなたが店をやる気になるまで……
私はここに居座り続けますからっ!!』
😓寅男:
『 …………
安美さん…?………
ひょっとして………………、』
テヘッ
👩安美:
『 実は私、会社が用意したマンションに
住んでいるんですけど~……。
他の会社の子たちも居る手前……
居辛くなっちゃって………………。
お願いします!! 次の部屋が決まる
までここに居候させてくだい
おねげーしゃーしゃーッス!!☆』
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄───────────

【 昭和スナック あじさい 】
👨樹生 (大沢樹生):
『 へぇ~っ!! 彼女やるじゃーん!!
あはっ♪ これでもう決まったな!!
あ、ママ、オレ 🍇ファンタ と
うまい棒サラダ味で♪』
😅寅男:
『 あ、オレは 三ツ矢サイダーと
5/8チップス で♪
君ねぇ~ 他人事(ひとごと)だと
思って~…☆』

『 だって他人事だもの♪☆
だっはっはっは!!♪』

『 君、私の人生で 楽しんでるね?☆』

『 でも、まぁいぃ~じゃね~の♪☆
あんなに若くてかわいいコに
そこまで想われててよぉ~♪☆』

『 そりゃぁうれしいけどさ~……
あのさ、オレだって男だよ~、
あんなにかわいいコがいつも近くにいたら…
なんぞや、間違いが起こるやも知れない
じゃないか君☆』

『 いや、そこはむしろ間違いを
起こせよ💧
こんな千載一遇のチャンスは
多分、もうないぞ~ 君。
なんでいつも保守的なんだよ……💧』

『 あのさ……
こんなこと言ったら
また君に否定されてしまうかも知れないけ
どさ………。』

『 なんだね? 君?…』

『 やっはりね~…
オレにはどうしても……
舞美ちゃんが
またオレたちの所に戻って
来るような気がして仕方がないんだ。』

『 お前ね、
御人好しも大概にしろよ…
それは
お前が心底、彼女に惚れ込んでいること
はオレにもわかるよ、でも
お前と別れるために
お前や汐里ちゃんやお店の人たち、
そして自分の、片腕だった
安美ちゃんにまで
あんなひどい仕打ちをした人間だぞ。』

『 いや…… 違う……、
やっぱ 違うよ……。
舞美ちゃんは 今は大きな力を得て
自分を見失っているかも知れないけど…
舞美ちゃんは誰かを傷つけて
平気でいられるようなコじゃない……。
きっと、これには何か理由があるはず……。』
────────_________
ヨロヨロッ…
✋😆寅男:
『 なっはっは♪
まさか、あの店に酒があるとはな~♪
じゃぁーね♪
樹生くん♪☆』
👨樹生:💦
『 おいおい、大丈夫かよ、
相変わらず、酒弱いな~
無理して飲むからだよ~
オレ、家まで送ってこうか?☆』
✋😆寅男:
『 なっはっは♪ 大丈夫♪ 大丈夫♪
あそこでタクシーひろって手稲駅南口
まで行きまーす♪☆
そこから徒歩8分で我が家でぇーす♪』
👨
フラフラ…
😆『キーック!! ルールやぶりの~!!
ジャーンプ!! 悪の超人~♪』
👨樹生:💦
『 ほんと、大丈夫かな~、💦
あ、そうだ… 一応、
安美ちゃんに連絡しておくか……、』
────────____________
ヨロヨロッ…
😆寅男:
『 この辺りも都市化は進んでいるはず
なのに
何年経ってもなかなか垢抜けない街
だね~
まぁ、このどこか
懐かしさ残ってるところがよかったりも
するんだけどね~………』
フラフラ~…ヨロヨロ~…
😆~🎶
─────────────🚗💨
⁉️
👩
舞美:

『 寅男さん……』
《 寅男さん……、フラフラ…
ゲコなのにあんなに
酔っていて大丈夫なの……?》
👩舞美:
『 ごめん、ちょっと 車をとめて……』
👮運転手:
『 はい。かしこまりました。』
【転落注意!!工事中!!】
フラフラ~…ヨロヨロ~…
⚠️🚧─────😆~🎶
─────────────🚗
👩舞美:
『 あぶないっ!!』
ヨロッ……
😵寅男:
『 うぉっ…… 』
💥💥《 ガシャ────ン!!》
😖寅男:
『 うぅ………。』
👩舞美:
『 寅男さんっ!!』
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