B面から語る松田聖子⑬『わがままな片想い』 | 「松田聖子」という奇跡

B面から語る松田聖子⑬『わがままな片想い』

B面で語る松田聖子、今回は『わがままな片想い』です。

 

いつものように余談から。

記事更新が月一回ペースぐらいになっちゃうと、その間に書きたい事がどんどんたまってしまいます😅

 

まずは、こちらの動画をご覧くださいませ。

松本隆さんがラジオ出演した時の動画です。

しょこたんが同席しているので、話が面白くなるに決まってますよね(笑)

 

*GREEN TEAさん、ありがとうございます。

 

この動画、しょこたんの突っ込みが凄いです拍手拍手拍手

若松さんのYouTubeチャンネルで質問コーナーがあって、この辺りの別テイクについての質問って結構デリケートだったりするので、躊躇してしまったりもするのですが、『秘密の花園』や『Rock‘n Rouge』 の別バージョンの事とか、♪水曜の午前~5時♪の事とか、ラジオ放送で松本隆さんにストレートに聞いちゃうのが最高ですにひひ

本当に私たちと同じ聖子オタクなんですねチョキ

 

この番組、興味深い話がたくさんありますが、個人的なツボは、初期聖子さんの歌唱について、しょこたんから「暴れ馬」という言葉が出たこと。

この言葉、私がもう9年ぐらい前かな?

『SQUALL』の記事を書いた時に使った表現なんです。

このブログ、もし読んでくださったことがあるなら嬉しいですし、偶然しょこたんが初期聖子さんの歌唱を表現するのにこの言葉をチョイスしたのであれば、それはそれで共鳴している事が嬉しいなあって爆  笑

ごく個人的な話ですみません(笑)

 

それから、この記事を読んで思ったこと。

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“うたのおねえさん”茂森あゆみが感じた「松田聖子の歌唱力」

 

これはいい記事でしたチョキ

 

茂森あゆみさんといえば、私の子供が「おかあさんといっしょ」を観てた時の歌のお姉さんだったので、思い入れがあります。

あゆみお姉さんが聖子さんのファンだと知って、テンション上がりました(笑)

関連記事によると、小学生の時の誕生日プレゼントに『Pineapple』を買ってもらった、なんて書いてありますし、とても嬉しいです。

余談ですが、聖子さんがもし歌のお姉さんだったら、なんて妄想するのも楽しいです。

おさむお兄さんが作った名曲、「にじのむこうに」を聖子さんが歌ったらどんな感じになるのかな(笑)

 

*UPしてくださった方、ありがとうございます。

 

 

ただまあ、この記事にあるような、「歌が上手い」とか、「歌唱力がある」という言葉よりも、「魅力のある歌声」って言う方が個人的にはしっくりきます。

どんなモノマネ名人が真似しても、未だ真似ることのできない歌声。

まさしく唯一無二。

歌が上手い、っていう人はいくらでもいますので。

 

そして記事の内容はもちろん、コメント欄もヤフコメにしては珍しく良いべーっだ!

 

>当時は歌が上手いとは全然思ってなかったけど、今YouTube等で改めて聴いてみたらメチャクチャ上手い

 

みたいなコメントが多いのは、

 

だからこそ松田聖子!!
 

なんだと思います。

その原因の一つとして「ぶりっ子」=「歌が下手」みたいなイメージが強烈だった、とか、あまりの可愛さに目を奪われて歌声が入ってこない、とかもあると思いますが、それだけではないと思うのです。

 

曲を聴いて、「ああ、この人メッチャ歌が上手い~!」って感心するのも一つの感動。

同時に、その曲の描く情景に引き込まれて夢と現実のはざまを堪能するのも一つの感動。

ちょっと意地悪な言い方をすれば、「ああ、この人メッチャ歌が上手い~!」っていう感動が前に出ちゃってる方は、「歌の世界を表現する」っていう意味では、不足してる部分があるのかもしれません。

もちろん、歌の上手さと表現力は相反するものではなく、歌が上手いからこそ表現力も高まる、っていうのが基本でしょうけれど。

 

そういう意味で、私が「松田聖子って歌が上手いな~」って実感するのは、演歌を歌っている時。

 

*ごっきーゴキブリさん、ありがとうございます。

 

そりゃそうじゃないですか、当時二十歳手前、まだ愛くるしい聖子さんが、演歌で描かれているような情景にしっくりくる方がおかしい。

♪お前~を みちづれに~♪

とか、

♪長~い月日の膝枕~ 煙草 ぷかりと ふかしてた~♪

とか(笑)。

でも、メッチャ上手いですよねグッド!

