本日、経済産業委員会で2025年に開催される「大阪・関西万博開催の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案」について質問させて頂きました。

私はこの万博を関西経済の再生、そして、次世代を担う子供たちに素晴らしい刺激を与えられるような万博にしたいと考えています。下記に質問概要を掲載させて頂きます。

 

 

 

【万博の開催意義を知徹底で効果の最大化へ】

万博開催の意義の1つに、日本がSDGs達成のフロントランナーとなることで、わが国が世界の持続的成長と発展に貢献しなければならないと考えています。そのためには、万博の持つ意味や開催の意義、を広く知って頂く必要があります。なぜ、大阪・関西で万博を開催するのか、その意義を今後どうやって広く国民の皆様や世界の人々の理解してもらうのかが今後の課題となります。

開催地である大阪の現状は厳しく、相次ぐ企業の転出や倒産、貧困率の改善、学力向上、犯罪の撲滅等課題は山積しています。是非とも地元の皆様と万博を期に、こういった課題を共有し解決して参りたいと考えています。

 

【経済効果2兆円の拡大へ】

現在の計画で経済効果は2兆円程度と見込んでおり、万博開催までに行われる周辺のインフラ整備と2次波及効果を含めれば、5.8兆円とされていますが、更に経済的な効果を上げていく必要があります。そのためには以下のような取り組みが必要です。

 

1,訪日外国人を増やす大きなチャンス

先ず、来場者数が増えれば経済効果の更なる拡大が見込めます。特に、訪日外国人を増やすチャンスです。現在の外国人来場者見込み数は約350万人と全体の1割強となっていますが、更に増やしていくために、観光の更なる振興が必要です。

幸い大阪は、空港、鉄道、高速道路などのインフラに恵まれており、大阪から、関西ひいては全国への観光回遊が容易です。

関西のインバウンドの中心は中国、韓国、台湾でありましたが、万博をきっかけに、その他の国々からのインバンドが期待できます。各国へのPR活動に加えて、関西空港の直行便の開設等、総合的な仕掛けを作っていく必要があり、万博によって増えた外国人を関西一円、更には全国に一日でも多く滞在して頂く工夫を政府に求めています。

 

2,ものづくりの視点を強化すべき

大阪・関西には高度な医療・ライフサイエンスの技術が沢山あります。また、東大阪市などはものづくりの分野ではオンリーワンの技術をもった世界的企業も沢山あります。これらが万博と融合することでヘルスケアなどの新分野が産業活性化する可能性があります。

また、グランフロントにあるナレッジキャピタルや箕面市の彩都のバイオインキュベーション施設、また、関西学研には我が国を代表する研究所や企業が集積していますので、万博のサテライト的な会場として活用や連携をしていくことを求めています。

 

3,ストレスフリーと万全な防災対策で来場者のアップにつなげる

万博が成功するか否かは、万博会場の内外での「ストレスフリー」がキーワードです。

会場へのアクセスに時間がかかる、会場内の混雑、安全性に問題があることは許されず、輸送能力に余裕を持たせておく必要があります。

今回の開催地は陸地でなく、埋め立地であります。埋立地である夢洲は災害時には「陸の孤島」となりかねません。開催時期を考えると(53()113())台風や梅雨等の時期でもあり万全の災害対策が求められています。

橋の1つが関空の事故のように、使えなくなった場合のことは想定しておくべきで、自衛隊への救援要請の基準、食料の備蓄、電話やインターネット等、外部へのアクセスの確保等、想定すべき課題は山積しています。早期に防災対策が万全であるということをアピールできれば来場者数アップにつながるので国を挙げて取り組むことよう求めています。

更に、関空や神戸空港から直接行けるような海上のルート等確保するべきで、岸壁の整備だけでも、審議会、地元も調整等、規模や調整によっては数年単位で時間がかかる可能性もあり、早期の検討も求めています。

 

【万博の開催費用について】

開催費用は約1,250円となっていますが、建設業は人手不足等で人件費が高騰しており、また資材の高騰もあり、会場建設費が膨れ上がる可能性があります。オリンピックの例もあるので、多額の追加負担は国民の理解を得られません。示されている数字が膨れ上がらないよう、国が前面に出て、資金の管理を行うべきであり、仮に増えた場合は何が原因で増えたのか、説明責任と原因者負担を徹底して頂くよう要望しています。」