【たぬき祭り】
《祭り会場の準備中》
🤴茴桜:
『¨ふ──ん……たぬき祭りねぇ~……☆』
👲大福帝:
『¨捜しましたよ……兄さん……』
🤴茴桜:
『¨よぉ─♪、凛裟くん☆』
─────────────────
👲
《¨先日、ヲタヌキの屋敷でヲタヌキを
非難する人々や妖魔たちが突然、集結し
暴動一歩手前までの事が起こりました…
これがその時の監視カメラが捉えた映像
を写真にしたものですが……、》
🕍
👦👩💁
👱👩👩👨👧
👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥👥
👥👥👥👥👥👥👥👥🤴👥👥👥👥👥👥
《¨何故か、ここに…
兄さんの姿が写っていました……。
まさか…、兄さんが……、
これを仕組んだんですか………⁉️》
🤴茴桜:
『¨ああ─。そうだよ。
この僕がここにいるみんな心を
こうなるよう彼らを煽動したんだよ…☆』
👲大福帝:
『¨何故、そんなことをしたんですかっ⁉️』
🤴茴桜:
『¨頼まれたんだよ……。
大凶星に………。』
👲大福帝:
『¨ウソをつくな──っ!!💢』
🤴茴桜:
『¨ウソじゃぁない…。
本当に頼まれたんだよ……。
大凶星に………。
人々の怒りの矛先を
自分の方に向けるようにってな………。』
👲大福帝:
『¨何故、そんなことを…………、』
🤴茴桜:
『¨さぁな?、あれから僕は天女族と
龍神族に狙らわれる身となってね……
その双方に僕のことを許してやってくれと
口をきいてくれたのが、彼だった……
僕はその借りを
彼に返しただけだ………。』
👲大福帝:
『¨ヲタヌキ君は
そんなことは一言も……、』
🤴茴桜:
『¨アイツは本当にいいヤツだよな………
どんなにひどいことをしても……
何度も裏切るこの僕に、
何度も救いの手を差し伸べてきて………
ここまでされたら……
さすがのこの僕だって………………
そしてヤツのことを考えていたら……
突然、子供だった頃のことを
思い出してな………。』
👲大福帝:
『¨子供の頃のこと……………。』
🤴茴桜:
『¨凛裟よ……
君は子供の頃に川で足を滑らせ
地面に頭を強く打ちつけた事があってな…
その事で君は幼い頃の記憶をほとんど
失ってしまっている。
だから、当時のことをあまり覚えて
いないのかも知れないが………
幼かった頃の君は少し変わった子で……
まわりの人間の子供たちよりも
妖魔の子供たちの方とよく遊んでいるよう
な子だった……
当時、君とよく遊んでいたのは
カッパの女の子と
そしてもうひとりが………
子供だった頃のヲタヌキだ………。』
《😃👶👩キャハハッ♪》
👲大福帝:
『¨なんですって……⁉️、』
🤴茴桜:
『¨たぬき祭りの裏の草むらで
君たちはよく顔中、泥だらけにして
遊んでいたよ………。
それから僕は大人になり……
たまたま『たぬき祭り』の会場を
通りかかったときの事だった…………』
《¨僕は祭り会場の横でイチャつく
仙人タヌキと
妖魔タヌキの
カップルの姿を見掛た………》
😣💁
『¨好きだよヲタヌキちゃーん…💕』
『¨ううっ…、美脚魔……、』
🤴茴桜:
『¨セイセ─イ♪
こんなところでイチャつくとは
まぁ、そおっとしておいてやるか…
タヌキのカップルだのことだし♪
あっはっはっ♪
んっ………⁉️』
《¨僕は最初、妖魔タヌキの女の子が
仙人タヌキに抱きついているように
見えた………
ところが
他の人が手にしていた🔦懐中電灯
の灯りが
彼らの方に一瞬、当たった……
その時、僕にはハッキリと見えたんだ……
あれは抱きついていたんじゃない……
鋭い牙で噛みつき
血を吸っていたんだ……。》
👲大福帝:
『¨まさか……⁉️』
🤴茴桜:
『¨ああ…、そのまさかだ……
その時の仙人タヌキとは
大凶星のことで……
血を吸っていたのは………
💁美脚魔だ!!……………。』
👲大福帝:
『¨なんですって……⁉️』
🤴茴桜:
『¨彼は他にも
僕に色々と話してくれたよ…………。』
───────────────────
《その頃、陳金猴と白湯は…
早狼爺から聞いた
ヲタヌキの親友だったと言われている
カッパ大帝の元を訪れていた……。》
パリポリ…
🥒👩カッパ大帝:
『¨で、何のようだい?』
パリポリ…
🥒👩白湯:
『¨ヲタヌキさんが吸血の罪で
牢に入れられた。
その辺りの話を詳しく聞きたいアル。』
パリポリ…
🥒👦陳 金猴:
『¨ヲタヌキさんは本当に吸血している
でしょうか?』
パリポリ…
🥒👩カッパ大帝:
『¨ま─。本当って言っちゃ~
本当なんだけど……☆
だが、ヲタヌキは嘘つきだからな~…(笑)
恐らく当たらずとも遠からずって感じで
あなた方には真実は話していないだろ
うなぁ~……♪☆』
…………………………………………………………
《¨美脚魔とヲタヌキがはじめて出会っ
たのは、あの日もちょうど
たぬき祭りの日だった…………》
🍡😃🥒👩
『¨☆あはははっ♪
またキュウリ食べてるのぉ~♪』
『¨違うぞぉ~♪
ただのきゅうりじゃないぞぉ~♪
☆ピクルスだぞぉ~♪
そこの屋台で売っていたのだよ~♪』
🙎ポツーン…
────
🍡😃💬
🥒👩💬
🍡☺️
『¨☆んっ?、ねぇ?そこの君~♪☆
何かあったのぉ~?