表現しきれていない、だからこそ松田聖子の歌の上手さが際立つ、っていう部分、あるんじゃないかな~。

 

*瑠璃ちゃんさん、ありがとうございます。

 

何度でも言います、メチャクチャ上手い拍手拍手拍手

「好きになった人」の高音、「雨の慕情」の低音、どちらも完璧!!

さっき、「表現しきれていない」って言ったけど、訂正します(笑)

そぐわない、似合わない、って言った方が良いでしょう。

でも「好きになった人」だったらこのままデビューできますよ、マジでウインク

 

反対に、聖子さん自身の曲について、それこそ『赤いスイートピー』なんて、情景に引き込まれる事で感動する曲。

この曲は特に、所謂歌唱力が高い人が歌っても、必ずしも感動できるとは限らない。

いかに自分の歌唱力を見せつけるか、ではなく、いかにその曲の世界を表現するか、そこに主眼があるわけです。

当たり前ですが。

(聖子マニアの方で『赤いスイートピー』にそれ程魅力を感じない方が多いのも、ここに原因の一つがあるのかもしれません。それまでの、所謂圧倒的な歌声とは違うので。でもよく聴くと、違う意味で圧倒的な歌声なんですw)

 

だから、例えば『P・R・E・S・E・N・T』なんかでは、語尾の音程が微妙にうわずっているようなところが感じられて、でもそれが絶妙に恋する少女の「微熱感」を表現しており、そこがたまらない魅力になっていると思うのです。


*spotify Freeのアプリ(無料)に登録すれば視聴できます。

 

表現力って、極めて抽象的な概念なので、その優劣を客観的に判断することは難しいです。

私の場合は、聖子さんが自身の曲を歌っている時って、「いい歌声だなあ~」とは感じることはあっても、「歌が上手いな~」っていう方には意識があまり行かないです。

聖子さんの場合、歌が上手いのはもちろん、その歌声の魅力と表現力がズバ抜けていた、そういう事なんだと思います。

 

すみません、こういう話になると、つい語りたくなってしまいます(笑)

要するに屁理屈なんですけどね、松田聖子って凄いんだぞ!って言いたいが為のべーっだ!

こういう事、多分このブログの中で何回も言ってますよね(笑)

歳をとるとくどくなる、ってこういう事か~あせる

でも大事なことは何度でも言う、でいきます(笑)

 

それから、最近YouTubeを見るのが楽しくて仕方ありません音譜

何故なら、まだ見ぬ聖子動画をたくさんUPしてくださる方がいらっしゃるからです。

 

Y TAKAHIROさんです。

↓    ↓    ↓    ↓    ↓    ↓

Y TAKAHIROさんのYouTubeチャンネルはコチラ

 

Y TAKAHIROさん、本当に貴重な映像をたくさんお持ちで、もう感謝の気持ちしかありません。

中には暫く公開した後に削除されてる動画もあるようなので、UPされたらいち早く目に耳に焼き付けておくことは必須です目

本当に貴重な動画ばかりです。

だからあえてこの記事には動画添付しませんのでにひひ、ぜひ遊びに行ってみてくださいませ!!

最近は、聖子&奈保子&芳恵トリオによる歌唱動画も上がっていて、それこそハウスグリコじゃなくて、ハウスグリコトローチでデビューできそうです(笑)

 

ということで、ここからはパラレルワールドの世界。

要するに妄想記事です(笑)

B面曲をシングルA面として発売しているパラレル聖子ちゃんがこれからどうなるか、応援よろしくお願いします!!
 

