ずいぶん間隔があいちゃいました。。。(汗)
あまりにもバタバタと、、、、(言い訳が思いつかね~・・大汗)
今回は、分類で述べた固体レーザーのひとつである、Nd:YAG を用いたレーザーの特徴と可能性について話します。
<Nd:YAG とは>
イットリウム+アルミニウム~ガーネット(Yttrium Aluminum Garnet)の頭文字を並べてYAG:ヤグと読みます。
イットリウムとアルミニウムの複合酸化物(Y3Al5O12)から成り、ガーネット構造の結晶です。
(なんでここでガーネット??一月の誕生石??なんて考えないでくださいね~あくまでも構造ですから。。。構造?そう!等軸晶系の構造。。。?・・・深入りしないこと!)
自然界には存在しない人工物で、結晶製造時にネオジム(元素記号Nd)をドープ(添加)して結晶構造内のイットリウムのうち数%を置き換えたものがNd:YAG です。
<特徴>
この物質は4準位系のレーザ物質であるといわれている。レーザーの原理で述べた反転分布状態のバランスで、電子の存在する状態が4ステージあるので、4準位系という(これ以上突っ込みたい人はご自由にしてね~)。
①4準位系レーザーは、反転分布状態にするポンピングエネルギーが比較的少ない。(ルビーレーザなどの3準位系のレーザ物質は、ポンピング入力エネルギーがかなり大きいものになる)
つまり、、比較的簡単に高出力のレーザーが作れるってことですね。。
②YAGは、強度・硬度が高く、加工研磨によって破損する心配がない
つまり、生産性が高いってことですね。。
③Nd:YAGは、ポンピングによって結晶構造が変化しない
つまり、ランニングコストが安く、壊れにくいってことですね。
④Nd:YAGは、熱伝導率がよい
つまり、安定した機械を作りやすいってことですね。。
<作用>
こうして作られたNd:YAGレーザーですが、出てきた波長が1064nmと半分に割った532nmになります。
大切なのはだ~!!生体表面への作用です。
生体の主なターゲットである、黒(シミとかアザとか目立つ毛穴とか・・・)の原因・メラニンと赤の原因・ヘモグロビンの各波長の吸収曲線が下記図になります。
ちなみに、ここに出ている波長はすべてメラニンを破壊できます。問題はターゲットとするメラニンが皮膚のどこにどんな形で存在するかになります。
1064nmだと、、、波長が長いので到達深度が深く、かつ直進性に優れているので、目標まで拡散が少なく到達できます。
つまり、、ピンポイントでメラニンにエネルギーを集約しやすいのが特徴です。
また、水色や緑色の除去(主にカラータトゥー)には波長変換フィルターが必要ですが、変換するとエネルギーが約20~50%失われます。高出力が比較的容易に得られるNd:YAGレーザーならば、対応できます。