君は妖魔だよね?
我輩たちも似たような者だよ♪
もし、良かったら我輩たちと一緒に
お祭り会場を回らない?♪☆』
🥒👩
『¨☆んーっ?どうしたの~?
元気ないね~♪
遠慮しないで、おいでよ~♪☆』
グウウ~
🙍美脚魔:
『¨私……、お腹がすいて動けないの……』
🍢☺️
『¨☆んっ?、大丈夫だよ♪
この通りの屋台は全て
大福帝さん持ちで
全ての屋台の食べものが無料ですよ♪☆』
🙍美脚魔:
『¨違うの……、
私…………
血が吸いたいの…………』
🥒👩
『¨☆ねーっ…、このコ……
ホムンクルス
(練金術や魔術などで造られた人造人間こと)
の妖魔なんじゃない?……、』
🍢☺️
『¨☆だからと言って
仙人タヌキとしては目の前で
困っているひとを放ってはおけないよ♪☆
うん、わかったよ♪☆
我輩の血でよければ吸ってください♪☆』
🥒👩
『¨☆オイ、オイ、オイ…、💦』
《¨美脚魔は何者かが魔術で誕生させた
吸血の性質を持つ妖魔タヌキだった………
しかも、運命の悪戯か大凶星に対極する
文曲星の宿命星を持ってな……
美脚魔はもう何ヵ月間も吸血していなかっ
たのか、思っていたよりも衰弱が激しくて
結局、ヲタヌキはその場で美脚魔に
血を吸わせた………》😣💁
👩⁉️😅💁
『¨我輩の血なんか飲んで大丈夫でしたか?☆』
『¨血を飲む?え~っ、なんのこと…?☆』
『¨ひょっとして覚えていないの⁉️☆』
《¨すると私たち不思議なことに気付いた…
美脚魔には吸血前後の記憶がなかった……
この事を懸念したヲタヌキは
女神ベガ様には内緒で
自分の御付きとして常に美脚魔を
自分の隣に置いた、
いつでも吸血させてあげられるようにと…
対極する宿命星を持つ者は通常、
決して、惹かれあうことなどない……
ところがふたりは強く惹かれあい、
互いが互いを必要としていた…………》
《¨その後の女神ベガ様から結婚を反対
され、さらに信じていた人間たちからも
裏切られ、ヲタヌキは美脚魔を救うために
暗黒の世界に向かった………
ここまでの話は御二人とも御存じの
とおりかと…………
しかし、問題はそのあとだ………
本当の話はこうだ……………》
😢🤦
《¨暗黒の世界に到着する頃には
美脚魔は既に息絶えていた………
そこでヲタヌキは自分の身体の特質と
美脚魔の身体の特質を入れ替えたのだ…
🙁🔄💁
この瞬間、美脚魔は吸血など必要のない
不老不死の身体で甦り、……
ヲタヌキは大凶星から無限に供給される
エネルギーと吸血で生き長らえるだけの
妖力の塊のような妖魔と化した…
無論、今のヲタヌキは不老不死などでは
ない………》
🥒👩カッパ大帝:
『¨今までは強大な魔力でそれを維持して
いたのが……、それをコントロールできな
くなったのだとしたら……、
すでに本人も自覚しているだろうが…
ヲタヌキにはもうあまり時間が残されて
いない……………。
ヲタヌキの身体は崩壊する………。』
👦陳 金猴:
『¨なんとかしてやれないんですか!?』
👩カッパ大帝:
『¨無理だな……。
だが………、
彼の願いを叶えてやるために
協力することなら出来る……』
👩白湯:
『¨その願いとは……、』
👩カッパ大帝:
『¨人間に転生することだ……
ヤツの仲間たちは元々、
人間に生まれ変わりたいが、業が深く
その夢を叶えることの出来ない奴らの
集まりだ……
👩👩👩👩
¨🐺🙎👩
¨¨¨¨😠
ヤツ自身は奪われた美脚魔の魂を取り
戻すという目的を成し遂げた……
だが、仲間たちの目的を叶えていない…☆
ヤツは一度、決めたことは決して曲げない
必ず成し遂げる……
ヤツは残され最後の力で仲間たちを人間に
転生させる気だ…………☆』
👦陳 金猴:
『¨それには何をすれば……!?』
👩カッパ大帝:
『¨ヤツ身体が自然崩壊する前に
ヲタヌキの身体に北斗七星の光を
撃ち込み…
ヤツを倒してやればいいのだ……
そうすれば、彼の宿命星である
大凶星はその光を失う直前、
最後に彼、自身の願いを叶える…
だが、それは彼が七星の光を
撃ち込まれ、倒れるという条件尽きだ…』
👩白湯:
『¨なんと………、』
👩カッパ大帝:
『¨これを持って行くがいい。
巨門星の🥁力太鼓と
破軍星の🏑如意棒だ…
これはかつてヲタヌキが私に託したもの
だ…………。恐らく彼はこうなることを
予測していたのだろう…………。』
──────────────────
👲大福帝:
『¨うっ…、しかし………………、』
🤴茴桜:
『¨お前がこうして迷っている間にも
ヤツは想像を絶する苦痛をあじわって
いる……
もう楽にしてやれ……。お前の手で………。
これは大凶星がお前に渡してくれと
僕に託したものだ……………、
フッ…、まさか,この僕に託すとはな………
🗡️武曲星を司る獅子王剣だ……
どのみち、この僕には扱えん…………。
これでヤツへの借りは返した
僕の役目はここまでだ……
じゃぁな、凛裟……、
いや………、大福帝♪☆』
👲大福帝:
『¨兄さん………。』