松田聖子と河合奈保子の期間限定デュオ、ハウスグリコの人気は沸騰し、活動延長も期待されたが、二人の今後のスケジュールや体調面の事もあり、その活動は4月半ばで終了と決まった。

また、ハウスグリコはCMスポンサー2社の社名が入っていたコンビであった為、TV出演できる番組は限られていたが、あまりの人気沸騰ぶりに、あのNHKも折衷案を出してまで、この二人の競演を実現せざるを得なくなった。

ハウスグリコではなく、「松田聖子&河合奈保子」として、別の曲のカバーを歌う事となったのだ。

 

曲は、オリビア・ニュートン・ジョンの「ザナドゥ」。

 

*VITROLA FLASHBACKさん、ありがとうございます。

 

いい曲ですね~音譜

オリビアの歌声も、この二人の歌声によく合います。

それがコチラ。

(これは妄想記事です。年代設定が合わない部分は、ご容赦くださいませw)

 

「ザナドゥ」、この場合は桃源郷という意味ですかね?

要するにブルーヘブンですよ照れ

はい~、もうこのお二人にこの曲歌われたら天国行っちゃいますよね~。

 

*tokyo kidさん、ありがとうございます。

 

いや~、完璧!!

非の打ち所がない、とはこの事です(笑)

これは売れるでしょ!

これではNHKも妥協せざるをえまいにひひ

 

どっちが好きか、っていうのはもう好みの問題で、どちらも本当に素晴らしい!!

この時は、ハモリではなくユニゾンで歌ってますかね。

つまりは二人の歌声が溶け合って、それがまたいいのです。

 

さらには、「ふりむかないで」に続き、ザ・ピーナッツの「可愛い花」をミュージックフェアでカバー。

アイドルとしての人気だけではない、二人の実力を世間に知らしめることになった。

 

*sekaikyowakさん、ありがとうございます。

 

 

これも素晴らしい~!!

これは聖子さんが上で奈保子さんが下かな?

前回も言ったけど、どっちもきれいな歌声だからどっちでもいいです(笑)

 

ハウスグリコで追い風に乗ったパラレル聖子の新曲は、4月27日発売に決まり、曲作りは、細野晴臣に依頼した。

しおきゅうPは、ここで今まで聖子が歌った事が無い、実験的な曲を聖子に歌わせることにする。

この追い風に乗った状態を利用して、聖子の色々な可能性を追求したかったのだ。

しおきゅうPには「聖子ならどんな曲を提供しても大丈夫だ」という確信があった。

 

 

という事で,

『わがままな片想い』について。

 

この言葉、そっくり過去の私にも当てはまりますべーっだ!

聖子さんへの愛情は、当然100%片想いですが、そのくせ「もっと髪型やメイクをこうして欲しい」とか「こういう路線でいって欲しい」とか「どうしてコンサートでこの曲を歌ってくれないの?」とか(笑)

まあ、ファンであれば誰しもそういう所、ありますよね。

今ですか?

今はもう、そういうものは超越しましたにひひ

 

♪だけど自分より大事な人に

 出逢った時が「愛」ほんとの愛ね♪

 

ですよ(笑)

 

そう言えばこの曲について、このブログで取り上げさせていただくのは意外にも初めてだと思います。

なので、まずは基本的な部分から。

この曲に原曲が存在する事は、多くの方がご存知だと思います。

小池玉緒さんという方、私は記憶に無かったのですが、このCMは何となく覚えてます。

 

*「この動画は年齢制限が設けられており、YouTubeでのみご視聴いただけます」ということなので、リンクしておきますね。

…別にそんな内容ではないと思うんですが(笑)

↓    ↓    ↓    ↓    ↓    ↓

小池玉緒-カネボウ・レディ80「浮気な、パレットキャット

 

そしてこの曲。

小池玉緒「カナリヤ」

*qmark5さん、ありがとうございます。

 

以下、『わがままな片想い』の解説文(Wikipediaより)。

 

元々小池玉緒のために作られた曲で、「カナリヤ」というタイトルで録音もされていたがお蔵入りとなってしまい、小池の希望により後に松田が歌う事となった。原曲は小池の作詞だったが、松本によって改めて書かれた詞は原曲と重なる部分もある。

 

なるほど~。

個人的に、「小池の希望により」っていう所が気になります。

「この曲を誰かに歌って世に出して欲しい」という意味なのか、「この曲を松田聖子さんに歌って欲しい」という意味なのか(笑)

多分前者でしょうが、後者だったら嬉しいなあ。

 

この「カナリヤ」は、所謂テクノポップというジャンルになるのでしょうか?

