日本と同じように、サンフランシスコ・ベイエリアでも朝夕には通勤ラッシュがあります。サンフランシスコを中心に、バークレーのある東湾地区から、湾の南のシリコンバレーにいたるまで、通勤時間帯のフリーウェイはいつも渋滞しているそうです。

クルマ社会のアメリカにとって、自動車からの排気ガスを管理することも重要ですが、それにもまして、クルマの利用をいかに減らすかも深刻な問題であり、原油の高騰はアメリカの社会に大きな影響を与えています。

アメリカの都市部の高速道路には通勤時間帯のクルマの台数を少しでも減らすために、「カープール・レーン」という車線が設けられています。
これは、通常フリーウェイの一番左側のレーン(追い越し車線)で、朝夕の交通量の多い時間帯には、運転手を含めて2人(3人の場合も)以上乗っている自動車とバスしか通行できません。

通勤時間帯にはほとんどのクルマが1人しか乗っていないことが多いため、他の車線が渋滞していてもカープール・レーンは比較的スムーズに行けます。
また、2?4人で乗り合いをすれば、ガソリン代も割安になり経済的であり、環境にも優しいシステムであります。

このカープール・レーンという制度は素晴しいシステムですが、日本での導入は非常に困難であります。
アメリカのフリーウェイの場合はほとんど4?5車線あり、その1つを使用すればいいのですが、日本の高速道路はほとんどが2車線であり、とっても導入できません。

しかし皆で乗り合いしている車に何らかの恩典を与えるような仕組みをもっと積極的に考え、少しでも自動車の使用を制限できればその副産物の多いのではと考えます。