こんにちは、TARTです。
大変ご無沙汰しておりました。
新年元旦から全然投稿していませんでした。
ほんとうに龍の年ですね、色々な事が暴れまわるように起こり、公私ともに驚きと困惑の日々を過ごす今日この頃です。
さて、ここアメブロでは、果樹栽培系のノウハウを発信する形でスタートさせましたが、今年もその路線でお世話になろうと思い、
今日は、ハタの養殖についてお話しします。
ハタにはさまざまな種類があり、一般的な虎ハタ各地で色々な呼び名がありますが、チャイロに黒の模様のある一般的なハタが一般的です。
私が一番好きな種類は日本名のスジアラで、英語名をコーラルトラウトと言います。
ニジマスはレインボートラウトといいますが、同じレインボーでも深紅のボディに虹色の斑点があるとてもきれいなおさかなです。
この養殖は行われていますが、非常に難しく、あまり多く養殖されていません。
生まれてくる稚魚の口が小さいため、一般の餌(一般のワムシをさらに小型のS型ワムシを培養する必要がある)では摂餌できないんです。
稚魚は多量に斃死の原因となります。孵化してから大きな水槽にエアーが送り込まれて成長するのですが、エアーによる養殖水の対流により水表面の表面張力から脱出できず斃死します。
孵化後卵黄を消化し終わると、比重が海水より重くなり稚魚がタンク底に沈降してしまいます。そして稚魚はまたコンクリートにへばりついて大量に斃死します。
なので、商用で稚魚生産するには、難問が多すぎて、水産所試験場のような準研究機関から稚魚を購入する形を一般養殖業者はとりますが、稚魚の生産量が極少数な為商用に供しないというのが現状です。
でもハタの中では、中華圏では最高値のハタですので、みなは狙っているわけです。
次にマウスグルーパー。これもコーラルトラウトの次に高級なハタです。体系も顔も愛嬌のある顔をしています。
観賞魚としてもいけますが、なんといっても、味が最高で大変美味しい、ハタの種類です。
ハタの養殖は、養殖の中でも特に労力を注いだものです。結果として、この事業から手を引くことになりましたが、住んでいた中東でも熱心に取り組んでいました。
リビングに大きな水槽群を設け、10㎝ほどの稚魚を約2年半育てました。その結果、TARTが彼らを紅海に放つまでに、一匹あたり2kgの大きさに成長しました。
その間に妻が亡くなり、すべてにやる気をなくしていました。
やめてフィリピンへ帰ると言ったら、休みを1年間の長期休暇をもらったんですね。
それで、やる気を振り絞って、インドネシアのスラバヤで孵化場の運営を行っていました。もしこれが成功していたら、私はフィリピンではなく、インドネシアに住んでいたでしょう。
しかし、言語の壁は想像以上に大きく、英語は全く通じない国での活動は一般の労働者と話すにも通訳が必要でした。
また、私がインドネシアの国籍を持っていないため、孵化場の運営は経営上非常に不利であることも理由にもなります。
TARTは外国人とのコミュニケーションには自信を持っていたので、この通じなさには心底がっかりしました。
その結果、経営を断念することになりました。再々考の末、フィリピンの方がまだましであろうという結論に至り、フィリピンに軸足を戻すことになります。
しかし、ハタの養殖や孵化場を行うのであれば、断然インドネシアがおすすめなのは間違いありません。
孵化場の運営環境は、インドネシアの方が優れていると今でも思っています。
フィリピンにはハタの購買市場は皆無ですが、インドネシアでは多くの人々がハタを好んで食べています。さらに、ハタの稚魚にも多くの買い手がいます。それなのに、なぜ私が辞めたのか疑問に思うかもしれません。
その理由はビジネスパートナーですかね。最初は良い人物だと思っていましたが、残念ながらそんな人ではなく私はATMマシンと思われていたようです。
通常、私の長年の経験ではインドネシアの人々の方が正直で真面目な人が多いと過信していたことが災いしたかもです。
結局のところ、フィリピンもインドネシアも大差なかったという結論に至り、当時は妻はもういなかったけれど、それなら息子たちのいるフィリピンで事業を行った方が良いと考え、舵を切り直しました。
それぐらいこの魚には愛が込めてましたが撤退しました!
TARTの孵化場で生産したチャンタンです。ジャイアントグルーパーとマーブルグルーパーの掛け合わせです。成長が早く大きくなる種類で、養育業者に好まれて買われます。
サイズを分類しているところです。近隣の養殖業者のスタッフに日払いで手伝ってもらいます。
ハタの養殖 孵化場運営ガイド
はじめに:
ハタ科 - アジア市場および商業養殖における重要性
ハタ科は、エピネフェリナ亜科とハタ科から成る魚の一族で、特に香港、中国、台湾、シンガポールなどのアジア諸国の商業的な魚市場で重要な役割を果たしています(JohnstonとYeeting、2006)。これらのシーフード市場では、通常、エピネフェルス、クロミレプテス、プレクトロポムスの3つの属の代表者が見られます。これらの市場においてハタ類が導入されることには高い関心が寄せられており、特に商業養殖におけるさまざまなハタ種の生産が注目されています(Rimmer et al.、2004)。
ハタ類は、日本南部からパラオ、グアム、ニューカレドニア、クイーンズランド州南部、オーストラリア、アンダマンとニコバル諸島から西オーストラリア州のブルームまで、インド太平洋地域全体に広く分布しています。インドネシアでは、ハタは列島全体の沿岸水域および海洋水域に存在しており、小魚や甲殻類を食べる肉食動物で、先妻性を示しています。これらの生物は雌雄同体であり、最初は雌として成熟し、その後雄として変化していきます。
大型であり(全長120 cmまで)、インド太平洋地域に広く分布するハタであるエピネフェルス・ファスコグッタトゥスは、過去10年間で水産養殖の中で注目を集めています。その急速な成長、文化的に強靭な性質、そして良好な市場価格がその理由です。
このガイドでは、研究所報告とTARTの経験に基づき、トラハタの生産のための孵化場管理のガイドをシェアします。
正式な名前は「ブラウンマーブルハタ」であり、アジア全域では一般的に「トラハタ」として知られています。エピネフェルス・ファスコグッタトゥスは、茶色がかった黄色から明るい茶色までの色合いを持ち、頭、背中、側面には不規則な形状の大きな暗褐色の斑点があります。頭、体、ヒレには小さな黒い斑点と黒い斑点があり、尾柄には鞍点が見られます。
この種はカモフラージュハタとよく似ており、エピネフェルス・ポリフェカジオンと混同されることがあります。しかし、エピネフェルス・ファスコグッタトゥスは頭部の輪郭にくぼみがあり、背びれ膜がより深く切開されていることが特徴です。
ハタは広範囲にわたり分布しており、紅海とアフリカ東部からさらに東はサモアとフェニックス諸島、北は日本、南はオーストラリアまで広がっています。野生のトラハタは1~60メートルの範囲でサンゴ礁に関連して発見され、全長が120cmに達すると言われています。トラハタも他のハタ類同様に肉食動物であり、胃の内容物には魚、カニ、頭足類が含まれています。
ここから先は次回に養殖のノウハウを投稿します。
TARTでした。