作曲は、もちろん細野晴臣さん。

細野さんでテクノと言えば、言うまでもなくYMOです。

 

「TECHNOPOLIS」

*444Untouchableさん、ありがとうございます。

 

うわ~、今聴いても新しい!

 

「Rydeen」

*tfgts9さん、ありがとうございます。

 

矢野顕子さん、私の中ではフワフワしてる人っていうイメージだったけど、カッコイイ~(笑)

そして松武秀樹さんもいらっしゃる。

YMO、久々に聴いたけど、やっぱりカッコイイです。

当時から、日本だけじゃなく世界的にも評価されていたんですよね。

SNSがまだ無い時代だというのに。

 

そしてこの二つ、どちらも1980のライブ映像なんです。

聖子さんがもの凄い勢いでトップアイドルへと駆け上がっていたこの時期、この前衛的なバンドのメンバーのうち、3人と後に深く関わることになるとは、この時誰が予想できたでしょうか?

 

『わがままな片想い』の音楽的な部分について的確に表現する術の無い私ですが、この曲は所々でメロディや雰囲気の変化が激しくて、それがそのまま「気分の浮き沈み」とか、「表情がコロコロ変わったりする」表現にもなっているような印象です。

 

まあいずれにせよ、この曲は実験的な曲、と言えるでしょうね。

『いちご畑でつかまえて』や『パイナップル・アイランド』のような、ある種の変態曲、と言いますかにひひ

大村雅朗さん曰く、「松田聖子なら何をやっても許される」っていうやつです(笑)

聖子さん、サラッと歌ってますけど、この曲って難易度高いんじゃないですかね~?

難易度っていうのは、上手く歌うとか正確に歌う、っていう意味だけじゃないですよ、この曲の世界を表現する上での難易度も含めての話です。

 

では聴いてみましょう、どうぞ~!

 

『わがままな片想い』

作詞:松本隆

作曲:細野晴臣

編曲:細野晴臣

 

*Free Timeさん、ありがとうございます。

 

素晴らしいなあ、なんか歌い方もピ・ピ・ピしてますよ音譜

さっきの話じゃないけど、この歌唱を聴いて「松田聖子って歌が上手いんだな~」って感じる人は少ないかもしれません。

でもこの表現、私は素晴らしいと思います!!

 

何と言うか、水の上をピョンピョン跳ねて歩いているような感じ。

可愛くもあり、小悪魔のようでもあり、切なげでもあり、不思議ちゃんでもあり・・・。

 

そしてこのシングルのA面と言えば、言うまでもない、『天国のキッス』。

皮肉な事に、この曲で「オリコン・チャート1位を狙う」と宣言し、YMO最大の売上枚数を記録し「君に、胸キュン。」の、1位獲得を阻んだ曲でもあります。

 

『天国のキッス』での聖子さんのパフォーマンスは、アイドル界の金字塔です恋の矢

 

*pinkmoonMSさん、ありがとうございます。

 

いやこれはもう、可愛さの次元が違います、飛び抜けてます。

時を超え、世代を超えた普遍的な「かわいい」であると同時に、松田聖子だけが持つ、唯一無二の「かわいい」。

 

こちらはそのMAD。

 

*大南風さん、ありがとうございます。

 

 

ブルーヘブン・・・ラブ

 

やっぱりこの曲のパフォーマンスは特別です。

聖子さん、もちろん例えば『夏の扉』とか『渚のバルコニー』、『秘密の花園』や『Rock‘n Rouge』でもかわいいし、パフォーマンスとしても素晴らしいのですが、『天国のキッス』の可愛さ表現で突出しているのは、そのバリエーションの多彩さ。

衣装や髪型の変化が半端無いです。

 

もちろん他の曲でも衣装は変わりますし髪型の変化もありますが、今のMAD動画観てもわかるように『天国のキッス』だけが、突出して多彩。

ありとあらゆる「かわいい」の可能性を追求し、ありとあらゆる「かわいい」の表現を、聖子さん自身が味わい尽くしている感じもします。

 

そしてここで全ての「かわいい」をやり尽くして、もうお腹いっぱい、もう女の子としての「かわいい」はいいや、みたいな。

その後の聖子さんの歩みを考えたら、そんな気がしなくもないです。

 

