前回の講演会の質疑の続きになりますが、「自民党」と「維新の会」の違いは何かという質問がありました。

私は「明らかに違うのは意思決定の違い」だと答えました。良くも悪くも、維新の会、というよも橋下氏の評価はこれまでにない「スピード感、決断力、リーダーシップ」が評価されていると感じています。また、マスコミも自民党を含む既存政党に対して「決められない政治」と批判をしてきました。

世間での風潮は「スピード感、決断力、リーダーシップ」等、要するに意思決定のスピードが速ければ早いほど称賛されます。理由は閉塞感の打破だと考えます。

しかし、意思決定が速いということが本当に良いのでしょうか。現在の閉塞感を安易な意思決定から生まれてきたのではないでしょうか。

無論、政治や行政が有する課題によってはスピードを要求されることもあり、政治家には強いリーダーシップや決断力が求められるのは当然であります。しかし、意思決定が早いということは、将来リスクに関して議論をしていないということになります。

ご自分の身の回りに当てはめてみればご理解頂けます。家や車、家電等のような多額の買い物をするときはどうするでしょう。事前に十分調査し、家族に相談し同意を得るのは当然であります。多額になればなるほど失敗は許されません。このようなことは会社や自治会等の意思決定でも同じであり責任は重大であります。

本当に大切なことは、意思決定の「プロセス」と「責任」を広く明らかにし、リスクの軽減措置の手段を持つことであります。最後に間違いのない判断をすることで、より良い結論を出すことになります。

府議会において、意思決定が遅いために不利益が出ているようなことがあれば、具体的に教えて頂きたいです。

我が国の閉塞感は「安易な意思決定」が原因であることを教訓にすべきだと考えます。

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