5月3日に日本国憲法が施行され70年の節目を迎えました。この節目に、安倍総理が、初めて改憲スケジュールと改憲項目を明言されています。
改正の項目として9条を挙げ「1項(戦争放棄)、2項(戦力不保持)を残しつつ、自衛隊を明文で書き込むという考え方は国民的な議論に値する」と述べておられますが、この発言の意義は誠に大きいと考えます。
理由は、日本国憲法は我が国の最高法規であるにも関わらず、多くの国民がその内容に触れる機会が少なかったことだと考えます。この機を逃すことなく多くの国民が自国の憲法について考える良い機会になるのではないかと期待しています。
今まで、憲法問題と言えば「護憲派VS改憲派」、「右翼VS左翼」などといった単純な構図で論じられることが多く、また、国民的議論が必要と言いながら、一部の憲法学者や政治家の解釈合戦や権力闘争であるかの如く論じられてきたのではと感じています。
施行70年の節目に、改めて、日本国憲法について考える良い機会になることを強く望んでいます。小生も勉強を重ね、この機運を盛り上げていく覚悟であります。
現行憲法が施行されて依頼、様々な角度から議論されてきましたが、下記にどのようなことが議論されてきたのか成立上、形式上、内容等の問題について極簡単に書いてみました。
日本国憲法について考える良い機会になれば幸甚です。
1,成立上の問題
・GHQによる押し付けであったのか
・国際法上の問題があったのか
例えば・・・ハーグ条約との関係
(占領者は絶対的な支障がない限り、占領地の現行法律を尊重して・・・)
などなど
2,形式上の問題
・「予算」「議決」「放棄」など日本語として適切に表現されているのか
例えば・・・
予算・・・国会で可決成立するまでは予算案と表現すべきではないか
議決・・・議決には可決、否決があるので、議決を可決、承認とすべきではないか
戦争の放棄の解釈・・・権利を持っているが使えないのか、権利を持っていないのか、放棄ではなく否認とすべきではないか
などなど
3,内容の問題
・自衛隊の是非(違憲か合憲、役割など)
・権利と義務の関係
・国家緊急事態、危機管理規定の是非(権限、国政選挙や国会議員の任期など)
・他国との紛争(国際法との関係、九条の解釈、生存権など)
・地方自治と憲法の関係について
・参政権の保証をめぐる諸問題、一票の格差について
などなど
4,改正上の問題
・改正の是非・・・衆参両院の2/3の議決(96条の是非)
・法は成立した時点で静止する
制定時の国民が将来の国民の意思を縛ることの是非
現状に法を合わせるという考え(解釈変更の是非)
などなど