そこでさっきの話に戻りますが、同じ細野作品でも、『わがままな片想い』は『天国のキッス』のようなハッピー感は少なくて、ちょっと「不思議ちゃん」の要素があるから、また違ったものになると思うんです。

だからもし、聖子さんが『わがままな片想い』をTVで歌っていたらどんな感じになったのか、とっても興味があります。

 

そこで思い出したのがコレ。

 

「ジェニーはご機嫌ななめ」

こちらは近田春夫ワールドですね(笑)

 

*fujimitsu2さん、ありがとうございます。

 

懐かしい~(笑)

で、これを聖子さんが歌うとこうなる。

 

*萌えるSeason2 Akakuさん、ありがとうございます。

 

なんじゃこりゃ~(笑)

まさに不思議ちゃん的な可愛さが爆発しておりますラブラブ!

その不思議ちゃん的な「かわいい」の表現、『わがままな片想い』でも見たかったです。

 

でもちょっと待ってくださいパー

自分が引っ掛かっているのは、

 

>原曲は小池の作詞だったが、松本によって改めて書かれた詞は原曲と重なる部分もある。

 

この部分。

 

松本隆さんが原曲の歌詞をどう書き換えたのか、そこに注目してみましょう。

まずは原曲から。

 

小池玉緒「カナリヤ」

作詞:小池玉緒

作曲:細野晴臣

編曲:細野晴臣

 

ミルクとキャラメル それとあなたの甘いキスが好きなの

クルクルクルクル あなたの回り飛び回るの

私おしゃべり好きなカナリヤ

好き好き好きといつも歌うの

あなたとお出かけどんな場所でもついていくわ

いいでしょ 素敵な誰かに見つめられたら行っちゃうかも

私恋をしているカナリヤ キスキスキスとキスをねだるの

いつもそばにいてね

 

なんでも私に話をしてね 聞いてあげる

あなたが悲しい姿を見せているたび心配なの

私おしゃべり好きなカナリヤ 

好き好き好きといつも歌うの ねえ元気出して

 

ピピピ 愛してるわ ほんとね

魔法からさめないで ね

 

私恋をしているカナリヤ キスキスキスとキスをねだるの

いつもそばにおいて

ピピピ 愛してるわ ほんと ね

魔法からさめないで

愛しているわ ほんとね

魔法からさめないで

ミルクとキャラメル それとあなたの甘いキスが好きなの

クルクルクルクル あなたの回り飛び回るの

 

うんうん、とてもカワイイ曲です。

好きとキス、ミルクとクルクルを上手く使っていますね、恋する少女の曲なんだなあ。

ピピピ、という音はテクノっぽい感じがありますし、カナリヤの鳴き声に掛けているんでしょう。

 

この曲を聖子さんが歌ったら、さっきの「ジェニーはご機嫌ななめ」みたいな感じになるのかな~?

とてつもなくカワイイ感じになるのは間違いないです(笑)

 

 

そして『わがままな片想い』。

 

『わがままな片想い』

作詞:松本隆

作曲:細野晴臣

編曲:細野晴臣

 

TIC TAC 私の腕の時計は急ぎ足ね 逢うたびに

秒読みしているロケットみたい ときめくのよ

でもね プライドが邪魔をするから

好きですなんて まさか言えない

 

あなたのまわりにやさしい娘なら星の数も いるはずね

とびきりつれない素振りをしたら 眼をひくかも

違う彼女を連れているたび

急に哀しい想いするけど 顔に出さない

 

ピ・ピ・ピ わがままな片想い

愛してるわ ほんとよ

 

あなたの隣りの 椅子が空いても 私きっと座らない

誰かと仲良く話しこんでは すまし顔よ 

別に内気な訳じゃないけど

背中を横眼で追うだけなの 声はかけない

 

ピ・ピ・ピ わがままな片想い

愛してるわ ほんとよ

わがままな片想い 愛してるわ ほんとよ

 

嫌われたって 仕方ないわね

きっと屈折してる性格 走り出せない

 

ピ・ピ・ピ わがままな片想い

愛してるわ ほんとよ

わがままな片想い 愛してるわ ほんとよ

 

