面的開発、拠点開発
橋下市長の主張・・・

・大阪府・大阪市の主な開発事業位置図(橋下市長提出資料P18)

明記してある事業が全て負の遺産であるかのように記載されており、府民に誤解を与えるような資料になっている。

今までの開発が全て「負の遺産」と主張されるのであれば、失敗した原因の根拠を府市にあることを示すべきであり、誤解を与えるので削除されるべきだと考えます。

「咲洲開発」と「りんくうタウン開発」は府市が競ってしてきたと主張されますが、りんくうタウンは関西空港の開発に合わせ、大阪府と地元市の合意の下で進められてきた事業であります。

りんくう開発は関西国際空港の存在と一体の事業であり、関空の発展は関西全体の大きな問題であります。

大阪市の「咲洲開発」と「りんくう開発」を単純に比較されるべきではありません。

りんくう開発の失敗はバブル期の甘い見積もりによるものであり、府市の意思決定の違いや大阪市の存在が問題ではありません。

・地下鉄、バス(橋下市長提出資料P19,20)

地下鉄やバスの民営化、効率化は大阪市固有の問題であり、大阪市で今後の方針を決められるべき問題です。
また、バス事業については赤字路線拡大を望んできた市民にも大きな責任があり、敬老パス等が原因でつくっている赤字は市民の税金で賄うべきであります。

バス事業については、本来、経済活動、観光戦略、市民サービスの観点に加え、効率化の議論を大阪市長が率先して議論すべきであり、一定の結論が示された後に、府市統合本部で議論すべきであります。

橋下市長は「大阪の地下鉄は全て行き止まりになっている」これは2人の指揮官の下、バラバラで事業をしてきたからだと主張されていますが、大阪市営地下鉄は8路線中5路線が市街に延伸し、他の私鉄と連携しています。

大阪市営地下鉄も各市町村、私鉄と連携し事業をしてきたのが実態であります。

・大阪府立大学、大阪市立大学

大阪府立大学、大阪市立大学の2つを2重行政、無駄の象徴とされていますが、大阪府域内の大学の数は東京都と比較し圧倒的に不足しています。

大学が供給過剰になっているのではなく、効率化(合理化)の問題であります。
それぞれが行ってきた役割を十分に勘案し、私立との連携、役割分担を進めながら行政として効率化を進める必要があります。

大阪の発展には多くの優秀な学生を全国から呼込む戦略が必要であり、大切な議論が欠落しています。

企業流出を食い止めている京都の成功例に学ぶべきであります。

大阪で優秀な人材を育成すること、企業との連携を強化することで大阪の活力につながります。

また、大阪に公立大学が2つ存在することが、大阪経済の低迷に与える要因ではないと考えます。