あたしは、大阪の某お化け人気番組に、夏に応募してみた。


そうしたら、取材で、局まで来れますか?と。



もちろん行った。


題材は、30年前に付き合っていた彼にお礼を言いたいという、本当にありふれた


再会者だった。



だけど、あたしの熱意を汲んでくれたテレビ局が、話を進めてくれていた。





仕事終わりの18時ごろ、ディレクターの方から電話があり




「結論から言いますね。彼を見つけましたよ。でも、TV出演はNGでした。彼は「元気で」と言ってくれましたよ。」


という内容だった。



あたしの気持ちは「伝わったと思いますよ」と言ってくれたけど。



「元気で」



は、本当に残酷な言葉。



「さようなら」


「もう会うことはない」



それよりも


残酷な言葉。



「元気で、もう二度と会うことはないけれど」


「元気で、またいつか会う日があるならば」





あなたらしい。


いつまでも、トドメは刺されない。


前者であるとは思うけど


後者かもしれないと思いながら


今日も生きていく