やっぱり松本隆さん、凄いです。

この曲の♪ピ・ピ・ピ♪は、先程言ったようにテクノポップとしての機械的なサウンドの象徴の音。

それが冒頭の

 

♪TIC TAC 私の

 胸の時計は急ぎ足ね♪

 

♪TIC TAC♪と対応しているように感じました。

 

なんとなくですが、心の内面はアナログ(TIC TAC=秒針の音)で、胸がドキドキときめいてるのに、表面に出てくるものはデジタル(ピ・ピ・ピ=機械的な音)、つまり無機質・無表情を装う(♪顔に出さない♪)、っていう(笑)

 

さらに言えば、

 

♪ピ・ピ・ピ♪

 

っていうのは、この曲の場合は特に、言葉にはできない感情をモールス信号で相手に送っている感じがします。

テレバシーみたいに。

お願いだからこの暗号(私の思い)を解読して、みたいな(笑)

ほら、ドラマや小説の中で暗号を使う時って、周りには知られないまま、大切な相手だけにわかって欲しい、っていう切実な思いがあるわけじゃないですか。

このスキスキテレバシー、あなただけは受け取って!って恋の矢ニコニコ

こうなると、無機質・無表情だからこそ、反対に切なさが増してきます。

 

ああ、いかん、曲の印象がガラリと変わってきた(笑)

これは「カナリヤ」と違って、歌詞だけ読んだら、なんだか切ない曲じゃないですか?

 

♪急に哀しい想いするけど 顔に出さない♪

♪背中を横眼で追うだけなの 声はかけない♪

 

なんて。

 

ちょっと『WITH YOU』の女の子を連想してしまいます。

 

*fujisanさん、ありがとうございます。

 

 

『わがままな片想い』も『WITH YOU』も、同じく自分の気持ちを相手に伝える事ができない切ない気持ちを歌っています。

その気持ちを(歌の中で)素直に表現したのが『WITH YOU』、ちょっと意地っ張りな感じで表現したのが『わがままな片想い』。

そう思うと、この曲が持つ不思議感の底にある「切ない気持ち」が伝わってきます。

 

松本隆さんがこのように歌詞を書いた意図を知りたいなあ~。

やっぱりこれはアンビバレンツ聖子という事で書いたのかなあ(笑)

 

アレンジで言うと、「カナリヤ」と比較して、『わがままな片想い』は、さらにふざけた感じというか楽しい感じというか、例えばイントロ聴いただけでも、遊び心満載な気がするんです音譜

でも、そのサウンドでこの歌詞です。

そのアンバランスが絶妙にいいんだなあ。

 

改めて、もう一回聴いてみましょう耳

 

*アイドルの80’年代さん、ありがとうございます。

 

♪わ・がま・ま・な か・たお・もぉ・い♪

♪あ・いし・て・るぅ・わぁ ほん・と・よぉ♪

 

ぎょえええ~、やられた~恋の矢

今度は小悪魔にしてやられました(笑)

 

なんて掴みどころのない曲・・・。

あの切ない歌詞を、こんな風に歌うんですね。

片想いと言いつつ、翻弄させられるのはコチラの方(笑)

 

 

もしこの曲をカメラ目線で聖子さんが歌ったら・・・。

 

>可愛くもあり、小悪魔のようでもあり、切なげでもあり、不思議ちゃんでもあり・・・。

 

そうか、そういうことなんですね。

この曲の中に、色んな要素が詰まっていて、同じ曲、同じ歌唱でも、聴き手によって、その時々の受け取り方によって、感じ方が違う。

まるで太陽の光が、その屈折度合いによって黄色だったり赤だったり、見え方が変化するように。

まさしく『硝子のプリズム』です、♪赤橙黄緑青濫紫♪です(笑)

 

このアンバランスで掴みどころのない曲の魅力を見事に引き出している聖子さん、素晴らしいですアップアップアップ

実験大成功~100点合格クラッカー

 

 

『わがままな片想い』は4月27日発売され、ハウスグリコの勢いそのままに5月16日付のオリコンチャートで1位を獲得した。

「機は熟した。だが念には念を入れて、もう一つ仕掛けてみよう」

 

しおきゅうPのさらなる仕掛けとは?(笑)