「結局、不倫中のダンナさんは、家に戻る。」
私が小学生の時、一匹の犬がいた。
名前は、ポチ(本名)。
ポチは、よく脱走する犬だった。
ポチは、外の世界に憧れて、脱走したのはいいが、
・ご飯がない。
・野生のタヌキにはシッポをかまれ、
・走り疲れ、野宿しようとすると、蚊の大群が、耳元で騒ぐ・・・。
お腹も空いたし、そろそろ帰ろう。と
ポチは、地図など読めなくても、ちゃんと帰って来た。
家出の次の日の朝には、自宅に帰って来た。
ポチは、帰ってくると、すまなそうに、ミルクを飲み、すぐにぐっすりと静かに寝た。
ポチでさえ、家出し、帰ってくると、すまなそうにし、反省するのだから、
人間のダンナさんが、そのように考えられない訳がない。
しかも2年と8カ月もの間・・・。
いろいろな条件(お腹すいた・しっぽをかまれた・蚊の大群に襲われた)が重なり、ポチは、家に帰ろうという気持ちになる。
時間が経てば経つほど、家に帰りたいと思わせる動機が増して行く。
愛人さんを信じて、家を飛び出したのは、良かったが、
そこでダンナさんを待ち構えていたものとは、
・月~金までの労働
・会社が終わってからの労働
・週末の労働
・そして、身体を壊す・・・。
・身体を壊してからも更に労働。
そのとき、やっと、気付く、これってなんか変じゃない?!?・・・。
・・・・
・・・・
そして、
ダンナさんは、愛人さんと、私を、比較し続け(た)ていると思う。
ありふれた生活の1シーンの中で、こんなときは、奥さんは、こんな風に言っていたな。
こんな風にやっていたな。
愛人さんは、それを、そんな風なやり方でやるんだー。言うんだー。
比較し始めるということは、その時、愛人さんは、ダンナさんにとって、すでにダントツ1番ではなくなっている。
比較するということは、比較の対象者の方が、良い。と思っている時だ。
・・・
もし、ポチが家出し、帰って来れる家が、もうなかったら、ポチは、その時、どうしたのだろう?
もし、ポチが帰って来た時、家は、あったが、その中に、住んでいる人がいなかったら、
ポチは、どうしたのだろう?
・・・
ダンナ様へ
帰ってこれる家&家族があるということが、ラッキーなことなのですよ。
ダンナ様の不在中に、小さな命を繋いでくれていたお母さんより勝る愛人さんは、いないのですよ。
外の世界の厳しさがよーく分かったでしょ?